一冊の本がある。過去数十年にわたり、シナリオ・ライターのバイブルとして版を重ね、古書としても高騰した経緯がある本書、野田高梧著『シナリオ構造論』。気づいたら新版がKindle化されていた。まだまだ『需要』があったわけだ。この需要は、シナリオに限らず、創作分野でストーリーを操作する必要のあるライター達が手引き書として使っているからのようだ。 ぼくも学生の頃からことあるごとに必要部分を何度も繰り返し繙読してきた。ストーリーを考えるうえでも、整えるうえでも役に立ってきた。