<塔ノ岳山頂からの眺望>
“かじけネコ”の丹沢塔ノ岳(第60回目)
(山旅スクール第5期Iさんに同行)
2008年12月19日(金)
■出掛けるのが億劫
5時10分に家を出る.外は真っ暗で寒い.この時期,寒いので,とにかく家を出るのが,億劫である.陽気が良いときは,早朝,空模様を見て,サッサと家を飛びだすことができるが,寒い冬になると,前の夜の内に,「明日は行くぞ~ぉ・・・!」と,前もって,自分に言い聞かせていないと,なかなか簡単には出る気にはならない.
寒いな,厭だな~ぁ・・・と思う気持ちが半分,でも,出掛けてしまえば,楽しいぞと思う気持ちが半分.出掛ける間際まで「行く,行かない,行く,行かない,・・・」を繰り替えず.
それでも,一緒に行くことを誰かと約束していれば,そんな迷いは一切なく,「えぃ~っ・・!」とばかり家を出ることができるが,私を誘った,肝心のIさんが行くのか行かないのか曖昧で,昨日になって,
「・・・私がバス停にいなかったら,欠席だと思ってください・・」
という.ならば,私も,昨日の内に,
「・・・じゃあ,私も明日集合場所に居なかったら,欠席にしてください・・・」
ということにしていた.
随分迷った末に,折角だから,今日は塔ノ岳に登っておこうと固く決意して,わが家を出発する.
■ばったり,Iさんと合流
何時ものように,大船から藤沢に出て,小田急電車に乗り換える.電車の中の暖房が程々に暖かくて,ついつい眠くなる.相模大野で乗り過ごしはしないかと,何回も目が覚めたり,居眠りしたりを繰り返す.
相模大野で電車から降りて,小田原行の急行電車に乗り換える.乗換階段を登って,コンコースに出る.すると,昨日の段階で,来るか来ないかハッキリしなかったIさんが遠くから手を振っている.私は,内心で,
「この寒空にご苦労なことだな・・・」
と,Iさんが出掛けてきたことに感心する.
Iさんは,私を見付けて,安心したような顔をしている.山の素人の私など,全く頼りにならないのに・・・
もう一人,登山予定だった方は,風邪を引いたとかでドタキャンされている.
渋沢から大倉へ向かう2番バスに乗り換える.乗客は,私達を含めて,ほんの数名しか居ない.少々寒いが,今日ぐらいの気候が,登山には一番最適な気温だと思うが,世間ではそう思っていないのだろう.
■辺りは,もう冬景色
7時39分に大倉を歩き出す.登山客はほんの数名だけで寂しい.足許は少々濡れているが,それほど悪くはない.背中から朝日を浴びながら,杉林を通り抜ける.登山を開始してから,結構,良いペースで登っている.
8時05分に観音茶屋に到着する.ここで衣服調整のために,ほんの1分だけ休憩を取る.私が一人で登るときの大倉から観音茶屋までの所要時間は,約20分ほどである.今日の所要時間は26分である.このままのペースだと,山頂まで3時間を切るか切らないかで到着できる計算になる.
8時26分に見晴茶屋を通過する.先週訪れたときは,見晴茶屋付近の紅葉は,まだ綺麗だったが,今日は,もう紅葉は全く残っていない.すっかり冬景色に変わっている.ただ,気温はまだ真冬並みには寒くなく,むしろ,とても歩きやすい気温である.
■富士山は雲の中
9時01分に駒止茶屋を通過する.大倉からここまでの所要時間は,1時間28分(1.47時間)である.駒止茶屋直前の急坂で,極端に歩行速度が落ちていることが分かる.もし,このままの速度だと,山頂までの所要時間は,3時間20分前後になると予想する.
堀山の尾根道に入る.Iさんが,
「・・平らな所で少し早く歩かないと・・・」
と言って,少し歩くピッチを上げる.
そのとき,尾根の向こうから,ご常連のYさんが,2本ストックを上手に使いながら,走るように降りてくる.ご常連に会うと,気分が落ち着くから不思議である.
途中,富士山の見晴が良い所を通過するが,今日は,いつの間にか雲が湧いてきている.残念ながら富士山は,もくもくと沸き上がるような雲に覆われてしまい,全く見えない.私は,それでも,記録を残すために,見えない富士山の写真を,数枚,デジカメに収める.
<2本ストックのYさんが下ってくる(9:07頃)>
■一瞬,富士山が見える
9時19分に堀山ノ家を通過する.辺りには人気がない.ここから始まる急坂の露岩帯を登り始める.途中で,一瞬の間だけ,富士山が姿を見せる.
