中高年の山旅三昧(その2)

■登山遍歴と鎌倉散策の記録■
最初に左下の“カテゴリー”を選んで,クリックして下さい.

納涼鎌倉散策;台峯緑地・大仏切通周遊

2013年08月09日 08時00分43秒 | 鎌倉あれこれ

                                  <大仏切通>

       納涼鎌倉散策;台峯緑地・大仏切通周遊
         (山旅スクール5期同期会)
        2013年8月8日(木) 晴・猛暑

<ルート地図>



<大船駅から水道山>

■大船駅集合
 今年の猛暑は例年になく厳しい.
 海に面した鎌倉は,例年ならば暑くてどうしようもない日は殆どないが,今年は少々異常で,避暑地の筈の鎌倉でも,結構,蒸し暑くて困る日が多い.でも,そうは言っても,私が週に1~2度通っている丹沢塔ノ岳山麓に比較すると,まだまだずっと涼しくてマシなような気がする.
 私は,昨日,猛暑をおして塔ノ岳を往復したばかりである.軟弱者の私には2日間連続の猛暑歩きは億劫に思えるが,今日は山旅スクール5期同期会の皆さんと一緒に鎌倉を歩き回る日である.私にとって大切な山仲間の定例会である.だから第一優先で参加する.億劫なんて言っていられない.
 大船9時丁度集合の予定である.集合時間間際でバタバタするのが嫌いな私は,小一時間前に大船駅に到着.構内のBecker'sでコーヒーを味わいながら,集合時間までフックリと過ごす.
 今日の参加者は,TBさん,IKさん,NMさん,それに私の4人.少々参加者が少ないが,こぢんまりと纏まっていて行動しやすい.
 9時10分,予定通り大船駅から歩き出す.
 「…で,今日はどこへ行きますか?」
 最近は,このグループを案内するときは,あらかじめルートなどは設定していない.集まってから,何処へ行くのか決めて貰うことにしている.だから,「どこでも良いです」と他人任せなことを言っている間は,歩き出さないことにしている.
 今回は,できるだけ山の中を歩いて,鎌倉山方面へ向かい,深沢辺りでお開きにしようということになる.

■まずは水道山に登る
 9時10分,では,まずは水道山に登ってから,矢戸池を訪れることにする.そこから先のルートは,また成り行きで決めるつもりである.
 大船駅から中通り商店街に入る.まだ,時間が早いので,開店している店は少ないが,早速店先を眺めながらブラブラ歩き.皆さん主婦なので,主婦感覚で店を覗く.八百屋の店先で,
 「…随分安いね.帰りにここで買い物をして帰ろう」
と誰かが言っている.
 今日は,避暑地の鎌倉でも,道路の照り返しが強くて蒸し暑い.でも,時々でも,海風が吹き抜けるときは,生き返るような涼しさを感じる.
 中通りから小袋谷跨線橋を越えて横須賀線の南側に出る.自動車学校の脇を通過して,2階建てのアパートの脇から草道に入る.ここが水道山の登り口である.誰かが
 「ここ通れるの…?」
と心配そうに言う.
 「大丈夫ですよ?」 
 雑草が生え茂る草道を抜けると,目の前に長くて急な上り階段がある.40~50段ほどの道幅が広い立派な階段である.それほど長い階段ではないが,平地を歩くつもりで登っていると忽ちの内に息切れがしてしまう.
 「ああ,シンドイ…!」
 階段を登り切ると大きな桜の木が数本並んでいる.実は,ここは隠れた桜の名所である.
 進行方向右手の視界が開けて,天神山から玉縄方面の山地が良く見える.
 さらにその先の短い階段を登り切ると,水道山の住宅地が広がる.住宅地の中の道をくねくね曲がりながら,10時02分,水道山山頂付近に到着する.ここからは,大船から六国見山方面が良く見える.

<水道山山頂付近からの眺望>

■神明神社
 水道山から北側の細い道を下る.少々入り組んでいる迷路のような道である.この道を下って,10時08分,台にある神明神社参道に到着する.
 社殿は,長い階段を登ったところにある.暑い最中,階段を登るのもシンドイので,希望者はどうぞお参りして下さいと促すが,だれも階段を登ろうとしない.
 ということで,神明神社参拝はパス.

