下宿屋のおばさんにしても、返送されてきた原稿の束とともに出版社からチナスキーに届いた私信を勝手に開けて読んでいいわけはないことくらい知っていた。しかし、心配で心配で、どうしても読まずにいられなかった —— 映画『酔いどれ詩人になるまえに(Factotum, 2005)』より
Dear Mr. Chinaski:
We are returning these four stories but we are keeping My Beerdrunk Soul is Sadder Than All The Dead Christmas Trees of The World. We have been watching your work for a long time and we are most happy to accept this story.
Sincerely,
John Martin
Black Sparrow Press
《チナスキー様
前略 投稿原稿のうち、『俺のビール漬けの魂は、世界中の枯れたクリスマスツリーよりも悲しい』を除いた四編をご返送致します。
私共は長い間、あなたの作品を拝見させて頂いて参りましたが、この短編を採用することは、大きな喜びであります。草々
黒雀出版 ジョン・マーチン》
作家チャールズ・ブコウスキーの原稿が、雑誌に初めて採用された瞬間であった。
【Factotum (2005) Official Trailer # 1】