すかさず富士山の写真を,何枚か撮る.
<一瞬,富士山が見える(9:22頃)>
■萱場平
9時41分,萱場平を通過する.今日も定点観測用の写真を撮る.萱場平は,まだ,それほどの泥んこにはなっていない.今日は暖かいためか,まだ霜柱が見えない.
萱場平を過ぎて,急坂に向かう.後を振り向くと,ご常連のXさんが近付いてくる.
Xさんは,私達より1本遅いバスで来たようである.Xさんは,山頂まで,2時間25分前後で,登られる方である.私達は道を譲る.
「・・・何時もflower-hillさんに抜かれる方だから,今日は先に行かせて貰いますか・・」
と言いながら,追い越していく.
<今日の萱場平(9:40頃)>
※まだ泥濘はそれほどでもない.
■可愛い鹿の家族
10時09分,花立山荘に到着する.何時もなら良く見える筈のここからの富士山は,相変わらず,見えないままである.そういえば,今日はご常連のTさんとすれ違わない.どうしたんだろう? 少々気になる.
今日はユックリペースで登っているので,ほとんど汗をかかないままである.花立山荘を過ぎる頃から,歩いていても寒いままである.
10時21分,花立場を通過する.ますます寒くなる.
10時28分,金冷シノ平を通過する.登山道の直ぐ脇の林の中に,子鹿をつれた鹿の一家が草を食べている.可愛い.実に微笑ましい風景である.最近,鹿の駆除が問題になっているが,この姿を見ると,駆除するのが忍びないという気分になる.
<可愛いシカの一家が群れている(10:23頃)>
■雲が取り囲む塔ノ岳山頂
山頂に近付くと,先日降った雪が,まだ,残っている.大倉バス停に張ってあったチラシによると,塔ノ岳山頂の積雪は約10センチメートルだったという.いよいよ待望の(?)冬である.早く樹氷が見たいなと,内心で思いながら,登り続ける.
10時49分,私達は漸く塔ノ岳山頂に到着する.登攀所要時間は3時間10分.まあ,まあのラップタイムである.
沢山の雲が山頂を取り囲んでいるために,周辺の見通しは殆ど利かない.それでも,記録を残すために,何枚かの写真を撮る.
<僅かに残雪(10:32頃)>
■尊仏山荘
寒いのですぐに尊仏山荘に入る.今日の小屋番はミー君の子分,Oさんである.ご常連らしい先客が2名ほど居る.山荘の寒暖計を覗き込む.今日,10時50分現在の外気温は+1.7℃.割合に暖かい.
ユックリ登ってきたので,とにかく寒い.暖かいものが食べたくなったので,柄にもなく,350円也のインスタントのシーフードラーメンを所望する.こんなときは,温かいラーメンが何よりのご馳走である.
「・・ところで,営業部長は元気ですか・・?」
と私がOさんに聞く.
「後の部屋にいますよ・・・」
と答えながら,ネコに向かって,
「・・オ~ィ・・ミャ~ウや~ぁ,,,出てお出で・・」
と,猫なで声で呼びかける.
後の部屋を覗くと,営業部長は,正に「かじけネコ」状態である.コタツ布団に端で,香箱を作っている.Oさんの呼びかけで,大きく背伸びしてから,ノッソリと客室に現れる.そして,バケツに首を突っ込んで,ビシャビシャと水を飲む.私は,すかさず営業部長の写真を,数枚,デジカメに収める.
私の気のせいか分からないが,ここ1~2年の間に,営業部長の動作が少しノッソリしてきたような気がする.確か8~9歳になったはずである.もう十分に高齢者である.私はネコを撫でながら,心の中で,
「元気でいてくれよ・・・」
とネコに話しかける.
Oさんから,定番の質問が出る.
「・・・2番バスに何人ぐらい乗っていましたか・・」
「ほんの数名でしたよ.何時もより大分少なかったですよ・・」
と答える.Oさんが,
「お客さんが少なくて困るな」
と独り言を言う.
<寝ぼけ眼で・・・営業部長(10:52頃)>
■ユックリと下山
11時35分に尊仏山荘を出発.下山を開始する.空はすっかり雲に覆われている.入れ替わりに登ってくる登山客の人数も,何時もより大分少ない.
転倒して怪我をしたら元も子もないので,足許に十分に注意しながら,ユックリと下山する.
途中で,大きな荷物を背負ったチャンピョンとすれ違う.チャンピョンは,Iさんを見ながら,
「なに?・・奥さんですか」
と,私に聞く.
