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会計士兼アナリストによる屈指の歴史だけがウリの会計・財務・株式・金融ブログ。異常な経済金融環境を一刀両断!できるかな?

「利益計上」禁断の裏技に思う

2005-10-26 | 会計・株式・財務
週刊東洋経済05.10.29号に、表題のテーマで会計士の井口秀昭氏が
寄稿されておりました。

ここで取り上げた「裏技」はカネボウ粉飾を題材に6つ。

①棚卸資産(在庫)を増やす
②連結除外会社への押し込み販売する
③利益捻出のため不必要な税金コストが発生
  (⇒これは厳密にはウラワザとは言えないが)
④繰延税金資産を見せかけの回収可能性で計上
⑤退職給付費用を長期に渡って先送りする
⑥粉飾は一度手を染めると引き返せない -麻薬と一緒

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若干、私のコメントを付け加えます。
①は在庫回転率などで異常値は大まかにチェックできる。
 この他、在庫の計上基準にも注目したい。
 最終仕入原価法や後入先出法は利益操作しやすい。
②単体の関係会社向け売上は通常開示があるので、
 その内訳を可能な限りつぶしていく。
③は粉飾の結果ですから、何ともいえません。
④ここで監査法人の指導力が問われる。
 やっぱり甘いのは、そう、あの監査法人です。
⑤前提条件の開示があるので同業他社比較などして
 一定の調整をすべき
⑥おっしゃるとおり。
 でも、大なり小なり、どの会社も粉飾はやってます。
 
 よく、利益がほぼ会社計画通りで着地、っていいますよね。
 「着地させている」んですよ。費用を来期に先送りしたりして。

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井口氏が決算書の見方の解説書を出版されました。
書店で読みましたが、入門書ながらまさにツボを突いてます。
私もこういう本を書きたかったんですが、
先を越されましたね。


ここを突けばすべてがわかる!決算書のツボ

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