【夢室】
宿の床下には夢を見る室があった。
そこで長い夢を見ていた。
どのくらいの時を経てか目を覚ました。
いや目を覚ましたことなど確かな事ではない。
不確かな空間の中で
夢の多くは記憶に刻まれ
刻まれた途端
不規則に薄れていった。
記憶は刻々薄れてゆくのに
室では時空のない思い出だけが育つ。
flake52『夢室』
宿の床下には夢を見る室があった。
そこで長い夢を見ていた。
どのくらいの時を経てか目を覚ました。
いや目を覚ましたことなど確かな事ではない。
不確かな空間の中で
夢の多くは記憶に刻まれ
刻まれた途端
不規則に薄れていった。
記憶は刻々薄れてゆくのに
室では時空のない思い出だけが育つ。
flake52『夢室』