お疲れ様です。
最近、書店に行きますと、
粉飾・不正経理に関する書籍が目につきます。職業病なのでしょうか。
[注:タイトル・著者は凄いのですが・・・・。看板倒れかも。]
[注:粉飾の見分け方が少し記載されてます]
かくいう私はこの本にハマっております。
・・・・そう、「ゲゲゲの亭主」の半生記。これが実に痛快なんです。
朝ドラ「ゲゲゲの女房」が数倍楽しめること請け合いですし、何よりも
「人生、なんとかなる!」・・・・そういう大らかな気持ちにさせてくれる一冊です。
さてさて本題に戻しますと・・・・・・・
そんな折、「この古典的な粉飾手法を忘れちゃぁ困る!」
とばかりにまたまた粉飾疑惑が持ち上がってきました。
日経社会面にもありましたが読売新聞の記事からご紹介。
結局のところ、
FOIのCEOやCFOらがIPOでAHOなことをしでかした・・・・・ってことですかね。
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半導体装置会社が粉飾決算?…監視委捜索
東証マザーズ上場の半導体製造装置メーカー「エフオーアイ」(相模原市)が
昨年11月の上場に際し、粉飾決算を行った疑いがあるとして、証券取引等監視委員会は
12日午前、金融商品取引法違反(有価証券届出書などの虚偽記載)の容疑で
同社などの捜索を始めた。
監視委は約70億円分の売り上げを架空に計上したとみて、
検察当局への刑事告発を視野に調査を進める。
同社は上場時、大株主の株式売却を180日間制限する「ロックアップ条項」を定めており、
その期限切れが今月19日に迫っている。
監視委が上場からわずか半年の企業の強制捜査に着手したのは、
株の放出により投資家に被害が拡大するのを防ぐ狙いがある。
同社は昨年10月、上場を前に有価証券届出書を関東財務局に提出したが、
監視委が調べたところ、2009年3月期の売上高として計上した118億5596万円のうち、
約70億円について書類上のやり取りだけで売買を装う架空取引だった疑いが浮上した。
同社は株式が市場に公開されると、約52億円を調達していた。
監視委は同社が上場審査をくぐりぬけるとともに、市場で資金を調達しやすくするため、
業績が好調なように装ったとみている。
上場審査に使われた有価証券届出書は、都内の公認会計士2人が監査証明を出しており、
監視委は監査の経緯についても調べる方針。
同社は1994年10月、携帯電話やパソコンに使われる半導体の製造装置を作るメーカー
として設立。自社のホームページなどで、世界レベルの技術を持つと宣伝していた。
東証は12日朝の取引開始からエフ社株の売買を停止し、
同社にコメントを発表するよう求めている。
(2010年5月12日11時08分 読売新聞)
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(コメント)
・事実だとしますと実にデタラメな会社。
しかしちゃんと識者は見ておりましたね。
私が毎日ウォッチしている吉永康樹氏のCFO newsでは
当社上場時にその異常な財務内容を思いっきり問題視しておりました。
さすがです。
それだけでは芸がありませんので、
私もEDINETで問題となった有価証券届出書を見てみました。
売上の2倍の売掛金、大幅赤字の営業キャッシュフロー・・・・・
半導体製造装置の特殊性はある程度理解できますが、
こうなると売上の計上基準そのものがおかしいと思う。
多額の売上債権があるのに、H20/3末で貸倒引当金がゼロっていうのも凄い。
単体注記の売掛金明細に注目しました。
そこに記載されている企業名と債権額(単位:千円)を書き出しますと・・・・・
Rexchip Electronics Corp 4,455,000
Nanya Technology Corporation 3,910,000
Semiconductor Manufacturing International Corporation 3,170,983
Taiwan Semiconductor Manufacturing Company 2,940,000
Powerchip Semiconductor Corp. 2,319,600
その他 6,100,369
計 22,895,952千円
上位取引先はいずれもHPで財務報告をしておりそれなりに事業基盤がしっかりした先
と見受けられます。
しかし報道が事実だとしますと、売掛金の7割も架空計上となる計算。
となると上記売掛金の多くに実在性が無い、ということになる。
これら上位取引先と当社が共謀して会計士の監査手続きをスリ抜けたのか、
はたまた会計士が確認などの監査手続を怠ったのか、
・・・・などなど現時点であれこれ推理してもしょうがない。
とはいえ万が一、当社と共謀したとしますと、これら台湾企業にも粉飾疑惑が波及する可能性
は否定できません。
一体、当社はどうやって監査の目をスリ抜けたのか、事態の解明を待ちましょう。
まさか監査の手抜き・・・・していないでしょうね。ちょっと気になりますが。
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最近、書店に行きますと、
粉飾・不正経理に関する書籍が目につきます。職業病なのでしょうか。