<神明神社>

<山崎切通から矢戸池へ>

■山崎切通
 神明神社を廻り込むようにして,登り坂を進む.
 やがて前方に断崖が見え始める.ここは山崎切通である.鎌倉では有名な切通だったが,切通付近の開発が進んで,以前の切通の雰囲気は失われてしまったという.
 切通の向こうに見えている建物は山崎小学校である.

<山崎切通>

■魯山人窯跡から谷戸に入る
 山崎小学校の校庭を半周して,10時16分,魯山人窯跡前を通過する.その先,舗装道路が左に急カーブするところから,夏草が生え茂っている草道に入る.
 「谷戸に入るので涼しいかどうか分かりませんよ…」
と予防線を張ってから,谷戸に入る.繁茂する夏草で足許が見えないだけでなく,忽ちの内に草露でズボンがビショビショに濡れてしまう.足許が濡れていて,ムシムシしている.立ち止まった途端にヤブ蚊の襲来を受けそうな気配なので,立ち止まらずに歩き続ける.

<魯山人窯跡>

■矢戸池
 野州豊かな谷戸を遡る.両岸に繁茂する森で日光が遮られていて,風はないものの結構涼しい.天気はよいものの,足許は濡れていて歩きにくい.
 10時28分,矢戸池に到着する.鎌倉市内には沢山の池があるが,この矢戸池が一番昔のままの姿を伝えていると言われている.
 池の真ん中には,何時の間にか蓮が群生している.写真では良く見えないかも知れないが,何輪かの蓮の花が咲いている.
 これまで,矢戸池付近を数え切れないほど散策しているが,ここに蓮の花が咲いているとは,迂闊にも,気がつかなかった.

<矢戸池>

<台峯緑地>

■台峯緑地の展望台
 矢戸池から先の山道は複雑に分岐しているが,今日は台峯緑地の展望台で休憩を取ろうと思う.
 矢戸池からしばらく歩いたところで,向かって左側の斜面を登る.そして,10時42分,北鎌倉女子学園グラウンド近くにある台峯緑地の展望台に到着する.
 展望台には,私たち以外に誰も居ない.数台のベンチに三々五々座って休憩を取る.
 ここから北鎌倉,六国見山の大パノラマが広がっている.春になると,山全体が山桜の花で埋め尽くされる.私見だが,鎌倉では一番展望の良い所だと思っている.
 山麓から時々涼しい風が吹いてくる.時間が許せば何時までもここで涼んでいたいと思う.

<台峯の展望台から六国見山を望む>

■美味しいトマト
 同行のNMさんから,立派なトマトを頂戴する.冷たいトマトに岩塩を振りかけてからほお張る.実に美味しい.感謝,感謝!
 トマトを食べていると,涼しい風が吹き抜ける.
 「海風は涼しくて良いですね…これなら冷房は要らないですね」
とお一人が羨ましげに言う.
 「そうなんです…窓を開けておけば,涼しい風が吹き抜けるんで,殆ど冷房は要らないですね…」
とお答えする.
 私の家は海岸から鎌倉山を一つ越えた所にあるので,海からはやや遠いが,それでも,涼しい海風の恩恵があり,眠れないほどの蒸し暑い夜は経験したことがない.もちろん,就寝中の冷房は殆ど要らない.それだけは有り難いなと思っている.

<美味しいトマト>

■樹液に群がる蝶とスズメバチ
 トマトを食べながら,何気なくベンチの近くの木の根を見る.どうやら根元に樹液が流れ出しているらしく,蝶やスズメバチが群れている.余り近付くと刺されるので,遠くから望遠で写真を撮る.
 聞くところによると,今年はスズメバチがとても多いようである.気を付けなければ…

<樹液に群がる蝶とスズメバチ>

<源氏山公園>

■綺麗な花
 声を掛けないと,何時までも台峯緑地の展望台に居座ったままになりそうである.それでも良いけれども,折角,鎌倉に来たのだから,もう少し歩いて貰おうと思う.
 「…そろそろ腰を上げましょう.これから何処へ行きたいですか? 鎌倉中央公園か,それとも源氏山公園…?」
 正直なところ,皆,どっちでも良いと思っているだろう…と,私は思う,私自身,どっちでも良いから…でも,どっち蟹決めなければ足が進まない.そこで,理由は特にないけれども,
 「では,源氏山公園へ行きましょう…」
ということになる.
 11時丁度に重い腰を上げて,台峯緑地の展望台から歩き出す.実に20分もの間,展望台で休憩を取っていたことになる.
 ここからの道は,土道ながら,近所の方の生活道路である.下草が綺麗刈り込まれていて,とても歩き易い.
 途中,綺麗な花が群生しているところを通過する.何という花だろう.どうせ花の名前は覚えられないので,調べるのは諦めるが.なんとも美しいので,取りあえずは写真を撮っておこう.


