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鎌倉:六国見山・鎌倉湖(散在ヶ池)探訪
(トドさんチーム)
2007年7月3日(水)
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■雨にも負けず何のその・・・
前日の天気予報では,3日,水曜日の天気は雨,午後からは本降りになるということであった。これは一般論で,トドさんチームや湘南カラビナ隊の方々とは関係のない話だが,何時も案内役の私を困らせるのは,
「すべてお任せします・・・」
「どこでも良いから連れてって下さい・・・」
の二つの言葉である。この言葉を聞くと,私は激しい怒りを胸の内に押さえ込み,何気ない顔を装うのに大変苦労する。その理由は「すべて物事の決定を他人任せにする」「おんぶに抱っこで,自分では何もしない」の2点にある。
このような方々に限って,後になって不平不満をダラダラという傾向がある。だから,私は,自分の意思や希望を,事前にハッキリと教えてくれない方々とは,なるべく一緒に行動しないようにしている。少なくとも「こんなもの見たい」とか「何処そこへ行ってみたい」というように,自分の意思を事前にシッカリと明かにして貰いたい。この点が,プロの案内役と,私のようにたまたまその辺りを知っている素人の案内人とのアマの違いなのである。
勿論,トドさんチームのメンバーは登山学校の同窓生である。そんな心配はなことは百も承知している。でも,どうしても「お任せします」と,「ドタキャン」の恐怖が湧いてきてしまう。そんなことから,リーダー役のトドさんには,大変申し訳なかったが,しつこいほどのメールを何通も差し上げてしまった。結果的には,たとえ豪雨が降っても,断固,鎌倉散策をするんだという皆様の強固な意志を確認することができた。そして,雲行きの怪しい空の下ではあったが,当初の予定通りにタップリと散策することができた。
それにしても,事前の天気予報で「天気が悪い」と分かっているのに,あえて散策をしようという熱意には,ただ,ただ,感服するのみである。
■大船駅を出発
大船駅10時に集合の予定である。私は,例によって,集合時間より少し早めに大船駅に出向く。すると,感心なことに,集合時間前に,参加者全員が揃ってしまう。パンクチュアルな皆様とご一緒するのは,とても気分がいいものである。
本日の参加者は,隊長のトドさん以下,女性4名である。いずれも私と同じ登山学校の同級生および1年下の同窓生である。参加者は,たまたま妙齢(?)の女性ばかりなので,生来,女性の扱いが苦手な私は,当初から「少々シンドイな」と気が重い。そして,どうしても緊張気味になる。
参加される皆さんの大半は鎌倉,横浜地区の方々だが,お一人だけ,遙か埼玉県から私には良く分からない電車を乗り継いで,2時間も掛けて,わざわざ参加して下さっている。皆様の熱心さには,ホトホト頭が下がる思いである。
<六国見山・散在ヶ池ハイキングコース>
■木曽冠者の墓
本日の目的は,六国見山と鎌倉湖(散在が池)を経由して,なるべく長距離歩くことにある。早速,10時08分に大船駅から歩き出す。駅前の大通りを大船中央病院に向けて歩く。この辺りは,広い道路の両側にビルが建ち並んでいて,鎌倉市内とは思えない雰囲気がある。やがて,松竹離山通りとの交差点を通過する。左手前方に建っている大船中央病院の先に濃緑の建物がチラリと見える。この建物が鎌倉芸術館である。
その先に三越とイトーヨーカ堂があるが,ここからは見えない。大船中央病院と三菱電機情報電子研究所の間の道を進み,三叉路を右折する。ここからやや急な坂道を50メートルほど登って,石垣の上にある小さな公園に登る。公園の一角から反対側の雑木林の斜面を少し下ると,木曽冠者つまり木曽義高の墓がある。
義高は木曽義仲の長男である。義仲は平氏を討つために挙兵したが,そのときに頼朝の娘大姫と義高を婚約,頼朝に恭順の意を示した。しかし,頼朝が義仲を討つことになる。
■常楽寺
木曽冠者の墓からジグザグの坂道を降りる。途中に姫宮の墓があるが,ここはパスする。坂を下って常楽寺の生け垣に沿った小径に出る。生け垣を回り込むようにして,10時36分に正門から常楽寺の境内に入る。山門を入ったすぐ右手の植木の陰で,お寺の方が庭の手入れをしている。
境内は静まりかえっている。誰かが「入って良いんですか・・・」と心配する。
