信州ビーナスラインの小さなイタリア料理店から

夫婦で営む小さな伊料理店「オステリア白樺」の日々。標高1500mの車山高原は八ヶ岳がのぞめる空気の澄んだところです。

辻村深月 ゼロ、ハチ、ゼロ、ナナ。

2010-09-09 22:01:30 | 映画・本

未練がましく貸し出しの延長手続きをしたものの
やっぱり読めなくて
あきらめて全ての本を図書館へ返してからずいぶんたちますが

これは7月の頭に読んだもの

 

辻村 深月さんの
「ゼロ、ハチ、ゼロ、ナナ。」

講談社の公式紹介ページはこちら

最新刊なので少し前に新聞の書評欄に著者インタビューが載っていて
ずっと気になっていた本です

 

それは主題が母と娘だから

 

 

 

そしてそれは私の最大のウィークポイントだから

 

 

主人公のみずほの台詞の

私たちは手をつないでショッピングをすることも 並んでキッチンに立つこともない母娘だ

というひとことに

ああ、ここに私がいた と思った

 

もうひとりの主人公のチエミのように
過保護なほどに守られて愛されて干渉されることも


みずほのようにしつけという名のもとに厳しすぎる育て方をされることも

どちらも

娘を支配しようとする母という意味では同じなのかもしれない

 

タイトルの意味は最後に出てきます

 

 

話は変わって村上春樹さん

ノルウェイの森から始まるブーム
それは私にはいまいちよくわからないのだけれど

デビュー作からアンダーグラウンドまでは多分紀行文やエッセイも含め
かなりの冊数はハードカバーで購入して読んでいた
(どちらかというと紀行文やエッセイのほうがおもしろいと思うのですが)

 

その中でもノルウェイの森で忘れられないシーンがあって

 

それはミドリという女の子が主人公の僕に
完璧な京都風の味付けの手料理をふるまってあげるところ

親戚か誰か京都出身の人に教わったのかと尋ねる僕に

 

私は料理の本で料理を覚えたの。買った本が京都料理の本だったから
(京都出身でもないのに)私の味付けは京都風なわけ

 

というような答えをミドリがするところ

 

これを読んだときも ああ私がいた と思った

 

 

もう40ですから

ないものねだりをする気はないし

私は今 主人や息子、周りのみんなのおかげで幸せだと思う

 

超個人的読書感想文につき
コメント欄はお休みです

 

時間を作って読書を再開したいこの頃です

読んでくださってありがとうございます

 




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