閑話休題:やっぱり年齢には勝てない!
第3話:歯がボロボロだ!
2008年3月19日(水)
■どうも歯の調子が悪い
前兆は,昨年,10月3日から3日間開催された山旅スクール挑戦コース「戸隠山・飯綱山登頂」に参加したときにあった。食事を摂った後,右上奥歯が,2~3時間ほど,決まって痛くなる。山行中は,背中のリュックに入れてあるハイドレーションシステムの水を,1口ずつ口に入れて,痛む歯を冷やす。水が暖まると,また歯が痛み出す。口の水は飲み込むか,あるいは,そっと吐き捨てるかして,また新しい水を含む。こんなことを,山行中の3日間,繰り返していた。
私は,歯が痛むのは,てっきり虫歯になったせいだと思い込んでいた。
山行が終えて帰宅した翌日,私は近所の歯科に出向いた。ここは予約制の歯科である。それほどの激痛でもないので,直ぐには見て貰わなかったが,2~3日後に,歯科医の診察を受けた。
そのときの診断の結果は,虫歯ではなく,かみ合わせが悪いのが原因とのことだった。
■急場は何とかしのいだが・・・
それから,数回にわたり,歯科への通院が始まった。
最初の日は,噛み合わせを強制するために,赤い紙をガシガシと噛んだ後,ギイギイと歯を削る。何回も紙を噛んでは削ることを繰り返している内に,幾分噛み心地も良くなったような気がしてくる。歯科医が,
「では,これで様子を見ましょう・・・大分,歯石貯まっているようですから,次回から歯石を取りましょう・・」
という。
この日から,2回ほど通院して,歯石取りを行った。
■何だか歯の調子が悪い
それから,暫くの間は,件の歯の状態も小康状態を保っていた。ところが,今年(2008年)2月末頃から,また例の上奥歯が気になり始めた。特に痛い訳ではないが,何となく浮いてきた感じがする。それに,歯を磨くと,ときどき歯茎から血が出ているような気がする。朝,夕,歯を磨きながら,
「・・・変だな。どうもおかしい・・・」
と感じながら,1~2週間ほど過ぎた。
その間,歯の状態は,浮いたような感じと何でもない感じが繰り返される。でも,相変わらず,歯茎から血が出ているような感じが続く。
■奥歯のレントゲンを撮る
右上奥歯の感じが,以前,右下奥歯を歯槽膿漏で失ったときと,同じような状態が続くので,掛かり付けの歯医者の予約を取って,3月19日,午後,半年ぶりに診察を受けた。歯科医は,
「・・・何らかの原因で,奥歯の神経が死んでいるようです。それが原因で炎症を起こしているようです。神経が生きているかどうか確かめます。弱い電流を流しますので,痛みを感じたら左手を上げてください・・・」
と言って,小さな器具の尖端を,奥歯の周辺に当てる。
当てる場所によって,酸が浸みるような痛みを感じる。顔をしかめて,すぐに左手を上げる。ところが患部の奥歯そのものでは,全く痛みが感じない。
「やはり,奥歯の神経は死んでいますね。では,レントゲンを撮って詳しく確かめましょう・・・」
私は看護士に誘導されてレントゲン室に入る。昨日,別の病院で足首のレントゲンを撮ったばかりである。こんなに頻繁にX線を浴びて良いのだろうかと,些か心配になる。 治療席に戻ると,歯科医師は,DELL製のノートPCを,私の側に持ってくる。今,撮ったばかりのX線写真をPCの画面に写し出す。画面にはモヤシのように長い歯が並んで映っている。歯根がこんなに長いとは,歯の持ち主である当の私がビックリする。
歯科医師は,歯根が映っている画面を指しながら,
「やはり,この辺りに膿がたまっていますね。この膿がこの辺りを通って,歯茎に滲み出ています・・・・この部分を切削して,化膿を直します。治療には,数回の通院が必要です・・」