「山学校の知人です・・日替わりの家内ですよ・・」
と茶々を入れる.
14時09分に,無事,大倉バス停に到着する.
下りの所要時間は,2時間34分だった.
このところ,連日,出歩いてばかりだった.明日ぐらいは家に籠もって,年賀状の整理や,自分の部屋の掃除をしようと思う.でも,明日,また天気が良ければ,どうなることか,自分のことでも,良く分からない.
山旅スクール関係者には,残念ながら,全く会わなかった.
こうして,私の今年,60回目の節目にあたる塔ノ岳詣でが終わった.
[ラップタイム]
7:39 大倉歩き出し
7:46 登山口
7:56 丹沢ベース
8:05 観音茶屋(8:07まで衣服調整)
8:12 分岐
8:23 雑事場ノ平
8:26 見晴茶屋
8:44 一本松
9:01 駒止茶屋
9:12 堀山
9:19 堀山ノ家
9:39 戸沢分岐
9:41 萱場平
10:09 花立山荘(10:11まで立ち休憩)
10:21 花立場
10:28 金冷シ
10:49 塔ノ岳山頂 着
=====================================
11:35 塔ノ岳山頂 発(+1.7℃)
11:51 金冷シ
11:57 花立場
12:03 花立山荘
12:22 萱場平
12:24 戸沢分岐
12:40 堀山ノ家(12:42まで休憩)
12:51 堀山
13:01 駒止茶屋
13:13 一本松
13:27 見晴茶屋
13:29 雑事場ノ平
13:41 分岐
13:50 観音茶屋
13:53 丹沢ベース
13:58 登山口
14:09 大倉 着
[山行記録]
■登攀・下降高度 1201m
■水平移動距離 7.0km(片道)
■登攀所要時間
大倉発 7:39
塔ノ岳山頂着 10:49
(所要時間) 3時間10分(3.17h)
登攀速度
1,201m/3.17h=378.9m/h
■下降所要時間
塔ノ岳山頂発 11:35
大倉着 14:09
(所要時間) 2時間34分(2.57h)
下降速度
1,201m/2.57h=467.3m/h
(おわり)
[加除修正]
2008/12/21 転換ミス2箇所訂正
「丹沢の山旅」の前回の記事
http://blog.goo.ne.jp/flower-hill_2005/e/101c22d5f6c8ffbddb5cfcf878feb9ae
“かじけネコ”の丹沢塔ノ岳(第60回目)
(山旅スクール第5期Iさんに同行)
2008年12月19日(金)
■出掛けるのが億劫
5時10分に家を出る.外は真っ暗で寒い.この時期,寒いので,とにかく家を出るのが,億劫である.陽気が良いときは,早朝,空模様を見て,サッサと家を飛びだすことができるが,寒い冬になると,前の夜の内に,「明日は行くぞ~ぉ・・・!」と,前もって,自分に言い聞かせていないと,なかなか簡単には出る気にはならない.
寒いな,厭だな~ぁ・・・と思う気持ちが半分,でも,出掛けてしまえば,楽しいぞと思う気持ちが半分.出掛ける間際まで「行く,行かない,行く,行かない,・・・」を繰り替えず.
それでも,一緒に行くことを誰かと約束していれば,そんな迷いは一切なく,「えぃ~っ・・!」とばかり家を出ることができるが,私を誘った,肝心のIさんが行くのか行かないのか曖昧で,昨日になって,
「・・・私がバス停にいなかったら,欠席だと思ってください・・」
という.ならば,私も,昨日の内に,
「・・・じゃあ,私も明日集合場所に居なかったら,欠席にしてください・・・」
ということにしていた.
随分迷った末に,折角だから,今日は塔ノ岳に登っておこうと固く決意して,わが家を出発する.
■ばったり,Iさんと合流
何時ものように,大船から藤沢に出て,小田急電車に乗り換える.電車の中の暖房が程々に暖かくて,ついつい眠くなる.相模大野で乗り過ごしはしないかと,何回も目が覚めたり,居眠りしたりを繰り返す.
相模大野で電車から降りて,小田原行の急行電車に乗り換える.乗換階段を登って,コンコースに出る.すると,昨日の段階で,来るか来ないかハッキリしなかったIさんが遠くから手を振っている.私は,内心で,
「この寒空にご苦労なことだな・・・」
と,Iさんが出掛けてきたことに感心する.
Iさんは,私を見付けて,安心したような顔をしている.山の素人の私など,全く頼りにならないのに・・・
もう一人,登山予定だった方は,風邪を引いたとかでドタキャンされている.
