きみの靴の中の砂

ローズ・イワナガのこと





 ローズ・イワナガ(Rose Iwanaga)については出自が知れない。確かなのは、マレーシア国籍であるということくらいである。生まれは、恐らく戦前の1940年代初頭。レコーディングのためにシンガポールに渡り、フィリップスから何枚かのシングル盤とアルバムをリリースしている。シンガポール・フィリップス社史上初の英語による録音であったという。
 わずかな資料によれば、1990年代後半までシンガポールのナイト・クラブなどでその歌声は聴けたそうだが、その後のことについては一切不明である。

 レコードのCD化による再発売も今のところないようだ。

 彼女がデビューした'60年代は、シンガポールも欧米や日本と違わず、ガールズ・グループや女性歌手の業界進出が活発で、そんな中にあって、ローズ・イワナガの声の可愛らしさは群を抜いており、シンガポールの中古レコード市場では、今も彼女の録音盤は高価で取り引きされていると聞く。

 ここで歌われている”Too Young”は、言わずと知れたナット・キング・コール1951年の世界的ヒットである。




【Rose Iwanaga & The Avengers / Too Young】


【何回か加筆訂正しているので、この初稿がいつ頃のものだったかは記憶に薄い。本日の改稿以前、最後に手を加えたのは『2014/4/10』なので、初稿はもっと前になる。
 初稿の頃はインターネットで検索しても『Rose Iwanaga & The Avengers』の記事はほとんど見当たらなかったが、今日、同様の検索をしてみると沢山の記事がヒットする。この何年間でなにかしらあったようだ。検索記事を読んでみると、ボルネオ・ポスト紙電子版に『Rose Iwanaga and her Evergreen Dancers and the songs from GCM Karaoke group(http://www.theborneopost.com/2015/05/17/rose-iwanaga-and-the-evergreen-dancers/)』というのを見つけた。リバイバル人気で盛りあがっているようだ。】


 

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