sunnylakeのポエムガーデン

自作詩を書いています。
心の風景画が届きますように。

クリスマス・イブの公園で

2024-12-18 11:50:48 | 自作詩
クリスマス・イブの夜

約束もない青年は
ひとり 公園に

冬の公園は とても 寒く
心まで 北風が 吹き抜けるよう

青年は なにげなく
ブランコに 乗った

ほんの少し 漕いで
ゆらゆら 揺られていると

どこからともなく 鈴の音が
耳をすますと クリスマスソング

ふと 大きく まばたきをすると
そこは 楽しげな クリスマスの世界

女神さまが あらわれて
飾りのついた 小箱を

その瞬間 公園に 戻っていた

手には 小箱があり
そっと 開けてみると

綺麗な電飾が 灯る
小さな クリスマスツリー

青年の心が 明るく 輝き

思わず 大切な人に
明日会う約束を したのでした


(2024年12月17日作詩)







*ファンタジー

コメント (16)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

落ち葉のふとん

2024-12-07 12:35:09 | 自作詩
誰もいない しずかな林
紅茶色の 落ち葉のじゅうたん

歩くと かさかさ 心地いい音
踏みしめる靴が 喜んでいるみたい

林の近くの ふとん屋さん
ある午後 ここに 散歩にきました

そして ふと 思いました
落ち葉のふとんを 作ろうと

いつもの綿に 落ち葉を混ぜて
ふとんを 一枚 仕立てました

ほのかに 枯れ葉のいい匂い

次の日 ひとりの娘さんが
そのふとんを 買いました

ふとんは とっても 暖かく

幼な子のように
眠ることが できました

しあわせの中
やさしい夢の国を 訪れて


(2024年12月7日作詩)







*小さな物語

コメント (27)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

フィルムカメラ

2024-11-22 11:45:02 | 自作詩
戸棚の奥から
古いカメラが 出てきたよ

昔 使っていた フィルムカメラ
手に取って ながめていたら

心に 一枚の写真
目を閉じると 瞼に浮かんだ

パステルカラーの 都会の片隅
そこに 懐かしい笑顔 重なって

遠いところにいる あの人
きっと 元気にしていると

たいせつな 心の写真

胸の奥の 銀色の小箱に 
そっと しまおう

いつか どこかへ 旅に出て
素敵な写真を 撮りたいな

きっと 優しく生まれる 写真
ほのかに レトロな あたたかさで


(2024年11月22日作詩)


    



*大切なもの

コメント (21)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

星の宮殿

2024-11-03 11:40:04 | 自作詩
彗星に 乗って
宇宙を 巡る

天の川に 飛び込んだら
まばゆい 光の中

川の底には 大きな鏡
そこに 美しい宮殿が 映る

地球上のすべての人の 心の場所

星の明かりに 照らされて
あらゆる陰は 消えてゆく

人々の夢は 絵画になって
星の宮殿に 飾られて

すべてが 夢に つながっていると
誰もが 尊い現在(いま)を 生きる

一歩ずつ 踏み出すたびに
それぞれの絵画が 煌めき

いつか きっと
ゆるぎない場所に 辿り着くはず

輝く星の宮殿に
深く 見守られながら


(2024年11月3日作詩)







*心象画


コメント (20)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

植物園の不思議な花

2024-10-13 11:43:46 | 自作詩
ある街の植物園
珍しい花が あるという

朝と夕方で
違う花が 咲くらしい

朝は 水晶のように
透きとおる 白い花びら

清々しい香りの 小さな花
お昼になると しぼんでしまう

夕方 陽が傾く頃になると
アメジストのような 紫色の花

深い香りの 大きな花
朝になると 閉じてしまう

出口には 朝の花のしおり
薄紫色の和紙に 透明の花

そのしおりを 本に挟むと
幸運が 訪れる

そんな不思議な花が
ひっそりと咲く 植物園でした


(2024年10月11日作詩)







*小さな物語






コメント (18)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする