・セラミドCeramido せらみど
セラミドは、生体内では皮膚、脳、神経組織に含まれ、皮膚の表皮を守る働きをする物質で、水分を保持する保湿機能や、外部の刺激から守るバリア機能がある。
分子中に糖、脂肪酸、有機塩基(水溶液中で水酸化物イオンを生ずる物質)を有し、その分子の不思議な性質、構造から、ギリシャ神話のスフィンクスSphinxにちなんで、スフィンゴシン Sphingosineと命名している。 セラミドは、スフィンゴイド類と脂肪酸がアミド結合した化合物群のことで、このセラミドに糖がグリコシド結合したものがスフィンゴ糖脂質Glycosphingolipid、塩基やリン酸基が結合したものがスフィンゴリン脂質Phosphingolipidであり、この二つを合わせてスフィンゴ脂質Sphingolipidという。
スフィンゴシンという構造のスフィンゴ脂質Sphingolipidのひとつで新陳代謝の過程で作られる細胞間脂質で水分を保有し有害物質の侵入を防いでいる。しっとりしたみずみずしい肌にはセラミドが十分に備わり潤いを保つ。アトピー性皮膚炎症、加齢によりセラミドが減少、また汗をかかないと角質層がめくれ、水分が蒸発し痒みを生じやすい状態となる。外部からの細菌、ウイルス、花粉、ホコリの侵入を防ぐ。以前は、牛より採取した動物性セラミドが使われていたが狂牛病のことがあって以来植物性の米ぬか、とうもろこし、小麦、コンニャクイモ、きのこより採取している。健康食品では、安価なコーン由来のセラミドが多い。
1日に必要なセラミドの量は600μg(0.6mg)といわれる。100g中で市販のコンニャク0.03mg 、生芋からのコンニャク0.70mg、米ぬか0.10mg、小麦胚芽0.22mg、大豆0.07mg、とうもろこし0.04mg、牛乳などに多く含む。また、黒豆、ゴボウ、ワカメ、ヒジキ、ソバ、コーヒー、紅茶などの「黒色」の食品も、セラミド含有量が多いという報告がある。
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