祈りうた(寓話 兵士 東京はきょう青空だ)
兵士 君という予定された死者よ まだ君は無名の兵士だが やがて もっとも有名な兵士となる 祖国の英雄となる ...
祈りうた(母 その国の兵士よ)
その国の兵士よ ―行ってらっしゃい、気をつけて 日本の母は笑顔で子どもを送りだす ―行ってきます その声にこたえて そして ―ただいま 夕方また 笑...
祈りうた(母 ママ!)
ママ! 「ママ」ということばが、ウクライナのひとの口からよく出る。ロシアのひとの口からもよく出る。日々の暮らしの中のことば。息子も娘も、当たり前に口にすることば。そ...
祈りうた(寓話 理不尽な要求)
理不尽(りふじん)な要求 「交換しませんか」 その男はとつぜん、目の前に立っている男性に言った。男性は新聞を読んでいた。その新聞と自分の読んで...
祈りうた(寓話 わたしの想像力はまずしい)
私の想像力はまずしい わたしの想像力はまずしい 遠い外国の戦争のこと スーパーから消えた食べ物、水、日用品のニュース ―数年前の台風の前日 ...
祈りうた(いのち 東北とウクライナと、そして希望と 晩鐘)
東北とウクライナと、そして希望と 二〇二一年の十月に「晩鐘(ばんしょう)」という詩を投稿した。この詩は二十年以上前に書いたものである。 そ...
祈りうた(いのち 諦めない2)
諦めない 2 二月二十一日の記事として「引き金」という詩を投稿しました。ロシアの軍隊が、ウクライナへの侵攻の動きを見せたときです。 ...
祈りうた(しあわせの歌 神への直訴)
しあわせの歌 神への直訴 1しみわたる青空と広大な小麦畑あらしが突然襲いかかったのだ そこへわれらは平和を、自由をおかされたせんそうを憎む 心底(し...
祈りうた(いのち 諦めない)
諦めない 反戦川柳作家と呼ばれる鶴彬(つる あきら)。彼が十五歳のときに書いた川柳を読んだ。 ...
祈りうた(寓話 風 おたずね者)
風 真夜中 昼のいっときの平安を嗤(わら)うように 風が荒れた 明け方の庭はひとばんで色をうしなった ...