境内を進んで藁葺きの本堂の裏手にある北三代将軍条泰時の墓を詣でる。この寺は泰時が母の菩提を弔うために建てられた粟船御堂がルーツになっている。
<常楽寺本堂>
<北条泰時の墓(右)>
■六国見山山頂
10時42分に常楽寺を出発する。正門を出て,バス道路を東へ向かう。鎌倉街道を横切って,六国見山登山口に向かう。登山口付近に三菱電機の社宅があったが,いつの間にか無くなっている。その後は10軒以上が立ち並ぶ新興住宅地に変わっている。あまりの変容ぶりに,私は登山口を探すのに戸惑う。
10時51分に登山口から登山道に入る。深い緑に覆われた切通の坂道を上り詰める。そして,11時丁度に大船高校の脇に出る。参加者のお一人のご子息が,ここ大船高校出身だという。大船高校の敷地に沿って坂道を登る。そして,11時05分に高野台バス停に到着する。雨こそ降らないが,厚い雲がたれ込めていて,とても蒸し暑い。ここで,暫くの間,休憩をとる。
11時09分に高野台バス停を出発する。住宅地裏の笹に覆われた登山道を登り詰める。すると,最近整備された木製の階段に出る。この階段を登り詰めて,11時21分に六国見山山頂(標高147m)に到着する。
山頂には富士塚が造られている。塚の端のテラスに立って鎌倉方面を見渡す。雲が立ち込めていて何処が海で,何処が空かも見分けが付かない。近くの森も眼下にどんよりと黒く広がっている。今にも雨が降り出しそうである。殆どの同行者がベンチにへたり込むように座り込んでいる。私は,
「大分疲れている人もいるな・・・」
と内心で感じたが,何気ない素振りを押し通す。
<六国見山山頂の案内板>
<六国見山からの眺望>
■勝上嶽展望台
11時36分に六国見山を出発する。
六国見山は双耳峰である。その間の鞍部に児塚(ちごずか)がある。ここは由比の長者染屋太郎大夫時忠の子供の墓だといわれている。木立に覆われた薄暗いところに不完全な形の宝篋印塔が建っている。説明板の類は何もない。
児塚を見学した後,道案内の私が先頭に立って,名月谷を目指して滑りやすい坂道を下る。後で誰かが滑っているようである。11時56分に明月通りに突き当たる。そのまま,今泉住宅地に向けて坂道を登る。途中で右折して明月荘の脇の石段を登って,今泉の住宅地に到着する。
住宅地の端にある登山道入口から天園ハイキングコースに入る。そして,12時20分に勝上嶽展望台に到着する。ここで休憩。展望台の椅子に4人がやや疲れた表情で,並んで座っている姿は,かなりユーモラスな雰囲気を醸し出している。
■散在が池
12時32分に勝上嶽を出発する。十王岩展望台はそのまま素通りする。そして,12時50分に百八ヤグラ脇の十字路に到着する。ここから今泉台住宅地側に下って,散在が池公園に入る。のんびり小径を経由して,13時28分に散在が池湖畔に到着する。ここで,20分ほど昼食のために休憩する。
池の中には,相変わらず沢山の鯉が泳いでいる。
<散在が池(俗称:鎌倉湖)>
■荒井沢市民の森と皆城山
13時48分に散在が池を出発する。せせらぎ小径を通る。岩陰のせせらぎは,何時来てもすばらしいなと思う。14時54分に散在が池公園を出る。坂道を下って称名寺へ向かう道の三叉路に出る。道路を渡って,荒伊沢市民の森に向かう山道に踏み入れる。滑りやすい坂道が連続する。
鎌倉市と横浜市の市境は,緩やかな峠になっている。この峠を越えて,横浜市側に入ると,途端に道路の整備が行き届いているのが分かる。ゴルフをやらない私には良く分からないが,進行方向右側にあるゴルフ場が一望の下に見えるようになる。反対側も展望が開けて,一面の畠が広がっている。
背の高い笹のトンネルを通過して,14時27分に皆城山山頂に到着する。ここで10分余り休憩を取る。山頂からは横浜桂台方面の住宅地が一面に広がっているのが見渡せる。
<皆城山からの眺望>
■大長寺で休憩
その内に,ポツン,ポツンと雨粒が落ちてくる。
雨の中,14時40分に皆城山を出発する。私達は,雨でなければ,市境の山道,巡礼道を通って大長寺に出るつもりだったが,雨が降り出したので,このコースは諦める。その代わりに,荒伊沢市民の森を一回りしてから,公田住宅地を経由して鎌倉女子大前の三叉路に出ることにする。
この道を歩き通すには,随分と長い時間が掛かる。だんだんと疲れてきたのか,一行の歩く速度が遅くなり始める。そして,いつの間にかお喋りも止めて,黙々と歩いている。途中のバス停で,
「バスに乗りましょうか・・・」
