麻布十番『豆源』のナッツにカマンベールチーズとゴルゴンゾーラチーズのパウダーをまぶしたものがある。それにヒマラヤ産岩塩を砕き、チョンチョンと付けては口に放り込みながら、月刊『別冊太陽』のバックナンバーを拾い読みしていた。
『別冊太陽』は、1994年10月号。中程の一文に頁をめくる指が止まる。筆者を確認したら思ったとおり佐伯誠さん —— 極めてプロ好みの超寡作の文筆家 —— この人の文体を手本とする日本のライターは少なくない。
作家に入れ込むと文体で著者がわかる。言わば、母親の味を舌が判別するのと似ている。
【Gary Lewis & The Playboys - Everybody Loves A Clown 】