砂の器@上巻;雑感(ネタバレアリなんとか...)
…あの、上巻終わりぐらいまで読んだんですが、ミステリ初心者のわたくしによる野暮な疑問で恐縮なんですが、
■ 数ある証拠隠滅方法から、わざわざ、@公共の場である電車内のその窓から細かく千切って撒くと云う方法を選んだ奇蹟
■ また、それを偶々見掛けた云う奇蹟
■ その目撃者、及び被目撃者の二人が東京で再会と云う奇蹟
■ その話を聴いた大学教授が週刊誌寄稿と云う奇蹟(でもないか…?)
■ それを捜査中の刑事が読むと云う奇蹟
■ そして、それを事件と結びつける考え方が出来た奇蹟
■ また、数ヶ月前であるにも拘わらず撒かれたその残骸を見つけ出すことが出来た奇蹟
■ 一度はあきらめるが、その証拠隠滅を図った人間が、灯台もと暗し、刑事とおんなじアパートで暮らしていてしかも自殺した奇蹟
まぁ、無限に拡がる小説世界内に於いて、数ある事象から、神の視点で、清張先生がうまいことバランスよくピックアップした結果であることは承知しておりますが…。
奇蹟のオンパレードのような気がしないでもありません。(汗)
また、東北以外の地域で、ズーズー弁を使う地域があると云うのが、犯人確保に迫る、重要なキーワードなんですが、その事実を裏付ける学説として、
■ 古代日本は全国でズーズー弁が使われていたが、中央などはどんどん洗練されてゆき、軽快な語感になったが、閉鎖されたこの地域だけは東北以外にズーズー弁が残ったのでは?
■ この地域は閉塞感に包まれ閉鎖的であり、近親婚が繰り返され、居住者は親戚ばかり、明瞭な発音をしなくても身内ばかりだったから話の内容が安易に伝わり、且つまた、厳しい気候で、東北ともそれは似通っていて、毎冬吹き荒れる強風の最中、口をちゃんと開けて話すのが億劫で、そうなったのでは?
以上の二つが挙げられていたのは、興味深かったです。
本当に、東北以外でズーズー弁を喋る地域があるのか?学説自体も清張先生のデッチアゲなのかも知れませんが、面白かったです。
方言が出て来るのですが、活字化されているのにも拘わらず、何言ってるか?よく判りませんでした。(笑)
それでは!
【LOVE LIKE DEATH@予稿】
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