中高年の山旅三昧(その2)

■登山遍歴と鎌倉散策の記録■
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観梅と展望の鎌倉;台峯緑地・衣張山縦走

2013年02月27日 11時45分03秒 | 鎌倉あれこれ

                                     <荏柄天神>

       観梅と展望の鎌倉;台峯緑地・衣張山縦走
           (五十三次洛遊会定例会)
          2013年2月26日(火)  晴

<ルート地図>



<台峯緑地を一回り


■北鎌倉駅から歩き出す
 もうすぐ春爛漫の季節が来ると思うと,心が弾む.
 今日は,いよいよ待ちに待った五十三次洛遊会定例会開催日である.街道歩きで同じ釜の飯を食べた仲間達との再会である.事前に幹事から,今日の定例会の出席者は15名と伺ってる.私の拙い散策計画に15人もの方々に参加して頂くのは,正に企画者冥利に尽きると言って良い.
 余談だが,私はいくつかの毛色の違うグループの皆さんと,山登り,ハイキング,水彩画などを楽しんでいる.それぞれのグループには,それぞれ違った固有の雰囲気…と,いうか文化があり,そんな特色ある文化の中に潜り込むのが,とても楽しいのである.
 今回の集合場所時間は,北鎌倉駅,10時丁度.このグループの良い所は沢山あるが,何といってもパンクチュアルなのが最大の長所である.随分遠方から来られる方も居られるのに,集合時間10分前には,出席者全員が顔を揃える.万一,突然の参加者が居られるかもしれないということで,北鎌倉着9時57分の電車が到着するまで待つ.
 まだ本格的な観光シーズン前の平日なので,さすがに北鎌倉駅前にたむろす観光客の数も疎らである.
 9時57分,予定時間より,ほんの少し早く,北鎌倉駅から歩き出す.

■光照寺から山道を神明神社へ
 大まかなコース案は事前に造ってはいたが,正直なところ,細部は当日の天候や三メンバーの顔ぶれを見てから決めるつもりでいた.特に10名を越える人数になると,滅多矢鱈に住宅地の中を歩くわけにもいかないし,脚力も不揃いになる.そこで,今日は急坂や悪路は避けて,ノンビリ歩きに徹することにする.
 そうと決めれば,話は簡単.私は台峯緑地界隈をブラブラ歩きして,源氏山公園に向かうことに決める.このルートなら源氏山公園で少々遅めの昼食を摂ることになるだろう.今日はお天気も上々だし,トンビに気を付けさえすれば,源氏山公園の昼食は最高だろうなと,勝手に想像する.
 そこで,まずは北鎌倉駅前の横断歩道を渡って住宅地内の狭い路地に入り込む.私は参加者全員に,右側一列粛々歩きを何回となくお願いする.このグループはすばらしい方々の集まりだと思っているが,最大の不満と家並みは,すぐ列がばらけて,道幅一杯になって歩くことである.案内をしていて,いつも,
 ”本当に嫌だな,何でこんなにだらしないんだろう”
と思い続けている.これがこのグループの最大の欠点である…が,ともかく一列になって粛々歩きを絶え間なく言い続ける.
 狭い路地を抜けて,10時14分,光照寺に到着する.
 クルス紋などこの寺の見所を適当に紹介して,粛々と拝観させて頂く.
 ついで,台の裏道から山道に入り込む.山道の途中から右折して,山道を南へ下って,一旦,神明神社近くの住宅地へ下山する.
 
<光照寺>                                    <神明神社>

■山崎切通から魯山人窯跡
 神明神社脇から坂道を登って,山崎切通を通過,さらに,山崎小学校の校庭を一回りして,魯山人窯跡前に到着する.
 ここから,鎌倉中央公園へ抜けようかと一瞬思ったが,それでは今日のハイキングの目的から外れてしまうので,鎌倉中央公園行は思いとどまる.
 魯山人窯跡から矢戸池に向かうことにする.

<魯山人釜跡の前を通過する>

■矢戸池
 谷戸に入る.
 全く人気はない.足許はやや泥んこの箇所があって不安定.でも,大したことはない.春の谷戸は水が温んでいて,歩いていても心地が良い.
 11時02分,矢戸池に到着する.森林の中の池は物音ひとつせずに静まり返っている.
 池の畔は進入禁止になっているので,池を横目に眺めながら通過する. 

