週刊ダイヤモンド最新号で「倒産危険度ランキング」が発表されましたので
それを記念して、どうでもいいコメントを少々。
同誌のランキングは、1968年、エドワード・L・アルトマンが考案した
「Zスコア」をベースとしています。
スコアが2.99以上なら安全、
1.81~2.99なら倒産の可能性を否定はできないとされております。
1.81以下ならかなり危険とされ、今回、上場624社がこれにあたると。
しかし、危険ラインにあるとしても、すぐにどうこうなるワケでもないし、
危険ラインになくても昨今の新興不動産会社のように、短期資金繰りが詰まって
倒産の憂き目に会うものもあるので、あくまで「参考」「目安」程度で
見るべきかと思います。
----------------------------------------------------------------
<計算式>
Zスコア=①×1.2+②×1.4+③×3.3+④×0.6+⑤×1.0
----------------------------------------------------------------
①運転資本の増加÷総資産
「短期資金繰りが楽になっていか否か」
運転資本の増加
=(短期有利子負債の増加分を除く流動負債増加額-繰延資産の増加額)
-(流動資産増加額-手元流動性増加額)
手元流動性=現預金+流動資産計上の有価証券+自己株式+親会社株式
②内部留保÷総資産
「過去の利益蓄積はどの程度厚いか」
内部留保=利益準備金とその他剰余金
③税引前営業利益÷総資産
「総資産事業利益率」
税引前営業利益=税引前利益+支払利息割引料+社債利息
④発行済株式数×株価÷有利子負債
「時価総額は有利子負債から見て」
⑤売上高÷総資産
「総資産回転率」
このうち私は、同誌p.33を参考に、
・1・2部上場のうち、Zスコアが低いワースト10社のうち
・継続企業注記が無い
4社(時間の関係で・・・)について、
私なりの独断と偏見のコメントを付してみました。
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■9449 GMOインターネット(トーマツ)
H19/12中間期はネット金融撤退で多額の最終赤字計上ということで
継続企業注記がありましたが、通期ではこの注記は外されております。
一過性損失ということなのでしょうが、傷痕は財務面に残っております。
つまり、単体の自己資本13億円は全額、繰延税金資産24億円で
支えられている構図。資本の質は低い。
中間期では相応の営業利益を出しているとの事ですが、出し続けないと、
繰延税金の取り崩しで債務超過に陥るおそれがある。
それゆえ、利益捻出のプレッシャーはかなり高い先だと思います。
■7873 アーク(トーマツ)
2期連続で巨額の最終赤字。失われたアーク・・・・・の自己資本、ってとこですか。
(映画インディジョーンズ3部作を思い出しまた。)
こちらは財務面では相応にバッファーはあるのですが、逆に本業収支が悪化傾向。
■5606 旭テック(あずさ)
有報を見ると5期連続で連結最終赤字。特にH20/3期は連・単とも300億円を超す大幅な赤字。H19年に買収した米国メタルダインに伴うのれんの減損損失が原因。
しかも今期も経常・最終赤字の予定。財務面にまだ余力があるのでどうこう言うつもりはありませんが、こんなに長期に赤字タレ流すのなら事業を畳じゃったら?とさえ思う。
■5917 サクラダ(仲井・松下 両会計事務所)
単体で3期連続赤字。連結は2期しかありませんが、
こちらも経常利益段階から赤字。
特にH20/3期、自己資本の4割に当たる20億円もの最終赤字。
資本増強もあってこちらもまだ財務面に余力がありますが
何だかよくわからない投資事業も続けており(何で当社がやる必要あるの?)、
継続企業は注記、あったほうが良いかも。
なお、当社に関しては、2年前、こんな記事も書いていましたのでご笑納下さい。
・・・・・・とまぁ、どれもこれも、「さすが上位」と思わせる酷さ。
いずれもすぐにどうこうなるとは思いませんので、
来年もこのリストでお会いするとしましょうか。
なお・・・・・どうでもいいことですが、
こういうリスト作るときは、
連結ベースでなく、単体ベースで作るほうが良いと思います。
つぶれるのは、まず、単体ですから。
++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++
本日の1曲。
「倒産」→「父さん」、倒産→「旅立ち」ということで・・・・・・。
