<等々力渓谷>
東京:等々力渓谷・五島美術館見学
(上田高校同窓会「散策の会」)
2008年11月29日(土)
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Flower-hillは,長野県上田市にある某県立高校の出身である.終戦後の学制改革で,旧制中学校に入学したものの,何時しか,この中学が新制高校になり,憧れていた旧制高校が新制の駅弁大学になった.そんな時代の流れの中で,私達の世代は,図らずも6年間もの長い間,同じ学校に通うことになった.その結果,旧制中学校に入学したのに,卒業したのは新制高校というややこしい学歴になった.
6年間も同じ学校に通う間に,何回ものクラス替えがあった.その内に,自分が一体何組に在籍していたのかも良く分からなくなる.そんな訳で,私達同級生は,当時のクラスの垣根を越えて,大変仲良くお付き合いをしている.
現在,関東地区に住んでいる同級生も沢山居る.毎年,総会・懇親会を開く傍ら,春と秋には「数回の散策の会」を開催している.
今回,11月29日に,今年度4回目の散策の会が開催される.
散策場所は,東京都世田谷区野毛の等々力渓谷と上野毛の五島美術館庭園である.
五島慶太氏は,私達の中学校の大先輩.明治28年に中学に入学された.長野県青木村出身である.
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<散策マップ>
<等々力渓谷>
<五島美術館の庭園>
<等々力駅へ>
■迷いながら等々力へ
大井町線等々力駅に13時集合である.
大井町線? 東京の地図に疎い私には,等々力などと言われても,アクセス経路が,なかなかピンとこない.路線図を見ながら思案した結果,取りあえずは大船駅から横浜に出て,東横線に乗り換えて自由が丘まで行こうかと思う.
ところが,往路の東海道本線が,茅ヶ崎駅付近の人身事故でダイヤが乱れる.遅刻しないかと,ヤキモキする.
やっとの思いで,横浜駅で東横線ホームまで下る.待つ間もなく特急電車が来る.田舎者の私には,特急が自由が丘駅に停車するかどうかも分からない.近くで電車を待っていた方に伺って,特急電車に飛び乗る.
12時44分に,自由が丘に到着する.大井町線に乗り換える・・が,慌てて反対方向に向かう大井町行に乗ってしまう.隣の緑が丘駅までの長いこと! すぐに反対側のホームに走って,待つ間もなく到着した二子玉川行の電車に飛び乗る.
集合時間ギリギリの12時56分に,何とか等々力駅に到着する.
■等々力駅で集合
もう大半の出席者が集まっている.今日の参加者は10数名.
勿論,全員がほぼ同い年.×十と6歳.老人男性ばかりが一塊りになっている.この集団を遠目で見たときに,
「ずいぶんと老けたな~ぁ・・・・」
と,自分のことを棚に上げて,哀れにすら感じる.
皆,猫背になった.近付くと,皆が発する加齢臭が,かなり臭ってくる.
逗子在住の同窓生が,私を見付けると,
「やあ・・flower-hillよ.随分暫く振りだな・・・」
と声を掛けてくる.
彼はなかなかの勉強家である.今でも古典英語で書かれた小説を読むサークルで活躍している.私が,前回,前々回の散策をサボっていたので,病気になったのかと心配していたようである.
参加者に挨拶をして廻る.元応援団長の姿も見える.元防衛庁のお偉方も参加している.こうして顔ぶれを見ると,老いぼれてはいるものの,実に多士済々である.
<等々力渓谷散策>
■等々力渓谷に入る
13時12分頃,等々力駅から歩き出す.駅前から広い通りに出て.少し南へ下り,直ぐに右折する.ここが等々力渓谷の入口である.
私にとって,等々力渓谷を訪れるのは初めてのことである.どうせ,都会のど真ん中にある渓谷など,大したことはないだろうと思っていたが,実際に来てみると,森林に覆われた素晴らしいところである.
石段を下って,谷沢川沿いの散策路に入る.川の左岸に沿って,遊歩道が作られている.赤く塗られた大きな橋の下を潜る.そして,渓谷をノンビリと散策する.私達の他にも,沢山の観光客がそぞろ歩きを楽しんでいる.
<等々力渓谷を行く>
※同級生の肩に老いを感じる.
<橋を渡って右岸へ>
■横穴古墳群
高年齢の私達は,正直な所,足許が覚束ないので,超低速で歩く.
程なく橋を渡って,右岸沿いの道になる.渓谷から頭上を見上げると,ところどころに紅葉した木々が,渓谷に覆い被さるように映えている.なかなか見事な風景である. やがて,大きな橋脚の下を通過する.
土地不案内な私には,どうも,川の流れが,上流と下流が逆転しているように思えてならない.方向感覚が全く失われている.私と同じように,方向が良く分からない同行者が,橋を見上げながら,
「あれ~ぇ・・この道,一体,何処へ行くんだろう・・」
と独り言を言う.
誰かが,幹事が配った地図を見ながら,
「環状八号線のようだぞ・・」
という.
環八の橋の下を過ぎると,すぐに小さな橋の袂に到着する.この橋に全員並んで記念写真を撮る.
橋を渡って,少し戻ると等々力渓谷第3号横穴古墳があるようだが,一同,一寸の登り坂も登る気がしないようなので,何となくパス.
