中高年の山旅三昧(その2)

■登山遍歴と鎌倉散策の記録■
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中秋の鎌倉・藤沢:玉縄城趾と村岡城趾を巡る(1)

2010年10月25日 16時51分24秒 | 鎌倉あれこれ

                                          <黙仙寺階段から大船を望む>

            中秋の鎌倉・藤沢:玉縄城趾と村岡城趾を巡る
           (山旅スクール5期「鎌倉トレッキング会」)
                  2010年10月24日(日)

<散策地図>



<黙仙寺から岡本神社旧参道まで>

■大船駅に集合・さて何処へ行こうか
 定刻9時30分に参加者全員が,大船駅南口ルミネ前に集合する.今回の参加者は,痛子さん,マコさん,ノシイカさん,野菜漬物さん,Nさん,仙人,それにFHこと私.ほぼ全員が,つい先日の浅間山登山に参加したメンバーである.
 何処へ行くかは全く決めていない.あいにくの曇り空.寒くはないが,鬱陶しい雲が低く上空を覆っている.月額350円也の有料天気予報サイトを見ると,鎌倉北部は12時から13時頃までに1mm程度の雨が降るようである.そして,夕方6時以降は雨とのことである.

■黙仙寺
 9時35分,私は「エイ,ヤ」で,まずは大船北部を散策することにする.その後は出たとこ勝負の適当旅.16時30分頃,大船駅,藤沢駅,鎌倉駅,北鎌倉駅の何れかに到着するように,適当にあちこちを歩き回るつもりである.
 まずは最初に,長い石段を登る洗礼を受けて貰おうと,私は内心でほくそ笑む.
 大船駅西口の路地に入り,9時41分,黙仙寺の登り階段に到着する.
 「皆さん,手始めにこの階段を登りましょう・・」
 黙仙寺については,このブログでも度々取り上げているので,今更ここで解説する必要もないが曹洞宗のお寺である.
 長い石段を見上げながら,一同,
 「ヘェ・・これ登るの・・」
という顔をする.
 階段を登るにつれて,木々の間から大船の街が見下ろせるようになる.電車や自動車の音が絶えず聞こえてくる.煩いが生き生きとした街の営みが伝わる.大船の先には鎌倉第2の高峰,六国見山(標高147m)が聳えている.
 石段を5分ほど登って黙仙寺本堂に出る.本堂のシャッターが下りているのでご本尊を拝むことはできないが,軽く手を合わせて,本堂裏の墓地に沿って岡本1丁目の高台の住宅地に出る.
      

■谷戸池
 岡本一丁目から,狭くて急な階段を下って,玉縄2丁目の住宅地に入る.入り組んだ路地をクネクネと進んで,10時12分,谷戸池に到着する.ここで数分休憩を取る.
 私の知る限りでは,鎌倉には「ヤトノイケ」といわれる池が2カ所ある.その一つが玉縄の谷戸池である.ここは桜の名所として有名である.もう一つのヤトノイケは山崎の谷間の奥にある.こちらは矢戸池と書くのが正式なようだ.
 一休みした後,池の近くにある子育地蔵を拝む.



    
       <子育地蔵>

■岡本神社(お伊勢山神明神社)
 バス通りを越えて玉縄3丁目に入る.このまま進めばフラワーセンター大船の前に出られるが,途中から左折して路地に入る.路地の突き当たりから山道になる.突き当たりにある立派な階段を登って,岡本神社を詣でる.小さな境内だが高台にあるので見晴らしが良い.東の方を見ると先ほど上り下りした黙仙寺裏山の向こうに大船観音の横顔が見えている.
 「良いところですね・・ここは・・」
と言いながら,一同ベンチに座り込み.期せずしてここで休憩.私は心の中で,
 「どうせ行き先は決めていないんだから,適当に休んでも構わないな・・」
と決め込む.だから決して急がせることはしない.

<岡本神社>


<岡本神社から見た大船観音>

■八坂神社から旧参道を進む
 10時43分,岡本神社から歩き出す.ここからは平安時代から室町時代まで,岡本神社の参道だったといわれる山道になる.山道に入ってすぐ左手に八坂神社の赤い鳥居と小さな祠がある.ここをお参りしてから参道に入る.


■枯葉が深く積もった山道を進む
 暫くの間,樹木に覆われた尾根道が続く.所々切通になっている.路面には枯葉が深々と積もっていて,まるで毛の長い絨毯の上を歩いているような心地良さを感じる.
 

<龍宝寺と諏訪神社>

■後北条三代の墓から龍宝寺へ
 途中から道のない急坂を登って,龍宝寺裏山の尾根道に出る.一段と高い山の上にある玉縄城主三代の墓を詣でる.
 その後,尾根道を辿って龍宝時境内に降りる.ここでしばらく休憩.
 10月なのに桜の花が咲いている.何という種類の桜かは知らないが,実に清楚な感じがする.



<龍宝寺>

■新井白石碑
 休憩後,幼稚園脇の小径に入る.突き当たりにある新井白石の碑を拝見する.碑そのものは風化が進んでいて,書いてある文字の痕跡さえ見つけることができない.“栄枯盛衰”という言葉が自然に頭の中に沸いてくる.