渋沢から大倉へ向かう2番バスに乗り換える.乗客は,私達を含めて,ほんの数名しか居ない.少々寒いが,今日ぐらいの気候が,登山には一番最適な気温だと思うが,世間ではそう思っていないのだろう.
■辺りは,もう冬景色
7時39分に大倉を歩き出す.登山客はほんの数名だけで寂しい.足許は少々濡れているが,それほど悪くはない.背中から朝日を浴びながら,杉林を通り抜ける.登山を開始してから,結構,良いペースで登っている.
8時05分に観音茶屋に到着する.ここで衣服調整のために,ほんの1分だけ休憩を取る.私が一人で登るときの大倉から観音茶屋までの所要時間は,約20分ほどである.今日の所要時間は26分である.このままのペースだと,山頂まで3時間を切るか切らないかで到着できる計算になる.
8時26分に見晴茶屋を通過する.先週訪れたときは,見晴茶屋付近の紅葉は,まだ綺麗だったが,今日は,もう紅葉は全く残っていない.すっかり冬景色に変わっている.ただ,気温はまだ真冬並みには寒くなく,むしろ,とても歩きやすい気温である.
■富士山は雲の中
9時01分に駒止茶屋を通過する.大倉からここまでの所要時間は,1時間28分(1.47時間)である.駒止茶屋直前の急坂で,極端に歩行速度が落ちていることが分かる.もし,このままの速度だと,山頂までの所要時間は,3時間20分前後になると予想する.
堀山の尾根道に入る.Iさんが,
「・・平らな所で少し早く歩かないと・・・」
と言って,少し歩くピッチを上げる.
そのとき,尾根の向こうから,ご常連のYさんが,2本ストックを上手に使いながら,走るように降りてくる.ご常連に会うと,気分が落ち着くから不思議である.
途中,富士山の見晴が良い所を通過するが,今日は,いつの間にか雲が湧いてきている.残念ながら富士山は,もくもくと沸き上がるような雲に覆われてしまい,全く見えない.私は,それでも,記録を残すために,見えない富士山の写真を,数枚,デジカメに収める.
<2本ストックのYさんが下ってくる(9:07頃)>
■一瞬,富士山が見える
9時19分に堀山ノ家を通過する.辺りには人気がない.ここから始まる急坂の露岩帯を登り始める.途中で,一瞬の間だけ,富士山が姿を見せる.
すかさず富士山の写真を,何枚か撮る.
<一瞬,富士山が見える(9:22頃)>
■萱場平
9時41分,萱場平を通過する.今日も定点観測用の写真を撮る.萱場平は,まだ,それほどの泥んこにはなっていない.今日は暖かいためか,まだ霜柱が見えない.
萱場平を過ぎて,急坂に向かう.後を振り向くと,ご常連のXさんが近付いてくる.
Xさんは,私達より1本遅いバスで来たようである.Xさんは,山頂まで,2時間25分前後で,登られる方である.私達は道を譲る.
「・・・何時もflower-hillさんに抜かれる方だから,今日は先に行かせて貰いますか・・」
と言いながら,追い越していく.
<今日の萱場平(9:40頃)>
※まだ泥濘はそれほどでもない.
■可愛い鹿の家族
10時09分,花立山荘に到着する.何時もなら良く見える筈のここからの富士山は,相変わらず,見えないままである.そういえば,今日はご常連のTさんとすれ違わない.どうしたんだろう? 少々気になる.
今日はユックリペースで登っているので,ほとんど汗をかかないままである.花立山荘を過ぎる頃から,歩いていても寒いままである.
10時21分,花立場を通過する.ますます寒くなる.
10時28分,金冷シノ平を通過する.登山道の直ぐ脇の林の中に,子鹿をつれた鹿の一家が草を食べている.可愛い.実に微笑ましい風景である.最近,鹿の駆除が問題になっているが,この姿を見ると,駆除するのが忍びないという気分になる.
<可愛いシカの一家が群れている(10:23頃)>
■雲が取り囲む塔ノ岳山頂
山頂に近付くと,先日降った雪が,まだ,残っている.大倉バス停に張ってあったチラシによると,塔ノ岳山頂の積雪は約10センチメートルだったという.いよいよ待望の(?)冬である.早く樹氷が見たいなと,内心で思いながら,登り続ける.
10時49分,私達は漸く塔ノ岳山頂に到着する.登攀所要時間は3時間10分.まあ,まあのラップタイムである.
沢山の雲が山頂を取り囲んでいるために,周辺の見通しは殆ど利かない.それでも,記録を残すために,何枚かの写真を撮る.
