中高年の山旅三昧(その2)

■登山遍歴と鎌倉散策の記録■
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春の鎌倉東部を散策する

2008年03月14日 09時15分37秒 | 鎌倉あれこれ

                    <旧華頂宮邸にて>

           春の鎌倉東部を散策する
             (某社OB散策会)
          2008年3月8日(土)


 絶好のハイキング日和に,flower-hillの元勤務先のOB諸氏と,鎌倉東部を軽く一回りした。参加者は8名,内,男性6名,女性2名である。正確には計算していないが,平均年齢は,多分,60歳代前半である。
 10時30分に鎌倉駅表口に集合する。何時ものように,鎌倉駅前は沢山のハイキング客や観光客で賑わっている。結構,年輩の方々が多いようである。
 今回のハイキングは,なるべく人混みを避けながら,ユックリと史跡や風景を楽しむことを念頭に置いて,コースを選定した。

<コース地図>

                 ※プリントすると綺麗に見えます。

<設定したコース>

鎌倉駅→大佛次郎邸→宇津宮幕府跡→東勝寺橋→めかけトンネル→大町3丁目→釈迦堂切通→田楽辻子の路→報国寺→旧華頂宮邸(昼食)→鎌倉逗子ハイランド公園→かまくら幼稚園→子供自然ふれあいの森→配水場展望台→大切岸→無縁墓→名越切通→日蓮乞水→長勝寺→鎌倉材木座霊園→光明寺→九品寺→実相寺→五所神社→元八幡→辻の薬師→上行寺(左甚五郎の竜)→別願寺→常栄寺→本覚寺→鎌倉駅(解散)

 実際に歩き始めてみると,道草を食う時間が相当長くなり,時間が押してきたので,光明寺から後のコースを,

光明寺→材木座海岸→滑川橋→若宮大路→鎌倉青果市場→鎌倉駅(解散)

に変更した。

■鎌倉駅を出発
 10時35分に,鎌倉駅を歩き出す。
 小町通の途中から若宮大路に出る。そこで,鎌倉の年寄り学校で伺ったうろ覚えの資料で,若宮大路の由来を一くさり。すぐに裏道に入って,宇津宮稲荷を参拝する。ここは,言わずと知れた大倉幕府から移転した幕府跡である。
 民家の間の細い路地を進む。全員に住宅地の中を通るので静かにするようお願いするが,お喋りが絶えないのが残念である。

               <滑川から東勝寺橋を見上げる>
               ※青砥藤綱の十文銭伝説の場所

■東勝寺橋
 黒い板塀の大佛次郎邸の前を通過して右折する。この辺りは鎌倉幕府滅亡まで若宮幕府があったところである。右折して,小町大路を横切る。そして,東勝寺橋へ向かう。多分,新田義貞勢に攻め立てられた北条勢が,この辺りを背走したのだろうと想像する。滑川の河岸に降りて,東勝寺橋を川面から見上げる。メガネの形をしているのが特徴である。
 ここは青砥藤綱の十文線伝説の舞台でもある。川に落とした十文を拾うために五十文出して松明を買わせたという伝説である。尤も私が拝聴した年寄り学校の講師は,いくつかの根拠を上げて,この伝説はどうも嘘らしいと言っていた。でも,例の義経伝説と同様に,本当のことだと信じた方が,旅は楽しくなる。
  
                       <釈迦堂切通>

■釈迦堂切通
 橋を渡って直ぐに右折する。本当は北条腹切りヤグラまで行きたかったが,寄り道をしていると,きりがなくなるので,残念ながら通過する。この辺りは荒れ果てた大邸宅の跡地だったが,最近開発されて,小さくて瀟洒な住宅が建ち並ぶようになった。
 トンネルを抜けて大町3丁目に向かう。さらに大町4丁目を北に進んで,釈迦堂切通を見学する。ここは,いわゆる七口の切通には入っていないが,今にも崩れ落ちてきそうで,怪しげな雰囲気がとても魅力的である。
 希望者だけ連れて,切り通しの脇の土手を,少しばかり登ってみる。するとこの切り通しが二重になっていることが良く分かる。この上には入れないが,「日月やぐら」と「唐糸やぐら」があることで有名である。
  
                <二重構造の釈迦堂切通:上の切通>

■旧華頂宮邸で昼食
 釈迦堂切通を抜けて,田楽辻子の古道を東へ向かう。
 犬懸橋に抜ける十字路で,平成巡礼道を通って衣張山へ向かうか,それとも報国寺へ向かうか迷うが,まあ今日の所は山道を避けて,旧華頂宮邸に向かうことにする。12時丁度に旧華頂邸に到着する。丁度,都合がよいことに,私達以外に観光客は居ない。そこで,庭先にあるテーブルを囲んで昼食を摂ることにする。
 天候は晴。おだやかな春の日を浴びながら,ノンビリと昼食を摂る。食後,邸内の庭園を散策する。ついでに記念の集合写真を撮る。

