・薔薇ムツOilfish ばらむつ
スズキ目 Perciformes、サバ亜目 Scombroidei、クロタチカマス科Gempylidae、バラムツ属 Ruvettus、種:バラムツ R-pretiosusと分類する。シロマグロともいわれ、全世界の温熱帯域、南日本太平洋側に分布。
数百mの深度に生息する深海魚で、夜間には浅場に浮上し、刺し網やマグロの延縄などにかかることがある。大型で、成魚は全長3mになることもあり顔立ちは、ムツ(ムツ科)のように目と歯が大きいが、口には鋭くて細かい歯が多く並んでいる。和名の由来は、体を覆うバラの棘のような硬い鱗から名づけられた。
魚肉の油脂成分が、人体で消化されない蝋質で、大量に摂取すると皮脂漏症(しろうしょう)を起こしたり、消化吸収できない油脂が肛門からそのまま漏れ出すこともある。さらに悪化すると昏睡状態に陥る重篤な症例もある。1970年から食品衛生法により販売禁止指定し、市場には流通しない。
かつては、魚肉ねり製品の原料として利用していた。歯応えと旨みがあり、釣りの引きがよく中には、自分で釣って食べる者もいて、体形が大きいので、スポーツフィッシングの対象にもなっている。
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