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乳がん発覚から乳房再建までの奮闘記

遺伝子検査を受ける価値は大きかった

2020-08-13 20:48:00 | 乳がん
2019年7月乳がんが発覚し、9月左胸全摘手術を受けた。術前の予測では抗がん剤も放射線も不要とのことだったが、術後再建の結果は、両方とも必要という、大ドンデン返しだった。

抗がん剤は髪の毛が抜けるし、10年間くらい手足が痺れるとか、だるいとかの副作用の恐れもある。と聞いていたのでどうしてもやりたくなかった。

見えてるがんは手術でとっちゃったから、抗がん剤をやっても、癌が消えるとか小さくなるとかの目に見える効果はない。何も起こらなければやってよかったということだと言われても、やらなくても再発しないかもしれないので、腑に落ちない。見えない、本当にいるのかどうか分からない敵との戦いのために、みすみす今の健康体を失うのか?そんな気がしていた。

そこで、45万円という高額な費用をかけてオンコタイプDXをやった。その結果、ホルモン治療をやった場合の再発率3%、それに加えて抗がん剤をやっても上乗せ効果1%未満、つまり、抗がん剤をやっても意味なしとの結論に至り抗がん剤は免れた。

45万円で、副作用のない10年間の健康を買ったと思った。でも、たまに、抗がん剤をしなかったことで再発するかもという心配が頭をもたげていた。

ブロ友さんで、キュアベスト95GCを受けた方がいらした。

キュアベストは95種類の遺伝子を調べ、費用は22万円。これに対しオンコタイプDXは21種類で45万円。オンコタイプは割高だったかぁ。とか思いながら、読み進めると、キュアベストを受けた理由が書かれていた。


抗がん剤は、しばらく使うとがん細胞が耐性を持って、効かなくなる(獲得耐性)。幸いなことに乳がんは使える薬の種類が多いが、それでも、使える弾数に限りがある。使い切って仕舞えば後は諦めるしかなくなる。

今、必要がないのに抗がん剤治療を受ければ、ムダに抗がん剤を1種類使うことになる。そのためにがん細胞が耐性を持ってしまうかもしれない。そうすると、再発・転移した時の切り札をみすみす1枚捨てることになる。切り札は多い方がいい。今この切り札を使うかどうか遺伝子検査で調べる価値は大きい。

というものだった。この視点は、オンコタイプを受けることにしたときの私にはなかった。先生もこれは言ってなかった。そもそも、抗がん剤に獲得耐性の問題があることも知らなかった。

結果としては、一枚切り札を温存できたんだ。よかった。