昨年秋の伯母の大往生の香典返しはカタログから選ぶことができた。
近くの乗馬教室とか新宿末広亭の観覧とか目移りするものが多かった。
候補を5個ぐらいに絞ってからまたひと試案。悩みに悩んで年明けに
なって出した結論が毎日使えるものが良かろうというので、三徳と
牛刀の包丁セット。それが先日手元に届いた。これまでは歌手の
イルカさんのプロデュースしたとかいう牛刀一本で何から何まで
こなしていたんだが、平成になった時にはすでに手元にあったから
かれこれ35年以上の付き合いになろうか。そりゃあ研げば切れ味が
蘇るのは知ってるから、砥石も買って下手は下手なりに研いでは
使ってたんだが、包丁セットが届いたその日に鶏大根を作ろうと
いうことになったところから事態が動き出す。
鶏のモモはなかなか切れないのよね。じゃあ早速届いたばっかりの
あれ使ってみようか、ってんで使ってみたらこれが鶏肉どころか、
まな板まで切れちゃうんじゃないかと思うくらいの切れ味。
翌日はマグロの柵に挑戦。これまたスパッと気持ちよく切れちゃう。
いやいや、包丁一つで調理への向き合い方ががらりと変わった
ような気がする。ただ心配事が一つ。長年使ってきたイルカちゃん
包丁の処遇。老兵は消え去るのみ、ではちょっと寂しい。
もう一度じっくり研いでみようか。