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怪談「牛の首」なんて目じゃない

2018年01月10日 | 日記
『ドン・キホーテ』前編を岩波文庫で読んでいるところだが、第20章でサンチョが物語る話に私は衝撃を受けてしまった。

山羊飼の男が恋をしたが、つれなくされたために憎しみに変わって…という話。彼はよその土地に移ることにして、河を渡ろうとするが、あいにく山羊一頭を乗せられる小舟しか見つからない。それでも仕方がないので、船頭に頼んで300頭の山羊を一頭ずつ対岸に運んでもらうのだが、そこで驚愕の結末が待っているのだった。

ドン・キホーテはサンチョに、「お前はこれまでこの世の誰ひとりとして思いつきもしなかったような、およそ珍しい話・・・世にも珍しい話のひとつをしてくれたものじゃ。また、その語り口も締めくくり方も、わしがこれまで見たことも聞いたこともないものだったが、今後も決してなかろうて。」と言うが、まったく同感。

「何が驚愕の結末だ」「どこがおもしろいのか」という意見の方もかなりいらっしゃるはずだが、私はたまげた。
この章には尾籠な場面もあって、そういうところは好きになれないが。

ドン・キホーテとサンチョ・パンサの物語はまだまだ続くので、これからどれだけこういう場面に出会えるか楽しみだ。