2021/4/16
いわくつきのマンションの一室で、ある噂のもと、不法侵入者が次から次へと入ってくる話。
いて当然の雰囲気を出しながら、いる根拠が何もない人たちが次から次へと入ってきて、管理人を混乱させる。
時間を少しずつスキップさせながら、「何か」が起こるまでのカウントダウンで緊張感を持続させる。
どちらかというと暗く、特殊なシチュエーションなのによく笑える。
「名探偵こなもん」というどうしようもなく観客を不安にさせる存在がいる一方で、予想外の方向からどんどん笑い要素が飛んでくる。
戯曲ワークショップでお世話になった、ごまのはえさんの演者としての迫力も楽しい。
特に「エロなのか」の連呼で笑ったけど、どういうバランスで笑いに繋がっているのか、うまく理解できない。
シリアスと笑いの距離感が絶妙。
先行して見ていたニットキャップシアターの作品が重厚な内容だったので、その振り幅の大きさも楽しむことができた。
■公演時期 2010/02/18
■地域 近畿
■キャスト
大木湖南
安田一平
ごまのはえ
門脇俊輔
高原綾子
澤村喜一郎
市川愛里
織田圭祐
藤田かもめ
森下実季
■スタッフ
作・演出:ごまのはえ
照明:三橋琢
■あらすじ
かつて、ある宗教団体が住んでいたマンションの一室。
教祖の復活をほのめかす一節(パラグラフ)が掲げられる。
教祖が姿を消してからちょうど12年目の今日、人々がその部屋に集まった。
そしてはじまる「奇跡」。
「奇跡」は本物か? それとも誰かが仕組んだものなのか?
様々な疑いが渦巻く中、しだいに熱狂していく人々。
その姿を冷静で滑稽な言葉で紡ぐ、シチュエーション“ミステリー”コメディ。