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 講演会 「 瀬戸内寂聴と読む源氏物語 」

2009-04-26 | Weblog

作家・瀬戸内晴美は文学への憧れから恋に落ち、夫と子供を捨て愛人と出奔、
「悪い女」の見本のようなレッテルを貼られてマスコミに登場していたので、
永い間良い印象は持てませんでした。

そして51歳で出家、平泉の中尊寺で得度受戒
法名・寂聴
出家騒動でますますマスコミへの登場回数が増えて・・
しかしだんだん彼女の発言の中味が濃くなって行く事に気づきました。

飾り気のない文章で思った事を思ったままに書いている。
とても自由で誰に遠慮もなく書いている。
今も命がけで書いている、86歳。

新潟に坂口安吾という戦前の価値観を否定する革命的な作家がいましたが
その挑戦的な精神を引き継ぐ「生き方」をしている人に
新潟市が主催して与える「安吾賞」。
瀬戸内寂聴はその第3回目の受賞者になりました。
もっとも賞は文化勲章の他、谷崎潤一郎賞など文学賞を沢山貰ってるけど。

そのうち「瀬戸内寂聴と読む源氏物語」という福岡市での講演会の催しを知りました。

先週末のその日、サンパレスの講演会場へは友人と・・・

会場で見た瀬戸内寂聴は小柄だけど温かさの感じられる気さくな話し方

その日の演題は彼女が現代語訳をした、昨年千年紀の「 源氏物語について 」

「1000年前、世界最大の恋愛長編小説を、紫式部という若い女性が書きました。
現代の400字詰め原稿用紙では約4000枚に達する量で、
それが1000年たっても読まれている。

アーサー・ウェイリーの英訳ができてからは世界中の人たちに読まれている。
1000年前の日本にこれだけのすばらしい文化があったのかって、
本当にびっくりしているんですよ。」

「源氏物語の面白さは、人物描写などのうまさですね。
これは私のことだわとか、これは隣の奥さんそっくりだわとか。
そういうふうな見方ができる。
1000年前の女性と21世紀の女性と心はほとんど変わってないんですよ」

若い人達にも面白い? 
「もちろんですよ。恋愛のノウハウが全部書いてある恋愛の教科書ですから。」


話を聞き、本を読み、彼女の言葉の内容の深さにすっかり虜になった私です。


写真は雑誌「the 寂聴 第3号」より





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4 コメント

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プレイボーイの始まり? ()
2009-04-27 22:33:07
deruhiさん、随分前、源氏物語がNHKでシリーズ化されていましたが、1000年前から男女の仲はミステリアスですよね。寂聴さんも光源氏は最高のプレイボーイ(本当は女たらし)とはっきり言いきっていますね。
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林さんへ (deruhi)
2009-04-28 10:14:00
昔は通い婚で、一夫多妻が普通だった頃の話なので、こういう物語(今は小説)もすんなり受け入れられたのでしょう。女性は忍耐のみの世界ですネ。
また印刷技術が無かったので、紫式部が筆で書いたものを誰かが朗読して聞かせ、回し読み、書き写したそうです。
1000年前に生れなくてよかった!!
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瀬戸内寂聴さん (住吉のジジイ)
2009-05-04 05:59:30
 瀬戸内寂聴さんは、テレビ対談などで、何度か見たことがあります。分り易い言葉で、ゆっくりとした、話しぶりが印象として残っています。
 チャンスがあれば、テレビでなく、寂聴さんの話を直接聞いてみたいものです。
 
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住吉のジジイさんへ (deruhi)
2009-05-04 23:25:30
実物はすべて映像とは違う語りかけをしてくれる気がします。その人が永年かかって築いてきた人生から出る言葉の重み!!人間性!!
短時間だけど出会えて良かったと思いました。
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