<静まり返っている矢戸池>

■台峯緑地を楽しむ
 矢戸池から森の中を南へ向かう.やや急な坂道を登り続ける.山道は,途中で何回か枝分かれするので,ウッカリすると道を間違えそうになる.
 本格的な春が間近になった森の中を歩くのは実に良い気持ちだ.

<台峯緑地を行く>

■台峯展望台で展望を楽しむ
 急坂を登り詰めて,11時14分,台峯展望台に到着する.
 私の勝手な順位付けだが,鎌倉市内には展望が素晴らしい所が沢山ある中で,山桜が咲く頃の台峯展望台からの眺望が一番良いなと思っている.
 今は未だ山桜の時期ではないが,それでも,ここから北鎌倉や六国見山を望む風景は,いかにも長閑で美しい.
 この美しい風景を眺めながら,暫くの間,休憩を取る.

<台峯展望台から北鎌倉・六国見山を望む>

<瓜ヶ谷ヤグラ群を経て源氏山公園へ>

■山ノ内の展望台
 11時24分,台峯展望台から歩き出す.
 まずは,尾根道を山ノ内配水場方面に歩く.そして,数分で山ノ内の展望台に到着する.
 ここからも,相変わらず六国見山が良く見えている.手前には裏大仏ハイキングコースが通っている尾根が見えている.

<山ノ内の展望台>

瓜ヶ谷ヤグラ群
 参加者のお一人が,瓜ヶ谷ヤグラを見たいという.そこで,急遽,散策ルートを変更して,瓜ヶ谷ヤグラに向かう.
 まずは,山ノ内の尾根道から西瓜ヶ谷の住宅地に下山する.住宅地の中をジグザグに走る急な下り坂を谷底まで下る.谷底を通る自動車道路に突き当たって右折する.そして,ほんの100メートルほど登ったところから,左折して谷戸の縁を通る山道に入る.
 農地の縁を廻り込むように進んで,東瓜ヶ谷の山に入り込む.
 山道に入ったところに5穴からなり瓜ヶ谷ヤグラ群がある.
 「触らないで見るだけですよ・・・」
と一同に注意して,温和しく減額して貰う.
 
<瓜ヶ谷ヤグラ群>                               <瓜ヶ谷ヤグラ群>

■源氏山公園で昼食
 瓜ヶ谷ヤグラ群を見学してから急な坂道を登って裏大仏ハイキングコースに合流する.ここまで来ると,時々,ハイカーとすれ違う.
 12時丁度に葛原岡神社に到着する.
 源氏山公園内を散策しながら,源頼朝像前の広場に到着する.ここで,トンビに気を付けながら昼食を摂ることにする.
 丁度このとき,近所の保育園か幼稚園の子供達10名ほどが保母さんに引率されて遊びに来ている.子供達が実に可愛い.
 トンビに襲われることもなく,無事,昼食を終了する.
 
<葛原岡神社>                                 <源氏山公園で昼食>

<化粧坂から海蔵寺へ>

■化粧坂を下る
 12時45分,昼食を終える.
 化粧坂を下って,海蔵寺に向かう.
 化粧坂は,いつも湧き水で濡れているが,今日は幾分寒いこともあって,路面一面が凍結している.土手に張られているロープを頼りに,一人ずつ屁っ放り腰で下る.スリル満点である.

<凍結した化粧坂を下る>

■海蔵寺
 12時58分,海蔵寺に到着する.
 さすがに,ここまで来ると,観光客の姿が目立つようになる.
 参拝後,境内の梅の花を拝見する.何本かの梅の中に古代青軸らしい花もあるが,花の知識に疎い私には,この白い梅が果たしてどんな種類の梅かは全く分からない.

