突然、創作を放棄した作家なんて何もArthur Rimbaudだけじゃないから、その理由を炙り出すためのサンプルを収集するのに問題があるとすれば、それは、それに関わる労力だけだろう。
永いこと好きで続けてきたことと、ある日突然絶縁する人は巷にもたくさん居るから、機会がある都度、その理由を聞いてみることがある —— 説得力のある説明のひとつに『こんなことを続けていて一体何になるんだろうと不意に思った』というのがあった。突然遭遇する虚無感か —— 何か他に楽しいことを見つけたわけでもなく、創作の労苦からの逃避、排除という其の簡単な理由に、他人が疑問を挟む余地はない。