クロモリで上品な色合いの通好みなバイクだったのですが、2013年になって27.5(650B)が陽の目を見るようになり、俄然注目のバイクとなりました。

16インチ

14インチ
私も27.5に乗るのは初めてだったので、すぐに組んで乗ってみました。
はたして、その乗り味は正に26インチキラーとも言えるものでした。
まず、乗り方は26インチと同じでオーケー。私は29インチバイクに乗るにあたり、ライディングスタイルを変える必要性にせまられ、29インチに最適化して乗っておりますが、27.5はそういうことはしなくて大丈夫です。
それでいて、スタビリティは格段にアップ。タイヤが不用意に滑る心配はありませんでした。コーナーへの導入部のクイックさも気持ちよく、正にベストサイズなのだなと感じました。
29インチでは「ここから飛んで、あそこへ着地」というような自由自在な感じは無理で、「何処へ着地しても大丈夫だからとりあえず飛んでもオーケー」といった感じで、細かいことは走破性でカバーする乗り方になっておりました。
それが、走破性はアップしているのに、操縦性も26と特に変わらないレベルになっているので、”26インチで安定感だけ増している”と言っても良い様な印象でした。
こうなってくると、26インチの存在意義があるのかどうだか微妙ですが、少なくとも私は26インチ資産を殆ど売却しており、ストリートバイク1台にしてしまっています。
さて、ここまでは27.5の話に終始しましたが、ここからはこのバイクのことに付いて。クロモリのリジッドフレームですが、予想に反して、このバイクはハイドロフォークのパイプを使用したり、ハイテクフレームです。

ヘッド下のガセットは、力の逃げをしっかり確保しつつ形もイカしてて良いですね。

フォークはストレートでありながら、ショックの逃げに優れた肩形状でスムーズな乗り心地に貢献しております。でも、私ならサスフォークにします。このフレームならAM仕様にしても面白いと思います。

トップチューブとシートステイ集合部は応力の集中を防ぐ為にずらしてあります。
さらに、シートチューブ外径は34.9mmで、メチャクチャしっかりしています。
それでもスムーズでしなやかな乗り味を持っているのは、ハイドロフォームのチェーンステイによることろが大きいのでしょう。

これがそのハイドロフォームチェーンステイです。クロモリではこれは非常に珍しいですね。他にはDARTMOORくらいしか知りません。この複雑につぶした形状によってショックを上手くいなしているのだと思います。

リアエンドも美しい形状でこのフレームが予想外にしっかり作られているのを感じます。

ディレーラーハンガーはクロモリにしては珍しく、アルミの別部品です。
なので、激しい使用で曲がってもへっちゃらです。
HAROのこういうバイクがこれほど良い出来だったのは、とても今更ですが驚きました。
力がきっちりかかるのにスムーズで滑らかに走り、無粋なショックは一切伝えてきません。
これほどのバイクを半額以下で売るのはとてもバイクに失礼な気がするので値上げしたいところですが、6万きっちりで売るといったからには6万です。
通勤用に気軽に買ったら素晴らしすぎてこれしか乗らなくなった。となってしまうようなバイクです。