<海蔵寺本堂>


<海蔵寺の白い梅>

<梅の名刹を経由して鶴岡八幡宮へ>

■英勝寺
 海蔵寺から往路を戻り,横須賀線ガードに差し掛かる.
 私は進捗時間や見所を考えながら,ガードを潜ろうか,それとも,このまま英勝寺へ向かおうかと一瞬迷う.このとき,
 「英勝寺ならこっちですよ・・・」
と某さんが,私に指南する.
 “そんなこと言われなくても分かっているよ・・・”
私は,一瞬,ムツとする…が,顔にも口にも,おくびにもそんな感情は出さない.でも,なまじ知ったかぶりをされたり,ポチ歩きされるのが,案内人には一番堪える.
 結局,途中で岩船地蔵,亀谷坂入口,護国寺の3箇所を見て貰うことにして,ガードを潜る.
 これら三箇所と扇谷上杉の由来など雑談しながら,もう一度踏切を越えて,英勝寺に到着する.ここは残念ながら少なからぬ金額の拝観料が掛かる.参加者には年金暮らしの方々が多いので,そこを配慮して,境内には入らずに塀越しに境内の梅を拝見する.

<英勝寺の梅>

■寿福寺
 続いて寿福寺を拝観する.時間があれば,裏手の墓地に廻りたいところだが,柵越に境内を眺めただけで,退散する.

<寿福寺>

■青梅聖天の梅林
 寿福寺から岩窟不動,愛宕社,鉄の井を経て,鶴岡八幡宮脇に到着する.そのまま鎌倉街道に沿って北上し左折,巨福呂坂切通に入る.ここは袋小路.突き当たる手前左手に青梅聖天参道がある.この辺りには沢山の梅の木があって,隠れた梅の名所になっている.
 赤い欄干が見えている崖下には猿田彦命,大国主命,庚申塔など沢山の石塔が立ち並んでいる.

<青梅聖天の梅>

■鶴岡八幡宮
 14時08分,小袋坂切通入口で鎌倉街道を横切って鶴岡八幡宮の境内に入る.
 池の畔に咲く梅の花をデジカメに収める.

<鶴岡八幡宮の梅>

<荏柄天神>

■古代青軸
 鶴岡八幡宮から,西御門,清泉小学校,源頼朝墓入口を通過して,14時28分,荏柄天神に到着する.さすがにここは観光客で賑わっている.
 まずは,本堂に向かって左手にある古代青軸の花をデジカメに収める.実に華麗で見事である.社殿の朱色と実に良くマッチしている.

<荏柄天神の古代青軸>

■境内で一休み
 荏柄天神の境内で,梅の花を眺めながら一休み.

<荏柄天神の梅>

<衣張山>

■平成の巡礼道
 14時38分,荏柄天神を出発する.
 荏柄天神の参道をそのまま真っすくみなみへ下り,金沢街道に突き当たって右折する.そして,御堂橋を渡って田楽辻子の道に入る.そのまま滑川沿いに川上に向かって歩く.
 犬懸橋から南へ下る道との交差点で右折して平成の巡礼道に入る.
 5分ほど住宅地の中を進むと,山道の入口に到着する.
 辺りは深い杉林に囲まれた薄暗い山道にかわる.

■石切場
 やがてジグザグの急な登り坂になる.私は疲労困憊する人が出ないか心配しながら,何人かの方々の顔色を見ながら歩き続ける.
 衣張山山頂近くにある石切場跡に立ち寄る.中に入ると鬼気迫る雰囲気である.
 この石切場から,いつ頃まで石が切り出されていたのか,私には良く分からない.ちなみに,衣張山山頂を挟んで,反対側にも沢山の石切場が残っている.

<鬼気迫る石切場跡>

■衣張山山頂
 石切場から,2~3分,急な階段を登ると衣張山山頂に到着する.
 ここで10分ほど休憩を取る.休憩の間,ここを訪れる観光客は皆無.勿体ない話である.

<衣張山山頂>

衣張山からの眺望
 衣張山からの眺望は,実に素晴らしい.眼下には鎌倉の市街地,由比ヶ浜,稲村ヶ崎が良く見える.
 今日は春霞が湧いていて遠くが見えないのが一寸残念である.

<衣張山からの眺望>

<大町から鎌倉駅へ>

■関東の富士見百景
 衣張山山頂から浅間山を経由して鎌倉逗子ハイランドの住宅地に下る.
 かまくら幼稚園前の展望台でトイレ休憩を取る.ここは,関東富士見百景に入るほどの富士山展望の名所である.
 残念ながら,富士山は雲の中.午後になると,ここから富士山は殆ど見えないので,富士山を眺めるならば,午前中が狙い目である.

