中高年の山旅三昧(その2)

■登山遍歴と鎌倉散策の記録■
最初に左下の“カテゴリー”を選んで,クリックして下さい.

もう春なのに残雪が滑る丹沢;塔ノ岳(今年9回目)

2017年03月20日 02時47分36秒 | 丹沢の山旅

                                                               <塔ノ岳山頂からの眺望>

     もう春なのに残雪が滑る丹沢;塔ノ岳(今年9回目)
            (単独山行)
       2017年3月18日(土) 晴

寒いけど夜明けが早くなった
 早いもので,グランドキャノンの旅から帰国して,もう1週間以上が経過した.その間に逆時差による体調不良もすっかり解消した.
 今日は土曜日,帰国後2回目の塔ノ岳詣でである.
 天気予報では,今日,日中は春のような暖かい陽気になるとのことだが,放射冷却のためか朝は滅法寒い.何時ものように4時10分に自宅を出発するが,こごえるような寒さである.何でこんなに寒い朝,わざわざ丹沢辺りまで出掛けるの…と,自分自身でも不思議な気がするが,これも何時の間にか年中行事になっているので,土曜日に丹沢へ行かないと気分が悪くなるので致し方ない.
 寒いといっても,今日はもう3月も中旬である.さすがにこの時期になると夜明けも早くなる.いつも通り大船から東海道本線下り初電に乗車して小田原へ向かうが,電車が平塚を過ぎる辺りからもう辺りが明るくなり始める.
 小田原で小田急の上り電車に乗り換えて,電車が新松田に到着する手前で,富士山と矢倉岳が重なるのを久々に見えるが,どうせまだ暗くて見えないだろうと油断していた私は,残念ながら,写真を撮り損ねる.
 渋沢駅前の大倉行バス停には私が一番乗りである.いつも2~3人は私より早く到着した登山者が居るのに…
 私がバス停に到着してからほどなく,YSさん,ISIさん,NNさんなどの常連が到着する.また暫く間を置いて,沢山の登山客が続々と列に並ぶ.その中にはKMさん,TGさん,IIJさん,AIさんなど土曜日の常連が居られる.

■一足先に歩き出す
 6時42分,大倉行臨時バスが出る.バスはほどほどに立ち席が出る程度の混雑である.
 6時55分,臨時バスは大倉に到着する.
 私は歩き出しの10分程度の間,かなりユックリと歩かないと呼吸が整わないので.7時丁度に1人で大倉から歩き出す.歩き出しはとにかく寒いので,ついつい足早になりがちだが,そこを自重して,ごくごくユックリペースで歩き続ける.その間にAIさん,YSさんに追い抜かれる.
 お二人の後ろ姿が見る見るうちに遠のいていく.
 7時06分,登山口を通過する.登山口手前の桜(かな?)が見事に咲いている.
 大倉から歩き出して登山口に到着するまでに,10数人の登山者に追い越される.

<登山口>

■日当たりの良いトラバース道
 7時12分,克董窯を通過する.
 克董窯の少し先で舗装道路が途絶えて石や礫が敷き詰められた土道に入る.路面はやや濡れている.次から次へと後ろからやってくる登山者に追い抜かれながらも,マイペースを崩さないように注意しながら歩き続ける.
 7時20分頃,日当たりの良いトラバース道に到着する.ここは斜め横から朝日が射し込むところである.ここまで登ると何ともいえない開放感があるので,毎度,ここまで登るのを楽しみにしている.
 今日は偶然にも私の前後に登山者が居ない.ラッキー.私は立ち止まってこの坂道の写真を撮る.

<日の当たる坂道>

■観音茶屋
 7時24分,観音茶屋に到着する.
 まだ茶屋は開店していない.茶屋の雨戸に木陰が写っている.木陰の模様を眺めながら,
 ”素晴らしい造形だな…”
と妙なところに感心する.
 先ほど凄い勢いで私を追い越して行った中年男性が縁台休憩を取っている.
 ”ああ,彼は多分塔ノ岳山頂までは登れないだろうな…”
と思いながら,観音茶屋を通過する.
 大倉から歩き出して,25分ほど経過している.

<観音茶屋>

■見晴茶屋
 7時30分,分岐を通過する.
 分岐の少し先で,1番バスで来られた女流韋駄天のYDさんに追い抜かれる.その直ぐ後,鵠沼の貴婦人,NMさんが私に追い付く.NMさんに先を譲るが,私の歩行速度d良いとのことなので,この辺りから花立階段までご一緒する.
 7時42分,見晴茶屋を通過する.見晴茶屋もまだ開店していない.茶屋の雨戸に強い朝日が容赦なく照りつけている.

<見晴茶屋>

■見晴階段
 見晴階段に差し掛かる.例によって定点観測用に階段を見上げた写真を撮る.今日も相変わらず沢山の登山者の後ろ姿が写っている.
 私はMNさんに,
 「…私,ユックリペースでしか登れませんよ…」
とNMさんに念を押すが,ユックリでも良いとのことなので.そのまま雑談をしながら登り続ける.
 階段の途中で,何だか見覚えのある男性の後ろ姿が見えているのに気が付く.私が大倉から歩き始めてすぐに追い抜かれたYSさんである.
 「…すみません,お先に…」
 「あれ,もう追い付かれたの…今日は調子が出ないです」
と私達に愚痴る.取りあえずは先に行かせてもらう.