勿論私に異論はない。
■ガリガリと歯を削る
早速治療が始まる。
「はい・・・大きく口を開けて・・」
やがて,キリキリと奥歯の掘削が始まる。ゴリゴリ,ガリガリと,暫くの間,歯を削る音が頭に響く。時々,何か金属製の小さな針のようなものを,掘削した孔に射し込んで,グリグリと廻している。
やがて,掘削が終わる。
「良~く,うがいして下さい・・」
と歯科医師が言う。その瞬間,何とも言えない変な味と匂いが,口から鼻に広がってくる。私は,顔をしかめて,
「臭い・・・」
とボデーランゲージで,歯科医師に報告する。
「たまっていた膿がでたんです・・・薬を詰めておきます。化膿が治るまで2~3回,薬の詰め直しをします。今日は,治療中の歯で,硬いものは噛まないように気を付けて下さい・・・」
■まだ暫くは自分の歯だけで・・・
今日の治療時間は,約30分。何時もより,随分と長かった。
膿を出してから,歯の状態は,嘘のように良くなった。グラグラになるのではないかと心配していた歯茎の腫れも,もう引いている。この分だと,治療さえすれば,まだ当分この歯も使えそうである。この年になると1本の歯もとても大切である。半ば諦め書けていた歯が救われて,今の私は本当に嬉しい。
当分は歯科医院通いが続くが,ホッとしている。同時に,何本かは歯抜けになっているが,それでも,入れ歯に頼らずに,何とか自分の歯だけで間に合っていることの幸せを,もっと大切にしなければと思う今日この頃である。
それにしても,昨日,今日のたった2日の間に,眼科,整形外科,歯科と,医者のハシゴをしてしまった。見かけはいくら元気に見えても,私も寄る年波には勝てそうもないなと実感する今日この頃である。
このブログにお尋ね頂く皆さんも,健康には十分ご注意あれ!
(おわり)
※次回から「東海道五十三次宿場巡り」のまとめに入ります。
第3話:歯がボロボロだ!
2008年3月19日(水)
■どうも歯の調子が悪い
前兆は,昨年,10月3日から3日間開催された山旅スクール挑戦コース「戸隠山・飯綱山登頂」に参加したときにあった。食事を摂った後,右上奥歯が,2~3時間ほど,決まって痛くなる。山行中は,背中のリュックに入れてあるハイドレーションシステムの水を,1口ずつ口に入れて,痛む歯を冷やす。水が暖まると,また歯が痛み出す。口の水は飲み込むか,あるいは,そっと吐き捨てるかして,また新しい水を含む。こんなことを,山行中の3日間,繰り返していた。
私は,歯が痛むのは,てっきり虫歯になったせいだと思い込んでいた。
山行が終えて帰宅した翌日,私は近所の歯科に出向いた。ここは予約制の歯科である。それほどの激痛でもないので,直ぐには見て貰わなかったが,2~3日後に,歯科医の診察を受けた。
そのときの診断の結果は,虫歯ではなく,かみ合わせが悪いのが原因とのことだった。
■急場は何とかしのいだが・・・
それから,数回にわたり,歯科への通院が始まった。
最初の日は,噛み合わせを強制するために,赤い紙をガシガシと噛んだ後,ギイギイと歯を削る。何回も紙を噛んでは削ることを繰り返している内に,幾分噛み心地も良くなったような気がしてくる。歯科医が,
「では,これで様子を見ましょう・・・大分,歯石貯まっているようですから,次回から歯石を取りましょう・・」
という。
この日から,2回ほど通院して,歯石取りを行った。
■何だか歯の調子が悪い
それから,暫くの間は,件の歯の状態も小康状態を保っていた。ところが,今年(2008年)2月末頃から,また例の上奥歯が気になり始めた。特に痛い訳ではないが,何となく浮いてきた感じがする。それに,歯を磨くと,ときどき歯茎から血が出ているような気がする。朝,夕,歯を磨きながら,