と提案するが,トド隊長が「歩く」という。隊長が歩くと言うのなら,勿論異論はない。そのまま歩き続けて,鎌倉女子大前の三叉路に出る。
「皆さん,大分疲れているな・・・どこかで休憩を取らなければ・・・」
と私は内心で焦り出す。
そこで,鎌倉街道から岩瀬方面に少し入ったところにある大長寺の境内で休憩を取ることにする。途中で少々道に迷ったが,15時50分に大長寺に到着する。雨が降り続いている。大長寺の広い境内に全く人気がなく,静まりかえっている。
「こんなところへ入って叱られないの・・・」
と誰かが心配する。
広い境内に入る。私が花の写真を撮っている間に,皆さんは,本堂前の階段に,まるで電線に止まっているスズメのように,一列になって早々と座り込んでしまう。私は,
「檀家の方が見えられたらまずいな・・・縁側の下辺りに遠慮しがちに座れば良いものを・・もう少し,廻りに気遣いしてほしいな・・」
と内心で願っているものの,おばさん達が怖いから口には出さない。願わくはもう少しデリカシーを持って行動して頂きたいな。
<大長寺> <出会ったネコ>
※プライバシー保護のために小さな画面のまま掲載。
■大船へ無事到着
16時丁度に大長寺を出発する。住宅地の中の道を適当に歩いて,大船駅の方向に歩く。住宅地を抜け,鎌倉女子大脇の桜並木を抜けて,イトーヨーカ堂の裏を通過する。そして,大船郵便局の脇を通って,16時30分,当初の予定通り,大船駅に到着する。
中通り商店街のルノアールで,軽く「お茶」をして解散。
ご苦労様でした。
[ラップタイム]
10:08 大船駅歩き出し
↓
10:36 常楽寺
↓
10:51 六国見山山頂
↓
12:10 天園ハイキングコース入口
↓
12:20 勝上嶽山頂
↓
12:38 十王岩
↓
13:28 散在が池
↓
14:27 皆城山
↓
16:30 大船駅 着
(おわり)
鎌倉:六国見山・鎌倉湖(散在ヶ池)探訪
(トドさんチーム)
2007年7月3日(水)
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■雨にも負けず何のその・・・
前日の天気予報では,3日,水曜日の天気は雨,午後からは本降りになるということであった。これは一般論で,トドさんチームや湘南カラビナ隊の方々とは関係のない話だが,何時も案内役の私を困らせるのは,
「すべてお任せします・・・」
「どこでも良いから連れてって下さい・・・」
の二つの言葉である。この言葉を聞くと,私は激しい怒りを胸の内に押さえ込み,何気ない顔を装うのに大変苦労する。その理由は「すべて物事の決定を他人任せにする」「おんぶに抱っこで,自分では何もしない」の2点にある。
このような方々に限って,後になって不平不満をダラダラという傾向がある。だから,私は,自分の意思や希望を,事前にハッキリと教えてくれない方々とは,なるべく一緒に行動しないようにしている。少なくとも「こんなもの見たい」とか「何処そこへ行ってみたい」というように,自分の意思を事前にシッカリと明かにして貰いたい。この点が,プロの案内役と,私のようにたまたまその辺りを知っている素人の案内人とのアマの違いなのである。
勿論,トドさんチームのメンバーは登山学校の同窓生である。そんな心配はなことは百も承知している。でも,どうしても「お任せします」と,「ドタキャン」の恐怖が湧いてきてしまう。そんなことから,リーダー役のトドさんには,大変申し訳なかったが,しつこいほどのメールを何通も差し上げてしまった。結果的には,たとえ豪雨が降っても,断固,鎌倉散策をするんだという皆様の強固な意志を確認することができた。そして,雲行きの怪しい空の下ではあったが,当初の予定通りにタップリと散策することができた。
それにしても,事前の天気予報で「天気が悪い」と分かっているのに,あえて散策をしようという熱意には,ただ,ただ,感服するのみである。
■大船駅を出発
大船駅10時に集合の予定である。私は,例によって,集合時間より少し早めに大船駅に出向く。すると,感心なことに,集合時間前に,参加者全員が揃ってしまう。パンクチュアルな皆様とご一緒するのは,とても気分がいいものである。
本日の参加者は,隊長のトドさん以下,女性4名である。いずれも私と同じ登山学校の同級生および1年下の同窓生である。参加者は,たまたま妙齢(?)の女性ばかりなので,生来,女性の扱いが苦手な私は,当初から「少々シンドイな」と気が重い。そして,どうしても緊張気味になる。
