与党、テロ等準備法案了承 21日閣議決定へ(Yahooニュース3/17)
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170317-00000550-san-pol
(IWJ Independant Web Journalより転載)
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/368604
「オ リンピックにかこつけて『共謀罪』を出し、働き方改革にかこつけて『残業代ゼロ』を可能にする。南スーダンの平和にかこつけて自衛隊を出して 『武器使用』を可能にする。安倍政権の政治は『かこつけ』の政治。このような国会で、疑義が多い法案を通過させるなどあり得ない」――。
集団的自衛権行使容認の閣議決定や安保法に憲法学や政治学的立場から異を唱えてきた学者らの集まり、「立憲デモクラシーの会」が2017年3月15日、東京都内で記者会見を開き、政府が近く提出を狙っている「共謀罪法案」に反対する声明を発表した。
法政大学教授で政治学専門の山口二郎氏は、安倍政権の政治は「かこつけの政治」だと的確な批判を展開した。
「一見、もっともらしい理屈だと思えるような状況を作りだし、 まったく違う中身の危険極まりない法律を提出し、これを実現する。国民を欺いて、権力にとって都合のいいような法律をどんどん作っていく。これは、今の政 治の特徴で、『共謀罪』は典型例」と断じ、立法の合理性や必要性が十分に説明できていない中での法案の「通過はありえない」と強く訴えた。
昔の与党には国会論戦にふさわしい議論を許容する『品格』があった
共 謀罪」は過去3回、廃案になった経緯がある。審議が深まるほど与党側からも修正案が出されるなど法案をめぐる疑問を払拭することができなかったか らだ。2005年から2006年にかけて、野党議員として国会論戦を担ってきた保坂展人・現世田谷区長はブログで次のように当時の様子を振り返っている。
「国会で議論をすればするほど、政府・法務省提出の共謀罪への疑問はふくらみ、自民・公明の与党側からも、たびたび修正案が国会に提出される異例 の事態となりました。『数の力』では勝敗は明らかでしたが、あまりに筋が悪い法案だったことと、国会論戦にふさわしい議論を許容する『品格』が、当時の与 党側にも存在していたからこそ、深く掘り下げた議論ができたのだと思います」
しかし、保坂氏が目にしたような「品格」を今の安倍政権は持ち 合わせていない。それどころか、「共謀罪」を「テロ等準備罪」と看板をかけかえ、法案の立法目的を捻じ曲げて国民に説明している。2020年の東京オリン ピックのために「共謀罪」が必要だとする政府説明は、まったくの「まやかし」なのである。
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参照
共謀罪の狙いはテロ対策ではない! スノーデンの警告に耳を傾けよ(小笠原 みどり)
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/50957
トランプ米大統領の就任と同時に、ジョージ・オーウェルの小説『1984年』が米国でベストセラーに躍り出た、と複数のメディアが報じている。
直 接的には、大統領就任式に集まった人数についてスパイサー報道官が「史上最多」と虚偽発表をしたことが契機になったらしい。オバマ前大統領の就任 式写真と比べても明らかに人数は少ないのに、この発表を擁護してコンウェイ大統領顧問が言い放った言葉が「もう一つの事実(オールターナティヴ・ファク ト)」だった。
嘘を「もう一つの事実」と呼ぶ、この倒錯した「新語法(ニュースピーク)」が人々に「ビッグ・ブラザー」の支配する小説の世界を思い起こさせたようだ。
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