「・・・変だな。どうもおかしい・・・」
と感じながら,1~2週間ほど過ぎた。
その間,歯の状態は,浮いたような感じと何でもない感じが繰り返される。でも,相変わらず,歯茎から血が出ているような感じが続く。
■奥歯のレントゲンを撮る
右上奥歯の感じが,以前,右下奥歯を歯槽膿漏で失ったときと,同じような状態が続くので,掛かり付けの歯医者の予約を取って,3月19日,午後,半年ぶりに診察を受けた。歯科医は,
「・・・何らかの原因で,奥歯の神経が死んでいるようです。それが原因で炎症を起こしているようです。神経が生きているかどうか確かめます。弱い電流を流しますので,痛みを感じたら左手を上げてください・・・」
と言って,小さな器具の尖端を,奥歯の周辺に当てる。
当てる場所によって,酸が浸みるような痛みを感じる。顔をしかめて,すぐに左手を上げる。ところが患部の奥歯そのものでは,全く痛みが感じない。
「やはり,奥歯の神経は死んでいますね。では,レントゲンを撮って詳しく確かめましょう・・・」
私は看護士に誘導されてレントゲン室に入る。昨日,別の病院で足首のレントゲンを撮ったばかりである。こんなに頻繁にX線を浴びて良いのだろうかと,些か心配になる。 治療席に戻ると,歯科医師は,DELL製のノートPCを,私の側に持ってくる。今,撮ったばかりのX線写真をPCの画面に写し出す。画面にはモヤシのように長い歯が並んで映っている。歯根がこんなに長いとは,歯の持ち主である当の私がビックリする。
歯科医師は,歯根が映っている画面を指しながら,
「やはり,この辺りに膿がたまっていますね。この膿がこの辺りを通って,歯茎に滲み出ています・・・・この部分を切削して,化膿を直します。治療には,数回の通院が必要です・・」
勿論私に異論はない。
■ガリガリと歯を削る
早速治療が始まる。
「はい・・・大きく口を開けて・・」
やがて,キリキリと奥歯の掘削が始まる。ゴリゴリ,ガリガリと,暫くの間,歯を削る音が頭に響く。時々,何か金属製の小さな針のようなものを,掘削した孔に射し込んで,グリグリと廻している。
やがて,掘削が終わる。
「良~く,うがいして下さい・・」
と歯科医師が言う。その瞬間,何とも言えない変な味と匂いが,口から鼻に広がってくる。私は,顔をしかめて,
「臭い・・・」
とボデーランゲージで,歯科医師に報告する。
「たまっていた膿がでたんです・・・薬を詰めておきます。化膿が治るまで2~3回,薬の詰め直しをします。今日は,治療中の歯で,硬いものは噛まないように気を付けて下さい・・・」
■まだ暫くは自分の歯だけで・・・
今日の治療時間は,約30分。何時もより,随分と長かった。
膿を出してから,歯の状態は,嘘のように良くなった。グラグラになるのではないかと心配していた歯茎の腫れも,もう引いている。この分だと,治療さえすれば,まだ当分この歯も使えそうである。この年になると1本の歯もとても大切である。半ば諦め書けていた歯が救われて,今の私は本当に嬉しい。
当分は歯科医院通いが続くが,ホッとしている。同時に,何本かは歯抜けになっているが,それでも,入れ歯に頼らずに,何とか自分の歯だけで間に合っていることの幸せを,もっと大切にしなければと思う今日この頃である。
それにしても,昨日,今日のたった2日の間に,眼科,整形外科,歯科と,医者のハシゴをしてしまった。見かけはいくら元気に見えても,私も寄る年波には勝てそうもないなと実感する今日この頃である。
このブログにお尋ね頂く皆さんも,健康には十分ご注意あれ!
(おわり)
※次回から「東海道五十三次宿場巡り」のまとめに入ります。