教育のとびら

教育の未来を提言 since 2007
presented by 福島 毅

学習におけるレバレッジ

2010-01-13 | 雑感(教育関連)
昔、学校の先生に、「努力すれば必ず夢はかなう」「時間をかけるほど成果が出る」などという発破をかけられたものですが・・・・ そのへんを今日はちょっと考えてみたいと思います。

「努力すれば必ず夢はかなう」というのは、精神論としては支持しないわけではないのですが、本当ではありませんよね。現実に誰もが一位は取れないし、オリンピックの金メダリストにはなれませんから。ただ、努力する姿勢がなければ、どこにもいけない・何も進まないというのは事実のようです。(大富豪の子供は別かな(笑))

さて、こと学習のことに話を進めますと、スポーツや芸術といった分野、あるいは大工や料理人といった職人のような職業では、経験を積むほど上達していく。(スポーツなどには体力的ピークがあります) こうした場合、努力の時間の積み重ねが一歩一歩人間を成長させていくことがあると思います。勉強などでも多くの本に触れなければ教養が深まらないことも同じことになります。

しかし、ビジネスなどの企業社会のことを考えてみると、例えばAさんとBさん、同じ時間だけ営業まわりをしても成果が全然違うといった場合、これは努力の違いというよりも取っている方法論に左右されて成果が分かれるということが当然あるわけです。より効率的な学び方というものを探究しているかどうかが、大きな成果の差となって現れる可能性はあることでしょう。小さな学び方の違いがおおきなレバレッジ効果を生み出すようなことですね。

ある目的を持って、必要な資源を投入するときに、やり方には複数の選択肢があるとしたら、よりレバレッジが効く方法を探すことが、夢や目的に近づく一歩であると思います。やみくもになんでもかんでも努力さえすれば良いというわけではなく、方法論もよく検討すべきなのではないか。そして、そうした方法論を検討できるチャンスというのは、情報社会になってより一層大事になってきたのかもしれません。
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