参加される皆さんの大半は鎌倉,横浜地区の方々だが,お一人だけ,遙か埼玉県から私には良く分からない電車を乗り継いで,2時間も掛けて,わざわざ参加して下さっている。皆様の熱心さには,ホトホト頭が下がる思いである。
<六国見山・散在ヶ池ハイキングコース>
■木曽冠者の墓
本日の目的は,六国見山と鎌倉湖(散在が池)を経由して,なるべく長距離歩くことにある。早速,10時08分に大船駅から歩き出す。駅前の大通りを大船中央病院に向けて歩く。この辺りは,広い道路の両側にビルが建ち並んでいて,鎌倉市内とは思えない雰囲気がある。やがて,松竹離山通りとの交差点を通過する。左手前方に建っている大船中央病院の先に濃緑の建物がチラリと見える。この建物が鎌倉芸術館である。
その先に三越とイトーヨーカ堂があるが,ここからは見えない。大船中央病院と三菱電機情報電子研究所の間の道を進み,三叉路を右折する。ここからやや急な坂道を50メートルほど登って,石垣の上にある小さな公園に登る。公園の一角から反対側の雑木林の斜面を少し下ると,木曽冠者つまり木曽義高の墓がある。
義高は木曽義仲の長男である。義仲は平氏を討つために挙兵したが,そのときに頼朝の娘大姫と義高を婚約,頼朝に恭順の意を示した。しかし,頼朝が義仲を討つことになる。
■常楽寺
木曽冠者の墓からジグザグの坂道を降りる。途中に姫宮の墓があるが,ここはパスする。坂を下って常楽寺の生け垣に沿った小径に出る。生け垣を回り込むようにして,10時36分に正門から常楽寺の境内に入る。山門を入ったすぐ右手の植木の陰で,お寺の方が庭の手入れをしている。
境内は静まりかえっている。誰かが「入って良いんですか・・・」と心配する。
境内を進んで藁葺きの本堂の裏手にある北三代将軍条泰時の墓を詣でる。この寺は泰時が母の菩提を弔うために建てられた粟船御堂がルーツになっている。
<常楽寺本堂>
<北条泰時の墓(右)>
■六国見山山頂
10時42分に常楽寺を出発する。正門を出て,バス道路を東へ向かう。鎌倉街道を横切って,六国見山登山口に向かう。登山口付近に三菱電機の社宅があったが,いつの間にか無くなっている。その後は10軒以上が立ち並ぶ新興住宅地に変わっている。あまりの変容ぶりに,私は登山口を探すのに戸惑う。
10時51分に登山口から登山道に入る。深い緑に覆われた切通の坂道を上り詰める。そして,11時丁度に大船高校の脇に出る。参加者のお一人のご子息が,ここ大船高校出身だという。大船高校の敷地に沿って坂道を登る。そして,11時05分に高野台バス停に到着する。雨こそ降らないが,厚い雲がたれ込めていて,とても蒸し暑い。ここで,暫くの間,休憩をとる。
11時09分に高野台バス停を出発する。住宅地裏の笹に覆われた登山道を登り詰める。すると,最近整備された木製の階段に出る。この階段を登り詰めて,11時21分に六国見山山頂(標高147m)に到着する。
山頂には富士塚が造られている。塚の端のテラスに立って鎌倉方面を見渡す。雲が立ち込めていて何処が海で,何処が空かも見分けが付かない。近くの森も眼下にどんよりと黒く広がっている。今にも雨が降り出しそうである。殆どの同行者がベンチにへたり込むように座り込んでいる。私は,
「大分疲れている人もいるな・・・」
と内心で感じたが,何気ない素振りを押し通す。
<六国見山山頂の案内板>
<六国見山からの眺望>
■勝上嶽展望台
11時36分に六国見山を出発する。
六国見山は双耳峰である。その間の鞍部に児塚(ちごずか)がある。ここは由比の長者染屋太郎大夫時忠の子供の墓だといわれている。木立に覆われた薄暗いところに不完全な形の宝篋印塔が建っている。説明板の類は何もない。
児塚を見学した後,道案内の私が先頭に立って,名月谷を目指して滑りやすい坂道を下る。後で誰かが滑っているようである。11時56分に明月通りに突き当たる。そのまま,今泉住宅地に向けて坂道を登る。途中で右折して明月荘の脇の石段を登って,今泉の住宅地に到着する。
住宅地の端にある登山道入口から天園ハイキングコースに入る。そして,12時20分に勝上嶽展望台に到着する。ここで休憩。展望台の椅子に4人がやや疲れた表情で,並んで座っている姿は,かなりユーモラスな雰囲気を醸し出している。
■散在が池
12時32分に勝上嶽を出発する。十王岩展望台はそのまま素通りする。そして,12時50分に百八ヤグラ脇の十字路に到着する。ここから今泉台住宅地側に下って,散在が池公園に入る。のんびり小径を経由して,13時28分に散在が池湖畔に到着する。ここで,20分ほど昼食のために休憩する。
