きみの靴の中の砂

待ち人来たらず





 書くことを生業にしていないので、スランプは、それを仕事にしている人ほど深刻な問題ではないけれど、そんな日々が二週間も続くと『おや、どうしたんだろう』と思うことはある。そんな時は、『だんだん書けるような気がしてきた、という例のあの気分』が、向こうの角を曲がってやって来るのをひたすら待つしかない。しかし、その待ち人は、じっと待ち続けていないと、いつまでもやって来ないのである。




Petula Clark / A Sign of the Times


 

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