祈りうた(百字ノート 汚れに立ち向かえる優しさ、「優」と「憂」と)
汚れに立ち向かえる優しさ 自分が憂鬱だとまわりは濁って見える。己も嫌だが、世界も嫌いになる。だ が、それでも希望をなくさないでいられる、己も見放さずにいられる、世界の ...
祈りうた(百字ノート 心を傾けて聞く)
心を傾けて聞く いかにも聞いているようで、全然聞いていないからガッカリする―そう妻か ら指摘された。相手が何を言っているかでなく、自分がどう言うかを考えて...
祈りうた(百字ノート 芯の太い優しさ)
百字ノート 芯の太い優しさ 1 ひとはどうやって生きて二十歳を越えるのか、ただ優しくて―という詩を書 いたことがある。そのときのわた...
祈りうた(百字ノート 言いきらない優しさ)
言いきらない優しさ 「結論から言う」という話し方に馴れると、理屈が感情を潰すことが増すようだ。やわらかな物言いでなく、ズバリ言うことで核心に迫れる一方、その言葉...
祈りうた(いのち 顔顔、二枚の枯れ葉)
顔顔 そのひとの時間が終わろうとしている ベッドのまわりで顔顔がのぞきこんでいる ...
祈りうた(日向ぼっこ 連呼される)
連呼される 売り場以外で 連呼する店員が いるかしら? 選挙以外で 連呼する政治家が いるかしら? ...
祈りうた(日向ぼっこ 母子)
〈しあわせの歌〉 母子 電車が発車すると ちいさな手が振られた しゃがんでいるお母さんの手も振られた 顔は女の子に向けて ...
祈りうた(日向ぼっこ おばあちゃん)
おばあちゃん そういえば あのおばあちゃん 今どうされているだろう? 路のかどの電信柱 そ...
祈りうた(日向ぼっこ お皿のねがい)
お皿のねがい 上から使っていくお皿 洗って 拭いて また上に重ねる 昨日も今日も使われなかった下のお皿たち ...
祈りうた(日向ぼっこ トーン)
トーン 保育園のこどもたちがお散歩 おばあちゃんたちがお散歩 道のかどでばったり ...