■北条氏家来の供養塔群
 新井白石碑のすぐ上の道に入る.山の斜面に沿って夥しい数の方業印塔,五輪塔が林立している.崩れている墓石を適当につなぎ合わせたと思われるものが多数あるが,とにかくその数の多さにビックリさせられる.
 

■ハチが舞う諏訪神社
 急な階段道を登って送電鉄塔の下に出る.ここから更に尾根道を登ると,すぐに道は二手に分かれる.この道を左手に進むと,尾根を挟んで龍宝寺と反対側にある諏訪神社の境内に下りられる.
 当初,諏訪神社の境内を借りて昼食にしようかと思っていたが,蚊が居るだけでなく,ハチが飛んでいるので,ここは退散.
 



<フラワーセンター大船>

■芝生で昼食
 成り行きで,バス通りを5分ほど南へ歩いて,フラワーセンターに到着する.65才以上の皆さんは100円也の入場料を支払って,園内に入る.丁度11時45分.まだ昼食には少々早いが,まずは芝生にエンジンを作って座り込む.
 例によって,野菜漬物さんを始め主婦の皆さんが,沢山の山菜の珍味を広げる.その中には,先日,軽井沢の離山山麓で拾った山栗もある.
    

■温室を一回り
 昼食後,まずは温室の中を一回り.ムッとする温かい室内には,現職鮮やかな草花が沢山育てられている.花の名前は,覚えたくても覚えられないので,最初から名前は無視する.
 一同,花の前でイチイチ,ストップして,花を見ているので,時間が掛かること,掛かること・・でも,何処まで行かなければならないということもないので,決して急かせることはしない.


■園内を一週
 30分ほどかけて温室を一回りする.その後,園内の外周に沿って散策する.ここでも,ちょっと変わった花があるとストップ.なかなか埒があかないが,まあいいか.野菜漬物さんが私に,
 「FHさんは良いところに住んでいますね・・お宅の近くに源氏山公園や中央公園があるし,フラワーセンターまで15分ほどで来られるなんて・・良いですね」
と言う.私は,“そんなものかな”と気がつく.

<玉縄城趾>

■七曲がり
 13時40分,ようやくフラワーセンター大船を出発する.往路を辿って,再び龍宝時前に戻る.ここから住宅地の路地を通って,七曲がり入口に到着する.ここに立派な長屋門が残っている.門の前の駐車場から,長屋門の写真を撮らせて貰う.
 新興住宅地の中の道を進むと前方の山地に突き当たる.この住宅地ができる前,この辺り一帯は梅林だった.とても野趣に溢れる所だったが,ここ10年ばかりの間に住宅地に変わってしまった.残念だが仕方がない.
 突き当たりから,岩肌を嘗めるような細い登り坂になる.七曲がりである.本当に7回曲がっているかどうかは知らない.


■子どもの遊び場
 14時02分,玉縄城趾の高台に到着する.辺りにはビッシリと住宅が建ち並んでいる.自動車の通り抜けができない袋小路になっているためか,絶好の子どもの遊び場になっているようである.
 道路に子どもがチョークで書いた落書きが残っている.これを見て大変懐かしい気持ちになる.石蹴り,缶蹴り,ゴム跳びなど,昔懐かしい子どもの遊びを連想する.


■ふわん坂
 14時13分,ふわん坂の下り口に到着する.切通の急坂を一気に下る.両側から木の枝が上空を覆うように繁っている.薄暗い切通を過ぎると,大船と藤沢を結ぶバス通りに出る.


<久成寺から二伝寺へ>

■久成寺
 バス通りを右折して,50メートルばかり藤沢方面へ歩いて,14時22分,久成寺に到着する.私は,この春,ここでポーチを落として,随分,苦労したことがある.落としたポーチは,結局,久成寺の奥さんに拾っていただき,私の手許に戻ったが,無くしたときの様子を,一同に披露する.


<二伝寺>

■急な石段を登って藤沢へ
 久成寺から横断歩道を渡って,往路を少し戻る.そして,右折すると目の前に長い登り階段が見える.
 私は,ここから二伝寺を抜けて藤沢へ行くか,それとも,園光寺,貞宗寺を廻って,早めに大船へ戻るか迷う.すると,野菜漬物さんが,
 「あそこの階段,登るんでしょう・・階段があったら登りましょう.アッハハ・・」
と私をそそのかす.
 「よぉしっ・・では,階段を登りましょう」
    

■二伝寺の広場で銀杏拾い
 階段を登ると断崖の上に出る.ここはもう藤沢市渡内である.鎌倉市民である私には,藤沢市内に入った途端に,いろいろな予備知識が乏しくなる.
 まずは,すぐ近くにある二伝寺を詣でる.墓地の中を通過して,広場に出る.広場には沢山の銀杏が落ちている.途端にギンナン広いが始まる.私は臭いので閉口.拾う気にもなれない.ところが私達の廻りを,ヤブ蚊がぶんぶんと飛び回る.ヤブ蚊には,私達が久々のご馳走に見えるのだろう.居たたまれずに,銀杏拾いから離れる



■平良文他の墓
 前方の階段を登って,歴代村岡城主,平良文他の墓を詣でる.ここでの夥しい数のヤブ蚊が襲ってくる.居たたまれず,早々に退散する.

                              (つづく)

「鎌倉あれこれ」の前回の記事
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