                       <旧華頂宮邸>

■かまくら幼稚園前の富士山展望台
 12時45分頃,旧華頂宮邸を出発する。道なりに南へ向かう。そして鎌倉逗子ハイランドの西端に入る。ここはかなり広い公園になっている。公園を横切って,かまくら幼稚園に向かう。公園のベンチで年輩者の一団が休憩を取っている。上空でトンビが絵を探しながらグルグルと旋回している。
 かまくら幼稚園の前は,富士山の眺望が美しい所である。ここからの眺望の特徴は,景観を損なう送電線や電信柱が殆ど見えないことにある。ただ,残念ながら,今日は春霞が立ち込めていて,富士山は全く見えない。

           <子供自然ふれあいの森:配水場展望台からの眺望>

■子供自然ふれあいの森展望台
 子供自然ふれあいの森に入る。この森の片隅にあるパノラマ台に登りたいが,折悪しく,私達の直前に50~60人の大部隊がゾロゾロとパノラマ台に登っていく。それも足元も覚束ない中高年の人達も大分居られるようである。 これでは埒があかないので,私達はパノラマ台に登るのを諦める。その代わりに,巡礼古道に沿って尾根道を少し進んで,配水場脇の展望台に登る。ここで小休止。
 展望台からは逗子や鎌倉の市街地,天園ハイキングコースなどが一望の下に見える。 展望台で10分ほど眺望を楽しんだ後,ふたたびもとの場所に戻る。

               <名越の切通:展望台から見下ろす>

■大切岸から名越の切通へ
 公園の出口で,参加者に疲れていないか確かめる。もし疲れている人が居たら,多少悪路だが,ここからムジナヶ谷を経て,大町7丁目に下るつもりである。でも,一同元気なので,予定通り大切岸を経て,名越切通に向かうことにする。
 道すがら,年寄り学校で聞きかじった日蓮上人のお猿が畠の伝説や,切岸の由来を一同にあやふやな説明をする。
 まんだら堂の脇を通る。一体,何時まで立入禁止のままにしているのだろうかと,私は心の中で不満である。
 名越切通を通過する。以前より大分道幅が広くなってしまったような気がする。通過後,裏手の坂道をぐるりと廻って,最近作られた展望台に登って一休みする。
 

■日蓮乞水と銚子の井
 名越切通を西に進んで,横須賀線の線路脇に出る。以前はこの辺りからトンネル上にヤグラや石碑を見学することができたが,今は残念ながら進入禁止になっている。
 横須賀線の踏切を渡って,日蓮乞水の井戸を見学し,さらに路地を通って,逗子に抜ける自動車道に出る。その際にある鎌倉十井のひとつ「銚子の井」を見学する。そして,自動車道を徴勝寺側に渡る。
 ここで,再び,参加者に疲れていないか確かめる。もし疲れていれば,ここから真っ直ぐに鎌倉駅に直帰するつもりである。でも,全員がもう少し歩きたいという。
 そこで,まずは長勝寺に境内に入り,数分の間,休憩を取る。

      <日蓮乞水>                  <鎌倉十井:銚子の井>

■赤木圭一郎の墓
 長勝寺の南側にある鎌倉材木座霊園の石段を一番上まで登る。
 階段を登り詰めると,一番高い所に赤木圭一郎の墓がある。この辺りからの眺望は素晴らしい。北には天園ハイキングコース,南には太陽を反射して光る駿河湾が見渡せる。山頂近くの一角に,参加者の1人に縁のある墓があるというので,その墓を訪れる。
 
          <長勝寺>                     <赤木圭一郎の碑>

■光明寺
 その後,細い路地を辿って,丘陵から南側に降りる。住宅地の中を右折左折しながら,光明寺の境内に入る。ここで,暫くの間,休憩を取る。 ここまで来ると,一同,さすがに疲れてきたようである。
 時間があれば,裏手にある内藤家の墓や,さらに六角の井,正覚寺裏手の住吉神社まで足を延ばしたかったが,どうやらそれだけのパワーは残っていないようである。
 境内で,暫くの間,ボンヤリと過ごした後,光明寺を後にする。

                     <光明寺境内>

■材木座海岸経由で鎌倉駅へ
 ここで再び参加者の様子を見る。大分,疲れているようである。急遽,材木座海岸経由で鎌倉駅に戻るコースに変更する。

                      <材木座海岸>
            ※夕方,漁船を引き揚げている。シラスを捕っていたのだろうか。

 海岸へ出る。太陽の光を反射して海が光って見える。まだ,シーズンオフなので,汗顔を散策している人の数は少ない。黄砂か春霞か分からないが富士山は見えない。でも,暑くも寒くもなく気分が良い。
 滑川橋付近で,海岸から国道134号線に出る。若宮大路を北上,途,中で青果市場に立ち寄ってから,15時55分頃,鎌倉駅表口に戻る。

                   <鎌倉青果市場>

                          (おわり)


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