<路傍の美しい花>

■山内の展望台
 北鎌倉から登ってくる生活道路と合流してから尾根道になる.
 11時06分,山内の展望台に到着する.ここからも六国見山が良く見えている.折角なので,ここでも展望休憩を取る.
 ここは,今日の参加者のお一人が,カラスの糞の直撃を受けた場所である.あのときは,一刻も早く,糞を水道で洗い流したいとのことだったので,急遽,予定を変更して鎌倉中央公園に向かった…そんなことを懐かしく思い出す.

<山内の展望台から六国見山を望む>

■山友達の仙人にバッタリ
 11時13分,山之内配水池に到着する.ここから北鎌倉に抜ける自動車道を200メートルほど進んで,源氏山公園入口に到着する.
 私たちは,何時ものように超スローな足取りで,ノタノタと葛原ヶ岡に向けて歩き続ける.
 葛原ヶ岡まで後半分ぐらいのところで,反対側から歩いてくる仙人にバッタリ鉢合わせになる.仙人は,一時期,このグループの皆さんと一緒に歩いていたことがあるので,一同とても懐かしがる.仙人は私にとって,山の指導者,恩人でもある.仙人は,このところ,体調が悪くて,余り歩けないようだったが,その後のリハビリで大分歩けるようになっている.喜ばしいことである.
 「これから,どこへ行かれるんですか…私たち源氏山公園で昼食にしようと思っています.一緒にどうですか?」
とお誘いする.
 仙人も,特段,何処という宛もないということなので,ご一緒していただくことに決定.
 仙人と雑談をしている内に,最近,仙人が源氏山から寿福寺に下る山道でスズメバチにさされたという話を伺う.実に危ない.夏の間は,あの辺りを歩くのはやめようと思う.

■葛原岡神社前で昼食
 11時28分,葛原岡神社前の休憩所に到着する.ここは時々風が吹き抜けル木陰になっていて涼しい.
今日,野菜漬物さんは所用があって欠席.従って何時もよりネーベンはいささか寂しい.でも,そこは,主婦の皆さんがメンバーである.それぞれが.色々なものを提供してくれるので楽しい食卓である.
 ノシイカさんというあだ名の方が,沢山の“さきイカ”を提供してくれる,“ノシイカさんサキイカ”,この語呂合わせが可笑しいので,私は1人で含み笑いをし続ける.
 
<葛原岡神社>                              <葛原岡神社前の休憩所;写真の人物は無関係>

<裏大仏ハイキングコースから大仏切通へ>

■素晴らしい見晴
 昼食を終えて,12時50分,ようやく葛原岡神社前から歩き出す.勿論,仙人も,暫くの間,私たちに同行する.
 梶原方面への分岐から,裏大仏ハイキングコースに入る.ここは私の家からそう遠くないところだが,このコースを歩くのは数ヶ月ぶりのことである.その間に,コースの整備も大分進んで,歩き易くなっている.
 途中,材木座海岸から逗子マリーナ辺りまで良く見えるスポットで展望休憩を取る.二子山,阿部倉山,鎌倉市街地などが見えるが,蒸し暑いためか一面に霞が掛かっている.

<裏大仏ハイキングコース付近からの眺望>

■素晴らしいムクゲ
 住宅地を過ぎて,山道に入る.
 山日に入ってすぐ右手に,薄紫色の綺麗な花が咲いている.花に詳しいノシイカさんことTBさんから,これは“ムクゲ”の花だと教えていただく.
 どうせ花の名前など覚えられないに決まっているが,一応,花の名前をノートに書き留める.

