音大生の有沢志津子は、帝国海軍潜水艦艦長の兄義彦の友人で同じく潜水艦艦長の倉本孝行が戦線から無事戻ってこられるよう、自作曲の手書きの楽譜をお守り代わりに渡す。
この楽譜の写しはあるのかと倉本が志津子に尋ねる。
写しがあったら、お守りにならないと彼女は答える。倉本が生きて持ち帰らない限り、その曲は永遠に失われると言う。
倉本には、その楽譜に書かれた、外国語のタイトルと添えられた一篇の詩を読むことが出来なかった。
出撃後、艦付きの軍医に楽譜を見せて問うと、その外国語はイタリア語で『真夏のオリオン』というタイトルであること、添えられた詩は『真夏のオリオンよ、愛する人が帰り道を見失わないように導いて欲しい...』という意味だと知らされる。
***
陥落後の沖縄へ向け、グァム島から物資を運ぶアメリカ軍の輸送船団の航路上に、それを阻止すべく五隻の回天搭載型伊号潜水艦が配備されていた。その中に、倉本少佐が艦長を務める、伊号第77潜水艦があった。
"Last Operations Under the Orion" - Trailer (2009年6月13日公開)
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