本日は、書店の会計コーナーでこの本をパラパラと見ておりました。
今までに無いユニークな視点での書籍です。
出版元のHPにはこんな紹介文がありました。
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●本書は、平成18年(2006年)4月期から平成19年(2007年)
3月期に有価証券報告 書を提出した上場企業全社の監査人、監査報酬等の
情報を集大成した画期的な資料集。
●具体的には、会社別に監査を担当している監査人(監査法人、公認会計士)、
監査補助者数、監査報酬(監査証明報酬、非監査証明報酬)、
非監査証明報酬の内訳、売上高(連結・個別)、
総資産額(連結・個別)、連結子会社数、その他関連情報を収録。
●収録は、基本的に有価証券報告書において開示された
「コーポレート・ガバナンス」欄及び監査人による「監査報告書」に
記載されている内容に基づく。
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・リストは証券コード順になっておりまして、概ね業種比較がしやすい
状況になっています。
ただ、どうでしょうか.
欲を言えば、データのままもらえると、加工・分析
がしやすいと思われたので、投資家向けにCD-ROM版とか出したら
いいんじゃないかと思います。
この本は米国に倣って出されたので、本書の内容に基づく分析ってのも、
まだ緒についたばかり。だとすると、いろいろと面白い視点で分析できる
かも知れません。
・思いつくまま挙げると、
①売上高比、総資産比での監査報酬
②記載データ内容及び①の結果を同業他社で比較
③株価データを使って、
1株当たり監査報酬 (・・・円単位になるのかどうか?)
関与会計士・補助者一人当たり時価総額・・・とか
・ある程度勝手知ったる小売業を見てみますと、
たとえば、イオンの監査報酬が1.4億円、関係会社になったダイエーが1.9億円
と「親子逆転」しています。
信用リスクの高い(=監査リスクの高い)ダイエーの監査は
どうしても人数・時間を取られてしまうってことなんでしょう。
それにしても連結売上で5倍(5兆円)のイオンより上回っているのは興味深い。
無論、高いから悪い、と言うつもりはありません。
ダイエーのケースは特殊でしょうから。
ちなみに、業績不振の西友も1億円くらいでした。
それだけカネをかけてチェックしてもらっている、ってことでしょうから
投資家にとっては一種の保険料かもしれません
(担当する監査法人にとってもリスクプレミアム収入?なのでしょう)
・一方、伸び盛りの企業を見てみますと・・・・
ヤマダ電機のところで目が留まりました。
2,800万円。
売上1.4兆、総資産5千億円。
業態は異なりますが、ドラッグストアのマツモトキヨシHDは
監査報酬は5,000万円くらい(記憶がやや曖昧で)
売上3,500億円、総資産2千億円。
・直感ですが、「ヤマダ電機の監査報酬、安すぎない?」
ヤマダ電機はここでも価格交渉力の強さを発揮しているのでしょうか。
私は「安い=悪い」、と言うつもりはないのですが、
何らかかのリスクが残っていなければいいな、と思ったまでです。
・それと同時に、私が数年前、株のアナリストをやっていたときに、
ある証券会社のセルサイドのアナリストの分析が不十分だとして、
当社のIRの席上で吊るし上げたことも思い出しました。
当時は「何も、そこまでしなくても」と思った次第。
1月にはこんな本も出ています。
どちらかというと当社にとってネガティブな内容。
・数年前、ケーズデンキの加藤社長が仰っていた
「家電NO.1企業 必衰の法則」。
ここまでヤマダが大きくなってしまう流石に「もう、どうかな?」
とは思いますが、最近の形振り構わぬ都心部攻勢とか見ておりますと
「まだ、分からないぞ」と考え直してしまいます。
・以上、門外漢による戯言でした。
今までに無いユニークな視点での書籍です。
会社別「監査報酬」総覧―WHO AUDITS JAPAN税務研究会このアイテムの詳細を見る |
出版元のHPにはこんな紹介文がありました。
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●本書は、平成18年(2006年)4月期から平成19年(2007年)
3月期に有価証券報告 書を提出した上場企業全社の監査人、監査報酬等の
情報を集大成した画期的な資料集。
●具体的には、会社別に監査を担当している監査人(監査法人、公認会計士)、
監査補助者数、監査報酬(監査証明報酬、非監査証明報酬)、
非監査証明報酬の内訳、売上高(連結・個別)、
総資産額(連結・個別)、連結子会社数、その他関連情報を収録。
●収録は、基本的に有価証券報告書において開示された
「コーポレート・ガバナンス」欄及び監査人による「監査報告書」に
記載されている内容に基づく。
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・リストは証券コード順になっておりまして、概ね業種比較がしやすい
状況になっています。
ただ、どうでしょうか.
欲を言えば、データのままもらえると、加工・分析
がしやすいと思われたので、投資家向けにCD-ROM版とか出したら
いいんじゃないかと思います。
この本は米国に倣って出されたので、本書の内容に基づく分析ってのも、
まだ緒についたばかり。だとすると、いろいろと面白い視点で分析できる
かも知れません。
・思いつくまま挙げると、
①売上高比、総資産比での監査報酬
②記載データ内容及び①の結果を同業他社で比較
③株価データを使って、
1株当たり監査報酬 (・・・円単位になるのかどうか?)
関与会計士・補助者一人当たり時価総額・・・とか
・ある程度勝手知ったる小売業を見てみますと、
たとえば、イオンの監査報酬が1.4億円、関係会社になったダイエーが1.9億円
と「親子逆転」しています。
信用リスクの高い(=監査リスクの高い)ダイエーの監査は
どうしても人数・時間を取られてしまうってことなんでしょう。
それにしても連結売上で5倍(5兆円)のイオンより上回っているのは興味深い。
無論、高いから悪い、と言うつもりはありません。
ダイエーのケースは特殊でしょうから。
ちなみに、業績不振の西友も1億円くらいでした。
それだけカネをかけてチェックしてもらっている、ってことでしょうから
投資家にとっては一種の保険料かもしれません
(担当する監査法人にとってもリスクプレミアム収入?なのでしょう)
・一方、伸び盛りの企業を見てみますと・・・・
ヤマダ電機のところで目が留まりました。
2,800万円。
売上1.4兆、総資産5千億円。
業態は異なりますが、ドラッグストアのマツモトキヨシHDは
監査報酬は5,000万円くらい(記憶がやや曖昧で)
売上3,500億円、総資産2千億円。
・直感ですが、「ヤマダ電機の監査報酬、安すぎない?」
ヤマダ電機はここでも価格交渉力の強さを発揮しているのでしょうか。
私は「安い=悪い」、と言うつもりはないのですが、
何らかかのリスクが残っていなければいいな、と思ったまでです。
・それと同時に、私が数年前、株のアナリストをやっていたときに、
ある証券会社のセルサイドのアナリストの分析が不十分だとして、
当社のIRの席上で吊るし上げたことも思い出しました。
当時は「何も、そこまでしなくても」と思った次第。
1月にはこんな本も出ています。
どちらかというと当社にとってネガティブな内容。
ヤマダ電機の品格―No.1企業の激安哲学立石 泰則講談社このアイテムの詳細を見る |
・数年前、ケーズデンキの加藤社長が仰っていた
「家電NO.1企業 必衰の法則」。
ここまでヤマダが大きくなってしまう流石に「もう、どうかな?」
とは思いますが、最近の形振り構わぬ都心部攻勢とか見ておりますと
「まだ、分からないぞ」と考え直してしまいます。
・以上、門外漢による戯言でした。