<ムクゲの花>

■大仏切通
 13時45分頃,裏大仏ハイキングコース終点近くの三叉路に到着する.ここで左折すれば大仏方面,右折すれば大仏切通の途中から切通に入れる.
 ここで,再会を約して,仙人とお別れする.仙人は左折して大仏方面へ,私たちは右折してすぐ下の団地に下山する.そして,大仏切通の途中から切り通しに入る.
 鬱蒼とした木立に囲まれた切通は,何とも言えない雰囲気がある.両側の断崖を見上げながら,往時のことを連想する.
 「こんなところをお姫様も通ったんだね…」

<大仏坂切通>

<常磐から深沢へ>

■笛田とまと公園
 大仏坂切通から迷路のような住宅地を抜けて,14時03分,藤沢鎌倉道路にあるバス停火の見下に到着する.ここからは自動車の往来が多い幹線道路を西に向けて歩くことになるが,自動車の喧噪を避けて裏道を辿る.
 風がときどき吹き抜ける.そのときは涼しいなと思うが,すぐに風が止んで蒸し暑くなる.そんな中,トボトボと舗装道路を歩くのも辛い.
 「もうちょっと先で,今日の終点,深沢ですよ…」
 「もうちょっと先って,どれくらい?」
 「そう,15分ぐらい…」
 「なに? まだ15分もあるの.ちょっと先じゃないよ…」
…と,言うわけで,14時15分,笛田とまと公園のベンチで一休みする.

<笛田とまと公園>

■深沢の某コーヒー店
 14時20分,とまと公園を出発する.残りあと僅か.
 バス停深沢小学校前の交差点で,裏通りからバス通りに戻る.もう少しで今日の終点だが,最後の少しが,蒸し暑くて叶わない.
 14時37分,ようやく終点の某喫茶店に到着する.やれやれやっと…
 店内は意外に混雑している.席に着くまで5分ほど待たされる.
 今日はことのほか蒸し暑いので,とりあえずはホットコーヒーはやめてクリームソーダを注文する.TBさんは氷水,お店の人が,
 「氷水は1人で食べきれないほどの量がありますが宜しいですか…?」
と妙なことを言う.
 この店は名古屋系で評判の有名店.こういうのを名古屋風というのだろうか,TBさんが注文した氷水は想像以上に超特大.これにはビックリ.一同,少しずつお裾分けを頂戴し,美味しく戴く.
 私が注文した,クリームソーダも大きな長靴状の器に,どっさりのアイスクリームが乗っている.もっとも中に入っている氷の量も多かったが…
 
<ばかでかい氷水>                            <クリームソーダ>

<バス停深沢でお開き>

■深沢の八百屋
 15時40分に懇親会はお開き,約1時間粘ったことになる.でも五十三次洛遊会の女性群より粘り時間はかなり少ないようである.
 私は皆さんをバス停深沢まで見送る.
 バスの町時間を利用して,バス停近くの八百屋を覗く.ここの八百屋はリーズナブルプライスで有名なところである.
 「…安いね,中通りまで行かなくても,ここで良いですね…」
ということで,めいめいがお買い物.お一人は一抱えもの野菜類を購入する.

■無事帰宅
 それぞれ,大船方面がお一人,藤沢方面が2人.16時頃,全員を見送って,私も徒歩で帰宅する.深沢から自宅まで長い登り坂が結構シンドイ.ノソノソ,ダラダラの登って,16時15分頃,無事帰宅する.
 ここ数日,我が家に入り浸っていた孫娘は,今日は居ない.平常通りのジイサンバアサン2人だけの寂しい夕食.でも,明日,夕方には孫娘が家族全員で我が家を訪れることになっている.寂しいのもわずか1日の辛抱だ.
 今日も良かった! 良かった!

<ラップタイム>

 9:10  歩き出し
10:02  水道山山頂付近
10:08  神明神社
10:11  山崎切通
10:16  魯山人窯跡
10:23  矢戸池
10:42  台峯展望台(11:00まで展望休憩)
11:28  葛原岡神社(12:50まで昼食)
13:01  裏大仏ハイキングコース展望台
13:55  大仏切通
14:03  バス停火の見下
14:37  深沢喫茶店(15:40まで懇親会)

 [ハイキング記録]

■水平歩行距離   9.0km

■累積登攀高度   279m

■累積下降高度   279m

■所要時間(休憩時間を含む)
  大船駅発      9:10
  深沢 着       14:37
  (所要時間)      5時間27分(5.45h)
  水平歩行速度   9.0km/5.45h=1.65km/h
                                                                            (おわり)

「鎌倉あれこれ」の前回の記事
http://blog.goo.ne.jp/flower-hill_2005/e/19be96545342ae3aa747af8576907b25
「鎌倉あれこれ」の次回の記事
http://blog.goo.ne.jp/flower-hill_2005/e/45faa83c6933c7f20691269b7e5d4d26
 



最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。