■稚児大師堂
遊歩道から右折して小径に入る.突き当たりの稚児大師堂を参拝する.稚児大師堂の曰く因縁は説明版の写真の通りである.
<稚児大師像>
<稚児大師像の説明文>
■等々力不動
13時15分頃,等々力不動尊への入口に到着する.幹事が,
「・・ここの階段を登ると,等々力不動尊です.階段を登るのが億劫な方は,もう少し先の三叉路を右に登ると芝生広場がありますので,そちらへどうぞ・・・」
と案内する.
結局は,全員が00段ほどの階段を登って,等々力不動尊の境内に入る.不動尊の参拝を終えて,展望台に向かう.ここからの眺望は,とても素晴らしい.綺麗に紅葉した木々が混じる大森林が見下ろせる.とても,大都会の真ん中に居るとは思えない.
<等々力不動尊>
■不動の滝
等々力不動から往路の階段を下る.老人ばかりの私達の足許は,誠に覚束ない.手すりに掴まりながら,ユックリ,ユックリと下る.
下り終えてから,近くにある不動の滝を眺める.滝の側には稲荷堂が建っている.
言葉が悪いかも知れないが,この不動の滝,一寸目には,下水管から下水が流下しているのかと,とんでもない勘違いをした.
<稲荷堂と不動の滝>
■芝生広場
再び川沿いの遊歩道に戻る.ここから少し下って,右折.立派な門を潜って,竹林と樹林の間を抜ける.そして,数十段の石段を登って,書院作りの建物の前を抜けて,芝生広場に到着する.
綺麗な芝生が心地よい.ここで休憩.
<芝生広場>
<素晴らしい紅葉が見下ろせる>
<五島美術館庭園>
■栄喜堂ブリアン等々力店で休憩
往路を引き返して,等々力駅前の栄貴堂ブリアン等々力店で一休み.ここは,同級生のI氏が経営するパン屋である.
I氏は詳細があると以前から伺っていたが,さすがに大物である.
美味しいパンと,コーヒーを賞味する.
<五島美術館>
■庭園を一回り
15時少し前に,等々力から電車で一つ先の駅,九品寺へ向かう.
どちらの方向に向かっているのか良く分からないが,駅前の通りを,左手に向かう.大きな交差点を渡って,すぐに右折する.これまでの喧噪から,がらっと変わって,静かな住宅地に入る.
程なく進行方向左手に,立派な塀に囲まれた大きな屋敷が見えてくる.ここが五島美術館である.
有名な五島慶太氏ゆかりの地である.ちなみに,五島慶太氏は,私達の中学の大先輩である.上田市近郊の青木村の出身.
入場料100円也を支払って,美術館の敷地に入る.
別途,900円を支払うと美術館に入れるが,そこはサンデー毎日の手許不如意の吾人も多い.それに,着飾ったご婦人方ばかり集まっている.負け惜しみではないが,私達は,100円也の庭園散策で十分である.
庭園を一回りする.最初に石段を下る.近くから東急電鉄の電車の音が聞こえてくる.散策路は,山裾を一回りするように造られている.やがて登り坂になる.何人かがフウフウ言いながら,超ユックリペースで登る.散策路周辺の,木々が見事に紅葉している.
<庭園の紅葉>
■懇親会をパスして帰宅
15時36分に,庭園散策を終える.
これから,九品寺駅近くの「庄や」で,掘り炬燵にあたりながら飲食飲談の予定である.下戸の私は,懇親会には出席しないで,そのまま帰宅する.
九品寺駅から,自由が丘駅を経由して,横浜に出る.ここまで来れば,日頃の活動範囲に入るので,気が楽になる.
17時頃,無事,帰宅.
平素余り歩いていない同級生と一緒に行動していると,私自身も余り歩けないような気分になってしまう.塔ノ岳に登るなんて夢のような気分になる.これはまずいなと自覚する.
[ラップタイム]
13:13 等々力歩き出し
13:15 等々力渓谷入口
13:20 等々力不動尊(13:45まで見学)
13:49 歌舞伎門
13:52 書院広場(14:02まで休憩)
14:08 等々力渓谷を出る
14:23 栄貴堂ブリアン等々力(14:56まで休憩)
14:57 等々力駅 発(東急:大井町線)
14:58 上野毛 着
15:17 五島美術館(15:36まで見学)
15:40 九品寺 着
[散策記録]
■歩行距離 約3km
■登攀・下降高度 軽微
■所要時間(休憩時間を含む)
等々力 発 13:13
栄貴堂ブリアン等々力着 14:23
(所要時間) 1時間10分(1.17h)(a)
上野毛 発 14:59
上野毛 着 15:44
(所要時間) 45分(0.75h) (b)
所要時間合計((a)+(b))(喫茶時間を除く)
=1時間55分(1.92h)
■歩行速度
3km/1.92h=1.56km/h
(おわり)
「関東・上信越の山旅」の前回の記事
http://blog.goo.ne.jp/flower-hill_2005/e/f0c7fd428fc4661b873775cf51c7b781
「関東・上信越の山旅」の次回の記事
http://blog.goo.ne.jp/flower-hill_2005/e/75f026e81048cc71f406a731d2d6a710
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