池の中には,相変わらず沢山の鯉が泳いでいる。
<散在が池(俗称:鎌倉湖)>
■荒井沢市民の森と皆城山
13時48分に散在が池を出発する。せせらぎ小径を通る。岩陰のせせらぎは,何時来てもすばらしいなと思う。14時54分に散在が池公園を出る。坂道を下って称名寺へ向かう道の三叉路に出る。道路を渡って,荒伊沢市民の森に向かう山道に踏み入れる。滑りやすい坂道が連続する。
鎌倉市と横浜市の市境は,緩やかな峠になっている。この峠を越えて,横浜市側に入ると,途端に道路の整備が行き届いているのが分かる。ゴルフをやらない私には良く分からないが,進行方向右側にあるゴルフ場が一望の下に見えるようになる。反対側も展望が開けて,一面の畠が広がっている。
背の高い笹のトンネルを通過して,14時27分に皆城山山頂に到着する。ここで10分余り休憩を取る。山頂からは横浜桂台方面の住宅地が一面に広がっているのが見渡せる。
<皆城山からの眺望>
■大長寺で休憩
その内に,ポツン,ポツンと雨粒が落ちてくる。
雨の中,14時40分に皆城山を出発する。私達は,雨でなければ,市境の山道,巡礼道を通って大長寺に出るつもりだったが,雨が降り出したので,このコースは諦める。その代わりに,荒伊沢市民の森を一回りしてから,公田住宅地を経由して鎌倉女子大前の三叉路に出ることにする。
この道を歩き通すには,随分と長い時間が掛かる。だんだんと疲れてきたのか,一行の歩く速度が遅くなり始める。そして,いつの間にかお喋りも止めて,黙々と歩いている。途中のバス停で,
「バスに乗りましょうか・・・」
と提案するが,トド隊長が「歩く」という。隊長が歩くと言うのなら,勿論異論はない。そのまま歩き続けて,鎌倉女子大前の三叉路に出る。
「皆さん,大分疲れているな・・・どこかで休憩を取らなければ・・・」
と私は内心で焦り出す。
そこで,鎌倉街道から岩瀬方面に少し入ったところにある大長寺の境内で休憩を取ることにする。途中で少々道に迷ったが,15時50分に大長寺に到着する。雨が降り続いている。大長寺の広い境内に全く人気がなく,静まりかえっている。
「こんなところへ入って叱られないの・・・」
と誰かが心配する。
広い境内に入る。私が花の写真を撮っている間に,皆さんは,本堂前の階段に,まるで電線に止まっているスズメのように,一列になって早々と座り込んでしまう。私は,
「檀家の方が見えられたらまずいな・・・縁側の下辺りに遠慮しがちに座れば良いものを・・もう少し,廻りに気遣いしてほしいな・・」
と内心で願っているものの,おばさん達が怖いから口には出さない。願わくはもう少しデリカシーを持って行動して頂きたいな。
<大長寺> <出会ったネコ>
※プライバシー保護のために小さな画面のまま掲載。
■大船へ無事到着
16時丁度に大長寺を出発する。住宅地の中の道を適当に歩いて,大船駅の方向に歩く。住宅地を抜け,鎌倉女子大脇の桜並木を抜けて,イトーヨーカ堂の裏を通過する。そして,大船郵便局の脇を通って,16時30分,当初の予定通り,大船駅に到着する。
中通り商店街のルノアールで,軽く「お茶」をして解散。
ご苦労様でした。
[ラップタイム]
10:08 大船駅歩き出し
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10:36 常楽寺
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10:51 六国見山山頂
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12:10 天園ハイキングコース入口
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12:20 勝上嶽山頂
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12:38 十王岩
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13:28 散在が池
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14:27 皆城山
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16:30 大船駅 着
(おわり)