中高年の山旅三昧(その2)

■登山遍歴と鎌倉散策の記録■
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鎌倉:獅子舞・天園・亀ヶ谷坂を歩く

2008年12月19日 21時49分54秒 | 鎌倉あれこれ

                     <名月谷の紅葉(14:03頃)>

          鎌倉:獅子舞・天園・亀ヶ谷坂を歩く
         (十王岩K氏山旅スクール5期I氏と同行)
            2008年12月18日(木)

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 素晴らしい天気である.これは散歩するしかないと思う.早速,山友達のK氏に,「今日は暇ですか・・・歩きませんか」とメールする.
 バスを乗り継いで大塔宮に向かう.ここでK氏と合流.獅子舞を経由して,天園に向かう.
 昨日までの雨で,路面はグチャグチャ.獅子舞の紅葉は,大分寂しくなったが,それでも,まだ,見応えがある.天園の展望台からは,富士山が良く見えている.ここでI氏と合流する.
 どこへ行こうかと迷うが,とにかく,百八ヤグラ方面に向かう.
 百八ヤグラ4層目から,今泉台の広場へ.ここで昼食.
 午後,十王岩展望台を経て,勝上嶽展望台に到着.ここで休憩.
 勝上嶽から,名月院登山口に下山する.名月谷を下る.そして,亀ヶ谷坂を経由して,小町通に出る.
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<ハイキングマップ>



<プロフィールマップ>



<大塔宮へ>

■今日も良い天気だ!
 この所,入れ替わり立ち替わり,連日のように,鎌倉のモミジ散策の案内をし通しである.今日ぐらいは,自宅でノンビリ凄そうかと思っていた.でも,残念ながら(?),今日は朝から澄み切った青空が眩しく輝いている.しかも,天気予報によると,今日は11月中旬並みの暖かさになるという.
 そうなると,私の心の奥底に潜んでいる「歩きたい虫」が,俄に蠢動し始める.こうなると,まことに始末が悪い.私は何もかも放っぽり出して,中毒患者のように,急いで携帯メールを,浄明寺の住民であるK氏に送る.
 「・・・今日のご都合如何ですか? これから,どこか散歩しませんか?」
すると,折り返しに,K氏から返信が届く.
 「・・OK,歩きましょう.何処へ何時に行けばよいですか?」
 私達は,大塔宮で,10時40分に落ち合うことにする.
 直ぐに,山旅スクール同期のI氏に,
 「・・・お髭と一緒に鎌倉を散策します.出てきませんか・・・?」
とメール.結局,I氏とは天園で合流.

■バスで絵柄天神へ
 リュックを背負って,家を出発.近くの停留場で,京急バスに乗車,9時52分に鎌倉駅西口に到着する.裏口の広場には,30栄ほどの年輩者が集まっている.緑色の端を持った男性が全体を取り仕切っているようである.
 毎日,同じような所ばかり歩いている私は,鎌倉駅周辺は些か食傷気味である.そのまま表口に廻って,大塔宮行のバスに乗車する.乗客の大半が観光客である.
 バスの中で,1人の男性が,他の乗客の迷惑も考えずに,連れに,得意げに鎌倉の説明をしている.その声の大きいこと.まるで,自分は鎌倉のことを良く知っているぞと,周辺の不特定多数の乗客に誇示しているようである.でも,その内容は幼稚,アヤフヤである.うるさいな・・・と,思いながらも,蛮声をジッと耐える.

■仙人と合流
 絵柄天神前で下車.仙人との待ち合わせ時間まで,まだ,間がある.大塔宮を目指して,ノンビリと歩く.
 途中,元部下が営業しているソバ屋の前を通る.白い作務衣を着て,店内を忙しく動き回っている彼の姿を遠目に見る.声を掛けるのは遠慮して,そっと通過.
 10時15分に大塔宮に到着する.いつもより観光客は少な目である.自動販売機の前では,20人ほどの老人の団体が,円陣を組んで,ウオームアップ体操を行っている.これから何処かへハイキングに行くようである.頑張ってくれとエールを送りたくなる.
 程なく,どこからともなく仙人が現れる.約束の時間よりも15分も早い.

