ありがたいことに、お客様方もファットで出場して好成績を収めてくれているので、非常にはかどっています。
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さて、今回は雪の中走ったことがある磐梯南ヶ丘牧場で行われた"ジンデューロ"という名の耐久レースです。
天気予報では大雨になる可能性はあっても、晴れる可能性など微塵もなかったはずなのに、この写真をみてお分かりのとおり陽が出ておりまして、私の準備が水の泡。
おかげにコースも濡れても泥にならない土質である黒土のため、シクロクロス車がおそらく最速のコンディションでした。
今回のMUKLUK3のセッティングですが、走ったことが無いコースのため最悪の状況を想定して、
タイヤはSURLY NATE 空気圧は試走した結果0.1barと極低圧、
ドロドロネチョネチョの急な下りがあった場合に備えてドロッパーホスト装備、
あとは泥除けですね。
このタイヤが後に私の脚を蝕んでいくことになります。
とりあえず、バイクにセットしたカメラで動画を撮ってありますのでそちらをご覧ください。
さて、ファットバイクで普通のレースに出ることで、非常に高密度なデータを採って、沢山の経験を積んでいる当ショップ。
まだ皆どノーマルで乗っているだけの状態の今、これは大きな武器になります。
今回のイベントでは、そのタイヤの重さとグリップの強さが逆に不利になるという経験をしました。
ファットバイクにおけるタイヤの役割は、サスペンションとしての側面も大きいのは皆さんご存知のとおり、私はそれを推し進め、なんとサグをとる概念でタイヤの空気圧を決めています。
またがっただけでどのくらいタイヤが潰れるのかということです。
0.1だと私の体重60kgで3cm潰れます。つまりサグは30%です。
そして、それだけのサグをとってしまうと、ペダリングごとにタイヤが前後によれて戻るを繰り返すことになります。
これが全て脚の負担になってしまうのです。
靴の裏に接着剤が付いた状態で歩いたらあっという間に脚が疲れますよね。
まさにそれなんです。
そんな訳で、一番楽なはずのジープロード区間が最も苦手で、シングルトラックでいくら人を抜かそうと、必ずジープロードで抜き返されてしまいます。これは結構精神的にきつかったですね。
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逆に下りはタイヤが滑ることを考えなくて良いので、最高のラインを最速で結ぶことが出来ます。
ただ、苦手もあります。
あまりに連続した大きなギャップではバイクが弾んでしまうことがあります。
それだけは注意が必要です。
今回のレースでは、2周連続で行ったときに脚がつってしまって、残りの1時間半は負荷をまったくかけないようにして走らねばならず、子供にも抜かされるペースになってしまいました。
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ファットバイクはものすごい戦闘力を持っているけど、使用者への負担も馬鹿でかいという、漫画やアニメで良くある最強の武器的なものです。
そういうところがますます格好良いですね。
今回、一緒に楽しんでくれた皆さんどうも有り難うございました。