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本の思い出

2018年01月09日 | 日記
子どものころ、家には小中学生向けの「世界文学全集」があった。講談社の出版だったように思うが定かではない。よく知られた小説のダイジェスト版や読み物を集めて、全50巻だった。

第1巻が『宝島』で、以下思い浮かぶままにタイトルを挙げると、『若草物語』『紅はこべ』『家なき子』『白い牙』、ウエルズの『宇宙戦争』まであった。二学年上の兄は『ドン・キホーテ』のとりこになっていた。

西洋文学だけではなく、『西遊記』『三国志』『水滸伝』、日本からは『弓張月』『曽我物語』『おとぎ草子』『義経記』『太閤記』あたりが入っていた。『古事記』『ギリシア神話』といった巻もあった。

中身もなかなか気合が入っていて、『太閤記』では蔚山籠城戦の悲惨さにまで筆が及んでいた。巻末に戦国時代のエピソード集があって、花房助兵衛が秀吉を殴ったことや、日本号の槍の話なども読めた。ほかのどれかの日本文学の巻には、短編もいくつか収められ、中将姫の物語などを読んだ。

なかなかのラインアップだったと思う。

『家なき少女』も面白く読んだが、この小説は「ペリーヌ物語」という題でアニメになった。てっきり広く読まれてきた話と思っていたら、邦訳は、ほかには岩波文庫ぐらいしかないのだそうだ。アニメの「ペリーヌ」(ひいては「世界名作劇場」)には熱心なファンがついていて、あの『家なき少女』は、彼らにとって「お宝」なのだという。