不正経理処理の実態分析―粉飾決算のメカニズムと発生の抑止方法末松 義章中央経済社 |
[注:タイトル・著者は凄いのですが・・・・。看板倒れかも。]
企業再生プロフェッショナル日本経済新聞出版社 |
[注:粉飾の見分け方が少し記載されてます]
かくいう私はこの本にハマっております。
ねぼけ人生 (ちくま文庫)水木 しげる筑摩書房 |
・・・・そう、「ゲゲゲの亭主」の半生記。これが実に痛快なんです。
朝ドラ「ゲゲゲの女房」が数倍楽しめること請け合いですし、何よりも
「人生、なんとかなる!」・・・・そういう大らかな気持ちにさせてくれる一冊です。
さてさて本題に戻しますと・・・・・・・
そんな折、「この古典的な粉飾手法を忘れちゃぁ困る!」
とばかりにまたまた粉飾疑惑が持ち上がってきました。
日経社会面にもありましたが読売新聞の記事からご紹介。
結局のところ、
FOIのCEOやCFOらがIPOでAHOなことをしでかした・・・・・ってことですかね。
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半導体装置会社が粉飾決算?…監視委捜索
東証マザーズ上場の半導体製造装置メーカー「エフオーアイ」(相模原市)が
昨年11月の上場に際し、粉飾決算を行った疑いがあるとして、証券取引等監視委員会は
12日午前、金融商品取引法違反(有価証券届出書などの虚偽記載)の容疑で
同社などの捜索を始めた。
監視委は約70億円分の売り上げを架空に計上したとみて、
検察当局への刑事告発を視野に調査を進める。
同社は上場時、大株主の株式売却を180日間制限する「ロックアップ条項」を定めており、
その期限切れが今月19日に迫っている。
監視委が上場からわずか半年の企業の強制捜査に着手したのは、
株の放出により投資家に被害が拡大するのを防ぐ狙いがある。
同社は昨年10月、上場を前に有価証券届出書を関東財務局に提出したが、
監視委が調べたところ、2009年3月期の売上高として計上した118億5596万円のうち、
約70億円について書類上のやり取りだけで売買を装う架空取引だった疑いが浮上した。
同社は株式が市場に公開されると、約52億円を調達していた。
監視委は同社が上場審査をくぐりぬけるとともに、市場で資金を調達しやすくするため、
業績が好調なように装ったとみている。
上場審査に使われた有価証券届出書は、都内の公認会計士2人が監査証明を出しており、
監視委は監査の経緯についても調べる方針。
同社は1994年10月、携帯電話やパソコンに使われる半導体の製造装置を作るメーカー
として設立。自社のホームページなどで、世界レベルの技術を持つと宣伝していた。
東証は12日朝の取引開始からエフ社株の売買を停止し、
同社にコメントを発表するよう求めている。
(2010年5月12日11時08分 読売新聞)
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(コメント)
・事実だとしますと実にデタラメな会社。
しかしちゃんと識者は見ておりましたね。
私が毎日ウォッチしている吉永康樹氏のCFO newsでは
当社上場時にその異常な財務内容を思いっきり問題視しておりました。
さすがです。
それだけでは芸がありませんので、
私もEDINETで問題となった有価証券届出書を見てみました。
売上の2倍の売掛金、大幅赤字の営業キャッシュフロー・・・・・
半導体製造装置の特殊性はある程度理解できますが、
こうなると売上の計上基準そのものがおかしいと思う。
多額の売上債権があるのに、H20/3末で貸倒引当金がゼロっていうのも凄い。
単体注記の売掛金明細に注目しました。
そこに記載されている企業名と債権額(単位:千円)を書き出しますと・・・・・
Rexchip Electronics Corp 4,455,000
Nanya Technology Corporation 3,910,000
Semiconductor Manufacturing International Corporation 3,170,983
Taiwan Semiconductor Manufacturing Company 2,940,000
Powerchip Semiconductor Corp. 2,319,600
その他 6,100,369
計 22,895,952千円
上位取引先はいずれもHPで財務報告をしておりそれなりに事業基盤がしっかりした先
と見受けられます。
しかし報道が事実だとしますと、売掛金の7割も架空計上となる計算。
となると上記売掛金の多くに実在性が無い、ということになる。
これら上位取引先と当社が共謀して会計士の監査手続きをスリ抜けたのか、
はたまた会計士が確認などの監査手続を怠ったのか、
・・・・などなど現時点であれこれ推理してもしょうがない。
とはいえ万が一、当社と共謀したとしますと、これら台湾企業にも粉飾疑惑が波及する可能性
は否定できません。
一体、当社はどうやって監査の目をスリ抜けたのか、事態の解明を待ちましょう。
まさか監査の手抜き・・・・していないでしょうね。ちょっと気になりますが。
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