2024年
あけましておめでとうございます。
本年も当ブログをよろしくお願いいたします。
さて、昨年より担当しているフォレスト大楽・大楽院ではコーチング講座の講師を担当しています。参加メンバーの自主トレーニングの会があるのですが、そこである発見をしました。
それは「憑依型コーチング」とも呼べるものだったのですが、ここに公開したいと思います。
よく、対話の場面では「相手の立場になって考える」というのが良く言われていますが、この「相手の立場」になるというのがそもそも難しいのと、立場を想像するだけでは弱いのではないかというのがコーチングをしていて感じるところでした。
・親は、子どもにどのように声がけしたらいいのか?
・ 上司は、部下にどのような声がけをしたらいいのか?
これらはよくセッションで出てくる共通のテーマです。
この場合、実際のケースを想定して、最適解になるような声がけパターンをクライアントと考えたりするのが通常だと思いますが、新しい提案ではこうなります。
■憑依コーチングの方法
1。「あなたに、今、子ども(部下)が”憑依した”とリアルに想像してみます。何が見えますか、聞こえますか?どういう声かけを今、してほしいと思っていますか?」とクライアントに語りかけます。ここでは、さらにできれば、誘導瞑想などをして本当に本人にありありと乗り移ってもらうくらいのリアルさで対象人物を憑依させることがポイントです。いきなりの言語化が難しい場合は、例えばAという声かけとBという声かけでは、どちらがフィットする感じですか? などの誘導も湯有効です。
2。この誘導では、全くイメージが浮かばないということもよく生じます。その時は、まだ憑依対象の本人(子どもや部下)の観察が足りないことがあります。ですので、コーチは、観察のポイントなどを伝えるなどして、しばらく観察期間を置いてから再度コーチングするのがお薦めです、
■なぜ憑依コーチングが有効なのか?
相手の立場を考えるといっても、そもそもそんなことは難しいという先入観や、特に潜在意識では、立場になることに不快感や拒否反応がある場合、これは難しいのです。しかし、相手のわずかな性質というのも、クライアント本人にはサブパーソナリティとして持っている。普段、怒りの感情が出ない人も、表面には出てこないだけで、内在はしているものです。そこで、相手そのものになってみるというちょっと無理ゲーのようなことも、やってみると実はある程度可能なことがわかりました。先入観や偏見を持たずに、相手そのものになって演じてもらう。そして、相手の反応は千差万別なので、タイプ分けして分析的にコーチングするより、クライアントの相手(この場合は子どもや部下)の理解度にあった解決方法が探しやすいというメリットがあります。
もちろん、相手になりきって演じてもらうこの方法は、ワールドワーク(プロセス指向心理学)の分野などでもすでにされていますが、専門のファシリテータが不在でも1on1コーチングなどでも部分的に導入が可能であり、その応用場面は意外に大きいのではないかという実感を持っていますので、今回ご紹介しました。
この情報がフィットする感じがするのであれば、ぜひご利用ください。
なお、今回の投稿にあたり、フォレスト大楽コーチング講座での自主勉強会に参加いただいているみなさんにこの場を借りて、お礼申し上げます。