きみの靴の中の砂

うしろへ突撃


吉田健一(1912-1977)


 作家の全集最終巻の末尾には、通例、そこに編まれた作品の索引が添えられている。それを吟味しながら、興味をそそられた題名のものを拾い読みするという楽しみ方を見つけた。
 その種の全集には周知の主要作品以外、かつて作家が新聞や雑誌に書いたコラムや当時の新刊本の書評であったり、もはや全集でしか読めない小品や随筆、雑文などが網羅されているから、今となってはレトロな中にも妙な新鮮さがあって興味をそそる。特に本人が旧知の作家の全集に書いた月報など、実に味わい深いものもある。また、索引の前後には作家の年譜も添えられているから、著作の制作年代と照らし合わせて読むのも又楽しい。

 このところ集英社版・吉田健一著作集でそれをやっている。あまりに面白くて、ついついブログを書くのがおろそかになる。
 余談だが、文学者・吉田健一(1912-1977)は吉田茂の長男で、吉田茂の孫として紹介されることの多い麻生総理は、吉田健一の妹・和子の息子である。

 以前、個人的に盛り上がっていたロラン・バルトについての『読み込み』も、その後、放ったらかしにしたままで心残りだが、この先、少しだけ吉田健一読書週間にしたい。

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 古いもので盛り上がったついでということもないのだが、この間から60~70年代のポップスばかり聴いている。
 ここ数日、懐かしく聴いているのは、米喜劇映画『うしろへ突撃(1963)』の挿入歌としてヒットした “Today” 。
 『うしろへ突撃』は、南北戦争当時、両軍の超情けない部隊が衝突するお話-----“Today” のメロディーは、ストーリーと不釣り合いな程美しい。


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“Today” The New Christy Minstrels


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“Advance to the Rear(1963)” George Marshall
名曲『トゥデイ』は、ちょうど一時間を過ぎたところのバックで聞こえている。


FINIS
 

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