うちは娘が一人だったが、高校から私立の女子高に行き、大学も大阪の私立に4年間通った。
7年間の教育費を捻出する為に私はファンクラブを退会し、煙草をやめた。
日々の食材も買い物は週に1度。
100g100円を超える値段のものは買えなくなり、豚肉は業務スーパーのg単位78円(当時)の冷凍薄切り肉で、鶏肉も業務スーパーの2キロ入りを買って小分け冷凍して使っていた。
お米も味より価格重視。
兎に角、安いものしか買えなかったけど、娘には奨学金を頼らせることなく無事大学を卒業させることが出来た。
月に48万必要
今朝のテレビ番組の取材でこの記事の試算をした教授は最低ランクの普通の暮らしに必要なのが月48万という風に言ってたけど、私たち家族は日帰りでも行楽なぞ行くことなく娘はお小遣いをもって休日には勝手に遊びに出かけていた。
家は夫の独身時代からの持ち家マンション、ローン有り
車は中古で買い換え1台所有。税金の安い普通から軽に。
お風呂上がりに取る水分は10本入り98円とかで売られている夏は凍らせて食べる果汁入りのあれなんと言うんだっけ?半分にパキッと折って食べる子ども向けの果汁飲料。ビニールみたいなのに入ったやつ。それをお風呂上がりに半分ずつ夫婦で食べてた。
夫の給料と私のパート代。
マンションのローンと諸経費、光熱費、税金と学費。
絶対に必要な支払い分を取ったら切り詰められるところは食費だけだった。
大好きな映画を観に行くことも、コンサートに行くことも本屋さんに行くことも出来なくなった。
色んなものを我慢して今日に至った。
染み付いた貧乏性は娘が独立しても抜けおちない。
スーパーのレジに並んでいる時、先に会計をしている高齢者がパック入りの高そうな牛肉やお寿司や美味しそうな菓子パンや高級アイスクリームを買っているのを目撃すると年金で贅沢しやがって!と腹立たしさが湧いてくる。
夫も貧乏性が染み付いているのか、物を買うことを渋る。
メルカリがあるから、若かった頃に買い集めた私物を売ってその売上金で欲しい物は買える
私も来年は60歳になるが、年金の受給は先送りするつもりだ。
贅沢をしなければ夫だけの年金でまだ暮らしていける。
旅行は行かない。
外食はしない。
お洒落とは無縁。
髪は自分でカットする。少々変でも買い物行くときは帽子被れば分からない。
化粧品はドラッグストアで安いのを買う。
下着や靴下などは年に1度、しまむらに行くけど洋服はここ数年はメルカリで買う。
何のためにお金を残す?
娘の将来を案じているからだ。
同居人はいるけれど、30過ぎていまだ未婚。
マンションは賃貸で、大学卒業時、就職氷河期で就職出来ず、バイトで食い繋いでこれまできた。
独立したとはいえ、母親としてまだまだ心配は尽きない。
老後、娘の世話にはなりたくない。
色んな意味で使うことよりも残す方に尽力している。