<僅かに残雪(10:32頃)>
■尊仏山荘
寒いのですぐに尊仏山荘に入る.今日の小屋番はミー君の子分,Oさんである.ご常連らしい先客が2名ほど居る.山荘の寒暖計を覗き込む.今日,10時50分現在の外気温は+1.7℃.割合に暖かい.
ユックリ登ってきたので,とにかく寒い.暖かいものが食べたくなったので,柄にもなく,350円也のインスタントのシーフードラーメンを所望する.こんなときは,温かいラーメンが何よりのご馳走である.
「・・ところで,営業部長は元気ですか・・?」
と私がOさんに聞く.
「後の部屋にいますよ・・・」
と答えながら,ネコに向かって,
「・・オ~ィ・・ミャ~ウや~ぁ,,,出てお出で・・」
と,猫なで声で呼びかける.
後の部屋を覗くと,営業部長は,正に「かじけネコ」状態である.コタツ布団に端で,香箱を作っている.Oさんの呼びかけで,大きく背伸びしてから,ノッソリと客室に現れる.そして,バケツに首を突っ込んで,ビシャビシャと水を飲む.私は,すかさず営業部長の写真を,数枚,デジカメに収める.
私の気のせいか分からないが,ここ1~2年の間に,営業部長の動作が少しノッソリしてきたような気がする.確か8~9歳になったはずである.もう十分に高齢者である.私はネコを撫でながら,心の中で,
「元気でいてくれよ・・・」
とネコに話しかける.
Oさんから,定番の質問が出る.
「・・・2番バスに何人ぐらい乗っていましたか・・」
「ほんの数名でしたよ.何時もより大分少なかったですよ・・」
と答える.Oさんが,
「お客さんが少なくて困るな」
と独り言を言う.
<寝ぼけ眼で・・・営業部長(10:52頃)>
■ユックリと下山
11時35分に尊仏山荘を出発.下山を開始する.空はすっかり雲に覆われている.入れ替わりに登ってくる登山客の人数も,何時もより大分少ない.
転倒して怪我をしたら元も子もないので,足許に十分に注意しながら,ユックリと下山する.
途中で,大きな荷物を背負ったチャンピョンとすれ違う.チャンピョンは,Iさんを見ながら,
「なに?・・奥さんですか」
と,私に聞く.
「山学校の知人です・・日替わりの家内ですよ・・」
と茶々を入れる.
14時09分に,無事,大倉バス停に到着する.
下りの所要時間は,2時間34分だった.
このところ,連日,出歩いてばかりだった.明日ぐらいは家に籠もって,年賀状の整理や,自分の部屋の掃除をしようと思う.でも,明日,また天気が良ければ,どうなることか,自分のことでも,良く分からない.
山旅スクール関係者には,残念ながら,全く会わなかった.
こうして,私の今年,60回目の節目にあたる塔ノ岳詣でが終わった.
[ラップタイム]
7:39 大倉歩き出し
7:46 登山口
7:56 丹沢ベース
8:05 観音茶屋(8:07まで衣服調整)
8:12 分岐
8:23 雑事場ノ平
8:26 見晴茶屋
8:44 一本松
9:01 駒止茶屋
9:12 堀山
9:19 堀山ノ家
9:39 戸沢分岐
9:41 萱場平
10:09 花立山荘(10:11まで立ち休憩)
10:21 花立場
10:28 金冷シ
10:49 塔ノ岳山頂 着
=====================================
11:35 塔ノ岳山頂 発(+1.7℃)
11:51 金冷シ
11:57 花立場
12:03 花立山荘
12:22 萱場平
12:24 戸沢分岐
12:40 堀山ノ家(12:42まで休憩)
12:51 堀山
13:01 駒止茶屋
13:13 一本松
13:27 見晴茶屋
13:29 雑事場ノ平
13:41 分岐
13:50 観音茶屋
13:53 丹沢ベース
13:58 登山口
14:09 大倉 着
[山行記録]
■登攀・下降高度 1201m
■水平移動距離 7.0km(片道)
■登攀所要時間
大倉発 7:39
塔ノ岳山頂着 10:49
(所要時間) 3時間10分(3.17h)
登攀速度
1,201m/3.17h=378.9m/h
■下降所要時間
塔ノ岳山頂発 11:35
大倉着 14:09
(所要時間) 2時間34分(2.57h)
下降速度
1,201m/2.57h=467.3m/h
(おわり)
[加除修正]
2008/12/21 転換ミス2箇所訂正
「丹沢の山旅」の前回の記事
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