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日本電産・永守社長「休みたければやめればいい」発言に思う

2008-04-27 | 会計・株式・財務

表題の発言がメディアをにぎわしているようですので簡単にコメント。
オチはありません。


 発端は23日の決算発表会見。
さすがに朝日新聞が喰い付いてきた。
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 08年04月23日
「休みたいならやめればいい」急成長の日本電産社長


 「休みたいならやめればいい」――。
日本電産の永守重信社長は23日、記者会見で「社員全員が休日返上で
働く企業だから成長できるし給料も上がる。たっぷり休んで、
結果的に会社が傾いて人員整理するのでは意味がない」と持論を展開。
10年間で売上高が6倍超という成長の原動力が社員の「ハードワーク」
にあることを強調した。  

同日発表した08年3月期連結決算は、売上高が前年同期比17.9%増
の7421億円で、5期連続の2けた成長。営業利益も768億円で過去最高
だった。主力の精密小型モーターなどが好調だったのに加え、
07年に日立製作所から買収した日本サーボが買収初年度で
黒字転換し業績に貢献した。  

今後も積極的な買収戦略を進め、10年度に売上高1兆円、15年度に
2兆円に押し上げる青写真も披露。
「成長しているからこそ休みが無くても優秀な技術者がどんどん
転職してきてくれている」と現路線に自信をみせた。

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(コメント)

当社の激務ぶりは就活サイトでも有名なようでして、
「激務度」ランキングでは日本電産は偏差値70と、
これを報じた朝日新聞よとほぼ同程度の厳しさにあります。
http://www.geocities.jp/job_ranking/sougou/gekimu.htm

同じ系列のサイトでは「ブラック企業」のランキングもありまして、
ここでも偏差値69と高水準。
http://www.geocities.jp/job_ranking/sougou/black.htm

なお、ここでいうブラック企業とは激務、薄給、超高ノルマ、体育会系、
社風が異常、暴力、休み無し、異常な回数の転勤、 クビ切り、
社会的問題企業等何らかの異常な体質がある会社と定義されております。

当社も成長性と引き換えに一種のリピュテーションリスクを抱えてきていた
と見て良いかも知れません。

永守社長の激務ぶりも有名ですし、奇麗事ばかりで経営はできないことは
判ります。しかしよりによってメーデー前で連合を刺激してしまったことは拙かった。


可能性の問題ですが、例えば労基法違反(←この事実があるかどうかは不明)等を発端に
成長神話が永守伝説とともに終焉を迎えてしまうのか、
今後の展開に注目です。


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1 コメント

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よくあるパターンですね (温故知新)
2008-04-28 11:02:26
ちょっと業績が良い経営者をマスコミが取り上げて、その経営者がちょっと面白いことを言うものだからもっと多くのマスコミが取り上げて、経営者がその気になってエラソーなことを言い始めて、それで自滅して、いっせいに炎上して、叩かれるという、ヒジョーによくあるパターンですね。
永守社長はすごいすごいというファンドマネージャーがいたのですが、僕にはそんなにすごい社長ではなく、単に強欲で傍若無人なのではないかと思っていましたが、その通りだったみたいですね。
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