                 <永福寺跡の紅葉(10:29頃)>

<獅子舞を経由して天園へ>

■獅子舞の名残のモミジ

 取りあえずは,定番の獅子舞から谷を登る.
 昨夜までの雨のために,獅子舞の道はグショグショに濡れていて,ひどい泥濘が続く.滑りやすい坂道を,ユックリと登り続ける.紅葉の見頃が過ぎたためか,数日前に比較すると,出会う観光客の数が随分と少なくなっている.
 上を見上げると,まだ残っているモミジが谷間に射し込む日の光の中で,鮮やかに輝いている.
 「・・・やっぱり,ここのモミジは綺麗だな・・」
と心の中で感嘆しながら,何枚かの写真をデジカメに収める.
 この様子だと,寂しくなったとはいえ,もう暫くの間は,ここで紅葉が楽しめそうである.
 11時丁度に,天園の展望岩塊に到着する.
 今日は,富士山がとても良く見えている.ただ,気温が高いためか,茫洋とした霞が立ちこめている.そのためか,厳冬期に見られるような,凛とした富士山ではなく,全体が,ふんわりと見えている.
 富士山の手前に藤沢の街並みが見えている.その手前には,flower-hillの自宅がある大平山,丸山,それに続く裏大仏ハイキングコースの尾根が見えている.うねうねと続く尾根の木々は綺麗に冬枯れしている.
 暫くの間,仙人と二人で,ボンヤリと風景を楽しんでいる.

               <獅子舞の紅葉(10:56頃)>

■山旅スクールI氏と合流
 ほんの2~3分後,横浜在住の山旅スクール同期のIさんが現れる.
 「・・さて,何処へ行きますか・・・?」
と3人で顔を見合わせる.
 本音を言えば,3人とも,山中を歩いてさえいれば,何処でも良いのである.特段,是非,ここへ行きたいという所もない.だから迷う.
 「じゃあ・・・まあ,十王岩の方へ行きますか・・」
ということになる.そこから先のことは,足の向くまま・・・「足に聞いてくれ」である.
   
                   <獅子舞の連滝(10:45頃)>
 
<百八ヤグラから今泉台へ>

■二つある大平山

 11時25分頃,大平山山頂に到着する.暫くの間,今日の山頂からの見通しは素晴らしい.三浦半島の方を振り返ると,左手には東京湾対岸,千葉県が見えている.「もう一つの大平山」を挟んで,三浦三山,大楠山,二子山,仙元山,逗子マリーナが良く見える.
 「もう一つの大平山」と書いたのには訳がある.実は国土地理院発行の25,000分の1の地形図では,明らかに,峠の茶屋がある山に大平山という標記がある.このことから,私達が今立っているゴルフ場脇の大平山は,実の所,偽の大平山であろう.
 従って,俗にいう大平山山頂の金網に括り付けてある「大平山山頂」という小さな看板は,だれかが取り付けた些か怪しい看板だということになる.

              <天園展望岩塊から富士山を望む(11:07頃)>


         <獅子舞頂上付近から向かい側の尾根を眺める(11:05頃)>


■百八ヤグラをウロウロ
 (偽)大平山から急坂を下る.1人のボランティアが,シャベルで階段作りに精を出している.
 「・・・ご苦労様です・・」
と挨拶して,脇の急斜面を下る.
 天園ハイキングコースに沿って歩き続ける.路面は泥んこのところが多くて難渋する.そろそろ,お昼が近付く.覚園寺への下山口で,
 「・・・どこで昼食を摂ろうか・・・」
と迷い始める.
 とりあえずは,紅葉が綺麗な,百八ヤグラ群の某所を覗いてみる.坂道を下って目的の場所へ.でも,地面が湿っていて,座る気にならない.
 妙な枝道からハイキングコースに戻る.そのとき,私達と鉢合わせになったハイカーから,
 「え~ぇ・・・ここ何処へ行く道なんですか・・?」
と興味深げな質問を受ける.が,
 「あの,・・・その,・・・」
と曖昧な返事でやり過ごす.

            <こぼれ日が射し込んで不気味に見えるヤグラ(12:08頃)>
             ※ヒョッとしたら霊が写っているかも知れない・・ 

■今泉台の広場で昼食
 再び,覚園寺下山口へ戻る.ここから,今泉台住宅地へ下った広場の片隅にビニールゴザを広げて昼食を摂る.

<名月谷から亀ヶ谷坂へ>

■勝上嶽展望台

 13時頃,昼食を終える.またノンビリと歩き出す.程なく十王岩近くに到着する.
 朱だるきヤグラ群の先に,紅葉が綺麗な所があるので,そこに立ち寄ろうかと,提案するが,先頭のIさんが,どんどん先へ行ってしまうので,そのまま通過する.
 13時22分,勝上嶽展望台に到着する.先客は誰も居ない.ここから美しく光る冬の海が見下ろせる.

               <勝上嶽から見下ろす光る海(13:22頃)>

■名月谷から亀ヶ谷坂へ
 勝上嶽山頂から尾根沿いに,今泉住宅地登山口を目指して下る.登山口から再び石段道を登って名月谷に下山する.谷の向こうの六国見山が見事に紅葉している.
 名月谷の紅葉も,まだ,まだ,見事である.
 紅葉を愛でながら,横須賀線踏切まで降りる.ここから鎌倉街道に沿って,暫くの間,建長寺方面に向かう.さすがにこの辺りまで来ると観光客の数も増える.
 途中から左折して,亀ヶ谷坂に入る.途端にまた静かな雰囲気になる.谷の両側の木々が見事に紅葉していて,とても見応えがある.
 昔,鎌倉文士が良く利用していたといわれる旅館が廃業して,マンションになってしまってから,もう何年にもなる.旅館が廃業になる少し前に,この旅館を訪問したことがある.入口左側の崖の中に岩風呂があって,1泊2食付きで,12,000円だと言っていた.その内に,話の種に1回宿泊してみようかと思っている内に,廃業してしまった.残念.
   
                   <初冬の亀ヶ谷坂(14:08頃)>

<締めくくりは「ドミンゴス」>

■小町通をブラリ,ドミンゴスへ

 坂を下って,扇ガ谷に出る.英勝寺前から裏道を辿って,小町通に出る.沢山の観光客に混じって,小町通を鎌倉駅に向かって進む.
 14時20分頃,小町通の「ドミンゴスさんのコーヒー」店に立ち寄る.
 何時もガラガラだったのに,今日は2組ほどの先客がいる.何れも着飾った女性である.如何にもこのお店の雰囲気に合致した客である.こんな素敵なお店に,リュックと泥靴の私達が入ったら,お店の雰囲気を台無しにするのではないかと気が引ける.
 メニューが良く分からないので,何時ものように,1杯450円也の「水だしコーヒー」とやらを注文する.このコーヒー,香りが立っていて,私ごときの味オンチでも,とても美味しいと感じる.
 マスターが,
 「・・先日,10人余りのお客さんをお連れ頂きまして・・・」
と私に話しかける.
 「・・実は,その次の日も18人ばかりのグループを案内しましたが・・・ビールを飲みたいというので,別の店に行きました.こちらには,たしかビールや食べ物は置いていなかったですね・・」
 「そう・・ビールは置いていないです.でも食べ物はありますよ.ビールで煮込んだ×××がありますよ.試してみますか?」
 ×××という料理の名前は,聞いた途端に忘れた.

          <「ドミンゴスさんのコーヒー」の美味しいコーヒー(14:54頃)>
                ※マッシュルームが2個付いてくる.

■良い気分で帰宅
 15時25分に解散.
 私は,大急ぎでバス停鎌倉市役所前へ.15時30分発鎌倉中央公園行バスに飛び乗る. こうして,今日も,鎌倉ブラブラで1日が終えた.
 本日の歩行距離は,7.1キロメートル.少々短いが,今日も素晴らしい時間を過ごすことができた.
 でも,年末が押し迫っているのに,まだ年賀状は1枚も書いていない.心の奥底に巣くっている律儀者の私が,グウタラ者の私を,頻りに諫める.
 「・・・手際よく,サッサとやるべきことは,やってしまわなければダメでしょう・・」
すると,もう一人の私が,
 ・・・明日でもきることは,今日,するのはやめようよ・・・
     まだ,間に合うから,急ぐことはないだろう・・・
  
    明後日できることは,今日も明日も,やらなくても良いだろう・・・
と囁く.
 「ウム,ウム・・・それも,そうだな・・・明日は,また,明日.」
 こうして,ぐうたら人生,私の1日は,鎌倉をグルグル回っただけで終わった.

■ふと思い出す
 20時30分頃,些か眠くなる.ふと,藤村の詩が,半ば萎れ始めた私の頭を過ぎり始める.
    昨日またかくてありけり
      今日もまたかくてありなむ
        この命なにをあくせく
          明日をのみ思ひわずらふ(『落梅集』)
          ・・・・・
 ~まあ,どうでも,いいや~・・・で,21時少し前に就寝.
 明日は,今年60回目の丹沢塔ノ岳詣でをする積もりである.

<ラップタイム>

10:25  大塔宮歩き出し
11:00  獅子舞経由天園展望岩塊
11:55  天園ハイキングコース経由今泉台広場(13:00まで昼食)
13:15  十王岩
13:22  勝上嶽展望台(13:24まで休憩)
13:32  名月院登山口に下山
14:00  亀ヶ谷坂
14:17  岩屋地蔵前
14:20  小町通「ドミンゴス」(15:25まで休憩)

<ハイキング記録>

■水平歩行距離
      7.1km
■累積登攀高度      300m
■累積下降高度      312m
■歩行時間(休憩時間込み)
 大塔の宮歩き出し    10:25
 ドミンゴス着      14:20
 (所要時間)   3時間55分(3.92h)
 歩行速度
        7.1km/3.92h=1.81km/h
                          (おわり)
「鎌倉あれこれ」の前回の記事
http://blog.goo.ne.jp/flower-hill_2005/e/e6f63a7159b31c3f1463c5326de3a643
「鎌倉あれこれ」の次回の記事
http://blog.goo.ne.jp/flower-hill_2005/e/bbb0325ff612b140eaf52a8fcba01fa0



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