「自足ということ」
君はどっちだね―
地位が上がるためには、そして
収入や財産を増やすためには、
自分の体をこわしたってかまわないかね。
それとも、自分の命を大切にしたいかね。
命を大切にする人は、
地位が低くたって、
収入が多くなくたって、あまり気にしないのさ。
自分の生きる楽しさを犠牲にして、名誉や地位を追う者は、
じつはいちばん、「何か」をとりそこねている人だ。
ひたすら金銭や物を貯めこむ者は、
じつは大損をしているのさ。
いま、自分の持つものだけで満足すれば、
平気な顔でいられる。
何かほかを求めず、人に期待しなければ、
デカい顔でいられる。
「まあ、こんなところで充分だ」と思っている人は、
ゆったりとこの世をながめて、
いま持つもので、けっこうエンジョイできる。
そして、社会は自分のものだという気になるのさ。
だってその人は、
社会よりデカいものとつながっているからだよ。
(『タオ―老子』第四十四章) 老子と暮らす 加島祥造
これを読んで老子に興味を持った。
私の求めている言葉だった。
色んな人から聞いていた色んなことが
実は紀元前から言っていた言葉だった。
この第四十四章だけでも
いろんなことがちりばめられている。
それが、
とてもわかりやすい言葉で訳されているから、
とっつき易い。
リズム感が心地いい。
君はどっちだね―
地位が上がるためには、そして
収入や財産を増やすためには、
自分の体をこわしたってかまわないかね。
それとも、自分の命を大切にしたいかね。
命を大切にする人は、
地位が低くたって、
収入が多くなくたって、あまり気にしないのさ。
自分の生きる楽しさを犠牲にして、名誉や地位を追う者は、
じつはいちばん、「何か」をとりそこねている人だ。
ひたすら金銭や物を貯めこむ者は、
じつは大損をしているのさ。
いま、自分の持つものだけで満足すれば、
平気な顔でいられる。
何かほかを求めず、人に期待しなければ、
デカい顔でいられる。
「まあ、こんなところで充分だ」と思っている人は、
ゆったりとこの世をながめて、
いま持つもので、けっこうエンジョイできる。
そして、社会は自分のものだという気になるのさ。
だってその人は、
社会よりデカいものとつながっているからだよ。
(『タオ―老子』第四十四章) 老子と暮らす 加島祥造
これを読んで老子に興味を持った。
私の求めている言葉だった。
色んな人から聞いていた色んなことが
実は紀元前から言っていた言葉だった。
この第四十四章だけでも
いろんなことがちりばめられている。
それが、
とてもわかりやすい言葉で訳されているから、
とっつき易い。
リズム感が心地いい。