【蠍】
この時期、蠍の星の港には赤い雨が降る。
知り合いになった星の人はわたしの言葉を好んでくれた。
が、どんなに好んだものでもすぐに忘れてしまうのだと言う。
明日には忘れる話でも、と蠍は物語を抱きしめ泣く。
その赤い涙はひとすじ光り海に漂い
わたしたちを打ち濡らす雨になる。
この時期、蠍の星の港には赤い雨が降る。
知り合いになった星の人はわたしの言葉を好んでくれた。
が、どんなに好んだものでもすぐに忘れてしまうのだと言う。
明日には忘れる話でも、と蠍は物語を抱きしめ泣く。
その赤い涙はひとすじ光り海に漂い
わたしたちを打ち濡らす雨になる。
