栄誉殿堂入りのバラの品種の五番目は、周知のバラ「クイーン・エリザベス」。大英帝国の女王の名前にふさわしい堂々としたピンクの大輪だ。おおらかに咲いているところがいい。グランディフロラ系統第一号のバラだという。
(2019-10 東京都 神代植物公園)
Queen Elizabeth
バラの系統 グランディフロラ【Gr】orハイブリッド・ティー【HT】
開花のしかた 四季咲き 3輪ほどの房咲き
花径 12cm
花形 丸弁抱え咲き or 盃状咲き
香り 微香
樹形 ブッシュ樹形(直立性)rose_1
作出情報 1954年 アメリカ/Dr. Walter E. Lammerts
1979年の世界バラ会議で殿堂入り
グランディフロラ系統【Gr】は、ハイブリッド・ティー系統のゴージャスな花形と、房咲きするフロリバンダ系統の特徴を兼ね備えた系統です。1954年にアメリカで作出された「クイーン・エリザベス」に対して、アメリカバラ協会は、これを新しい系統と認めグランディフロラ系統(Grandiflora)のバラとして発表しました。つまり「クイーン・エリザベス」は、グランディフロラ系統第一号のバラなのです。
しかしグランディフロラ系統とハイブリッド・ティー系統のバラの区別がつきにくくなってきたことから、現在ではグランディフロラ系統を正式な系統名として採用していない国が多くあります。日本でも「クイーン・エリザベス」を「ハイブリッド・ティー系統」としている場合がよく見られます。
品種名は、1952年に女王となったイギリスのエリザベス女王の戴冠にちなんで命名されました。現在のエリザベス女王を象徴するバラとしては、やや初々しさのある色味ですが、即位当時26歳のエリザベス女王に捧げられたバラですから、美しいピンク色のバラが選ばれたのも頷けますね!
「クイーンエリザベス」は、1979年に南アフリカのプレトリアで開催された世界バラ会議で殿堂入りを果たしています。