<関東富士見百景の案内番>


<かまくら幼稚園前からの眺望>

■黄金ヤグラ
 鎌倉幼稚園脇から長い石段を下って,15時58分,黄金ヤグラに到着する.
 ここは光る苔が生えているということで有名なヤグラだが,道路の下にあるジメジメしたところにあるので,わざわざ見に行く気はしないが,希望者にはヤグラを除いて貰う.
 その間,私はここから鎌倉駅までの所要時間を頭の中で計算する.そして,どうやら予定通り16時30分頃には鎌倉駅に到着しそうだなと確信する.そこで,幹事にお願いして,小町通りの「モア」に16時30分頃から咳を予約するように依頼する.
 
<黄金ヤグラ>

■大町の名刹を経て本覚寺へ
 大町を道なりに歩く.
 途中,大宝寺,安養院,上行寺,別願寺を経由して,バス通りから右折する.そして,八雲神社,常栄寺の前を通過して,妙本寺参道入口に至る.
 今日は観梅がテーマなので,これらの大町の名刹や神社の見学はすべて省略する.
 16時25分,夷堂橋を渡って本覚寺境内に入る.
 参拝をしながら,本堂脇の見事な梅の写真を撮る.

<本覚寺>

<鎌倉駅にて解散・懇親会>

■鎌倉駅に到着
 16時30分,予定通りの時間に鎌倉駅前に無事到着する,
 水平歩行距離13.0キロメートル,累積登攀高度453メートル,累積下降高度459メートルのちょっとしたハイキングが無事終わった.
 次回の定例会での再会を約して解散する.

■小町通り「モア」にて懇親会
 引きつづき,小町通り「モア」で懇親会を開催する.ほぼ全員が参加する.
 下戸の私も一同に釣られて,450円也のグラスビールを所望する.
 暫くの間,美酒を酌み交わして雑談.来る3月3日から始まる甲州街道の旅のことも話題になる.私は既に甲州街道の大半を歩いているが,余りにも見落としたところが多いので,もう一度歩き直そうと思っている.
 私は自分のために作った第1回目の街道地図を一部の方に披露する.幹事の方々が参加者に配るというので,中山道の旅のときと同様に某氏にコピーをお願いすることにする.

■無事帰宅
 私は,鎌倉市役所前17時30分発山の上ロータリー行のバスに乗りたい.そこで,17時15分頃,宴たけなわの最中に,1人だけ抜け出して.鎌倉市役所前に向かう.
 バスは結構混雑してる.でも大半の乗客は途中のバス停で下車してしまうので,終点の山の上ロータリーで下車したのはたった3人だけ.
 17時50分頃帰宅する.
 たった13キロメートルばかり歩いただけだが,何となく疲労感がある,
 “まだ風邪からの病み上がりだな・・・”
と自己分析.まあ,明日はできるだけ家に籠もって静養しようと思っている.

<ラップタイム>

 9:57  歩き出し
10:14  光照寺
10:47  山崎小学校
10:51  魯山人窯跡
11:02  矢戸池
11:14  台峯展望台(11:24まで休憩)
11:29  山ノ内展望台
11:46  瓜ヶ谷ヤグラ群(11:49まで見学)
12:00  源氏山公園(12:45まで昼食)
12:58  海蔵寺(13:08まで観梅)
12:24  英勝寺(塀越し)
13:26  寿福寺(13:34まで観梅)
13:43  川喜多映画記念館
13:54  青梅聖天(14:04まで参拝・観梅)
14:08  鶴岡八幡宮(14:18まで参拝・観梅)
14:28  荏柄天神(14:38まで参拝・観梅)
14:48  大御堂橋
14:55  平成巡礼道入口
15:15  石切場
15:17  衣張山山頂(15:26まで展望見学)
15:30  浅間山山頂
15:42  かまくら幼稚園前(15:49までトイレ休憩)
15:58  黄金ヤグラ
16:17  安養院
16:21  八雲神社
16:25  本覚寺
16:30  鎌倉駅前(解散)

[ハイキング記録]

■水平歩行距離     13.0km

■累積登攀高度     453m

■累積下降高度     459m

■所要時間(休憩時間込み)
  北鎌倉駅発        9:57
  鎌倉駅 着            16:30
  (所要時間)      6時間33分(6.55h)
  水平歩行速度        13.0km/6.55h=1.98km/h   
                                                                       (おわり)

「鎌倉あれこれ」の前回の記事
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