JULEPS「旅立つ日」
象のお父さんが天国に旅立つ日。泣かせてくれます。
それを記念して、どうでもいいコメントを少々。
同誌のランキングは、1968年、エドワード・L・アルトマンが考案した
「Zスコア」をベースとしています。
スコアが2.99以上なら安全、
1.81~2.99なら倒産の可能性を否定はできないとされております。
1.81以下ならかなり危険とされ、今回、上場624社がこれにあたると。
しかし、危険ラインにあるとしても、すぐにどうこうなるワケでもないし、
危険ラインになくても昨今の新興不動産会社のように、短期資金繰りが詰まって
倒産の憂き目に会うものもあるので、あくまで「参考」「目安」程度で
見るべきかと思います。
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<計算式>
Zスコア=①×1.2+②×1.4+③×3.3+④×0.6+⑤×1.0
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①運転資本の増加÷総資産
「短期資金繰りが楽になっていか否か」
運転資本の増加
=(短期有利子負債の増加分を除く流動負債増加額-繰延資産の増加額)
-(流動資産増加額-手元流動性増加額)
手元流動性=現預金+流動資産計上の有価証券+自己株式+親会社株式
②内部留保÷総資産
「過去の利益蓄積はどの程度厚いか」
内部留保=利益準備金とその他剰余金
③税引前営業利益÷総資産
「総資産事業利益率」
税引前営業利益=税引前利益+支払利息割引料+社債利息
④発行済株式数×株価÷有利子負債
「時価総額は有利子負債から見て」
⑤売上高÷総資産
「総資産回転率」
このうち私は、同誌p.33を参考に、
・1・2部上場のうち、Zスコアが低いワースト10社のうち
・継続企業注記が無い
4社(時間の関係で・・・)について、
私なりの独断と偏見のコメントを付してみました。
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■9449 GMOインターネット(トーマツ)
H19/12中間期はネット金融撤退で多額の最終赤字計上ということで
継続企業注記がありましたが、通期ではこの注記は外されております。
一過性損失ということなのでしょうが、傷痕は財務面に残っております。
つまり、単体の自己資本13億円は全額、繰延税金資産24億円で
支えられている構図。資本の質は低い。
中間期では相応の営業利益を出しているとの事ですが、出し続けないと、
繰延税金の取り崩しで債務超過に陥るおそれがある。
それゆえ、利益捻出のプレッシャーはかなり高い先だと思います。
■7873 アーク(トーマツ)
2期連続で巨額の最終赤字。失われたアーク・・・・・の自己資本、ってとこですか。
(映画インディジョーンズ3部作を思い出しまた。)
こちらは財務面では相応にバッファーはあるのですが、逆に本業収支が悪化傾向。
■5606 旭テック(あずさ)
有報を見ると5期連続で連結最終赤字。特にH20/3期は連・単とも300億円を超す大幅な赤字。H19年に買収した米国メタルダインに伴うのれんの減損損失が原因。
しかも今期も経常・最終赤字の予定。財務面にまだ余力があるのでどうこう言うつもりはありませんが、こんなに長期に赤字タレ流すのなら事業を畳じゃったら?とさえ思う。
■5917 サクラダ(仲井・松下 両会計事務所)
単体で3期連続赤字。連結は2期しかありませんが、
こちらも経常利益段階から赤字。
特にH20/3期、自己資本の4割に当たる20億円もの最終赤字。
資本増強もあってこちらもまだ財務面に余力がありますが
何だかよくわからない投資事業も続けており(何で当社がやる必要あるの?)、
継続企業は注記、あったほうが良いかも。
なお、当社に関しては、2年前、こんな記事も書いていましたのでご笑納下さい。
・・・・・・とまぁ、どれもこれも、「さすが上位」と思わせる酷さ。
いずれもすぐにどうこうなるとは思いませんので、
来年もこのリストでお会いするとしましょうか。
なお・・・・・どうでもいいことですが、
こういうリスト作るときは、
連結ベースでなく、単体ベースで作るほうが良いと思います。
つぶれるのは、まず、単体ですから。
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本日の1曲。
「倒産」→「父さん」、倒産→「旅立ち」ということで・・・・・・。
JULEPS「旅立つ日」
象のお父さんが天国に旅立つ日。泣かせてくれます。