遠藤雷太のうろうろブログ

何かを観たら、とにかく400字または1000字以内で感想を書きつづるブログ。

ノラ・トゥーミー監督『生きのびるために』(2017年)

2019-01-11 22:57:03 | NETFLIX/Amazon/UNEXT/Apple TVで観た

The Breadwinner Trailer #1 (2017) | Movieclips Indie

2019/1/10

・アフガニスタンの少女が、父親の逮捕でほとんど女性だけになってしまった家族のために、性別を偽って働く話。

・本作で描かれるアフガニスタンのカブールは、女性が外を出歩いただけで、男たちに囲まれ「家に帰れ!家に帰れ!」と怒鳴られ、時には暴力を受ける世界。

・女は食べ物を買うこともできない。

・日本に住む自分から見ると、どう考えても不合理なんだけど、それが日常になってしまえば、不思議に思う人もいなくなるようだ。

・飲食店で男どもが普通に旨そうなもの作っているのを見ると、これがこの人たちの日常なんだという印象が強まる。

・女に本を与えるだけで逮捕されるってひどい。

・女が外を歩くだけで暴力にまで至る男たちはいくらなんでも荒みすぎ。

・女に対して極端な行動を取る男が、そのまま戦場に連れて行かれるような描写もあって、国の不安定さが男たちの情緒に直結しているようにも見える。

・あれこれ検索してみると、そんなことすら必ずしも大げさではないようで、世界にはまだまだ全く共感の及ばない地域があることがわかる。

・マンガの『サトコとナダ』に出てくるパキザも同じようなブルカを着ているけど、マンガの中では幸せそうでホントに良かった。

・とにかくアフガニスタンに住む女性の地位の低さに驚く話なんだけど、アニメの絵柄はとてもかわいい。

・ヒロインのパヴァーナもかわいい。単純な線で目に気持ちいい。親友の子も眉毛が凛々しくてかわいい。

・ちょっとした女どうしの友情シーンも見どころ。

・なによりパヴァーナが不幸な現実を「物語」の力で耐えようとする姿が健気で、「ほんと彼女ら何とかしてあげて!」と思ってしまう。

・彼女の語る「物語」も後の大きな仕掛けになっていくんだけど、細かく考えていくとどれが何かを象徴してて…みたいな裏づけがありそう。

・実写だとエグすぎて見てられないようなことがアニメで大分薄められていると思う。

・それでも、せめてこのくらいは知っておきたい。

Breadwinner/ [Blu-ray] [Import]
クリエーター情報なし
メーカー情報なし

この辺もあわせて、

サトコとナダ(1) (星海社コミックス)
クリエーター情報なし
講談社

「アフガニスタンで警察官になった女性たち」取材漫画家 井上きみどり先生|開発途上国レポート|なんとかしなきゃ!プロジェクト 

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