<見晴階段>

■駒止茶屋
 見晴階段に引き続いてモミジ坂を登って,8時丁度に一本松を通過する.大倉から歩き出して丁度1時間経過している.このところの私にしては,まあ,まあ,のラップである・
 先日の某学会で私が発表したレジュメを,先週の土曜日にMNさんにお渡ししていたが,そのレジュメについて,NMさんからいろいろ質問を受ける.
 私は,レジュメをNMに読んでいただいたことが大変嬉しくて仕方がない.ついつい会話に熱が入る.
 「その内に是非インタビューさせて下さい」
とお願いする.
 私はNMさんと,知的な会話が楽しめたのが大変嬉しい.一連の会話を通じてNMさんを見直した次第である.でも,雑談の締めくくりは高血圧の話題である.高血圧が話題になるとは,さすがに後期高齢者だなと,私は内心で苦笑する.
 そうこうしている内に,駒止階段を何時の間にか登り切って,8時15分に駒止茶屋を通過する.
 大倉から駒止茶屋までの所要時間は1時間15分.この所の私にとって遅くも速くもない平凡な値である.

<駒止茶屋>

■小草平(堀山の家)
 堀山の尾根道に差し掛かる.大倉尾根で尤も楽しく歩けるところである.
 富士山が良く見える場所で富士山を眺める.気温が高くなってきたこともあって,富士山は春霞で朧にしか見えていない.
 ”写真の撮るのは無理かな…”
と思ったが,半ば義務感で富士山の写真を数枚撮る…が,案の定,どの写真も富士山は青空の中に消えてしまっている.
 8時31分,小草平に到着する.小草平のベンチでは数名の登山客が休憩を取っている.
 堀山の家はまだ開店していない.
 同行のMNさんが,
 「…私,ここで時間を記録するために写真を撮っています…」
と言いながら,スマホを取り出して,堀山の家の写真を撮る.その間に,常連のHIさんが小草平に到着する.

<堀山の家>

■萱場平
 NMさんと雑談をしながら,小草平からの急坂を登り続ける.
 話のテーマは,高年齢者らしく健康のことばかり.高血圧のことや,私の膝の故障経験など.そんな雑談をしている内に,何時の間にか,KIさんが私の後ろに居られる.この辺りから暫くの間は3人旅である.

<萱場平>

■後七分坂(花立階段)
 雑談をしながら,私にとって速からず遅からずの速度で登り続ける.
 もうすぐ花立階段というところで,次のバスで来られたMGさんが私達に追い付く.
 やがて,後七分坂(花立階段のこと)に到着する.階段下から富士山が良く見えているので,私は立ち止まって数枚の富士山の写真を撮る.
 私が写真を撮っている間に,MNさんとは階段10段ばかりの差が付く.一旦差が付くと,その差は広がるばかりである.
 階段の中程で,ヤングの常連NNさんに追い付く.

<見晴階段>

■花立山荘
 9時12分,やっと花立山荘に到着する.相変わらず富士山は良く見えている.
 山荘前のベンチでは数名の登山客が休憩を取っている.つい先ほどまで一緒に歩いていたNMさんの後ろ姿はもう視界から消えている.今頃,NMさんは花立山のガレ場に入った頃だろう.
 大倉から花立山荘までの所要時間は,2時間12分.やっぱり遅いが,前回よりは少し速い.小草平からの所要時間は41分,こちらの方の所要時間は,まあ,まあ,という所だろう.

<花立山荘>

■花立山
 花立山荘でも休憩は取らずにそのまま登り続ける.私の後ろにはKIさんが居られる.なるべくならば一人気ままに歩きたい私は,KIさんに先に行くように勧めるが,
 「いいよ,」
という返事である.別に一緒でも構わないが,気ままさが少し抑えられてしまう,
 9時22分,梁ダテ山山頂に到着する.
 この辺りから先は残雪があって,完全な冬山になる.何時の間にか気温が上がっている.辺りの冬景色に比較して,日差しは明るくて暖かい感じがする.
 気温が高いためか,薄く靄が掛かっているが,富士山や南アルプスの山々が良く見えている.


<花立山山頂からの眺望>

■塔ノ岳山頂
 花立山から先は根雪が凍結している.軽アイゼンなしでは結構歩きにくい.特に馬の背に下る斜面は短いが滑りやすいので,結構.シンドイ思いをする.
 馬の背で下山してくるチャンピョンとすれ違う.
 9時29分,金冷シを通過する.金冷シから先はさらに残雪が多くなり,滑りやすい坂道が連続する.歩行速度は残雪の影響でどうしても落ちてしまう.
 塔ノ岳山頂直下の階段道に差し掛かるところで,下山してくるYDさんとすれ違う.
 「山頂は結構寒いです…のうすぐ,MGさんとAIさんも降りてきますよ」
とYDさんがいう.
 山頂直近の木階段の降り口で,下山し始めたMGさんとAIさんとすれ違う.
 「一足違いで先に降りますよ…」
とAIさんが言う.
 9時45分,塔ノ岳山頂に到着する.ここで尊仏山荘に立ち寄るKIさんはお別れする.
 山頂の気温は,+1.5℃.詰めたい風が吹いている.
 私は塔ノ岳山頂から四方の景色を撮影する儀式を済ませる.
 今日の大倉から塔ノ岳山頂までの所要時間は2時間45分.今の私の体力ならば,まあ,こんなところだろうなと納得する.花立山荘から山頂までの所要時間は33分である.こちらはちょっと遅い感じがする. 

<塔ノ岳山頂>

■凍結した急坂を下山
 リュックからストックを取り出して下山の準備を始める.
 丁度下山し始めようとしたときにIIZさんが山頂に到着する.
 9時52分,下山開始.山頂直下の急坂かはアイゼンなしでは,そうサッサと下山できないので結構手間取る.
 下山し始めたところで,TTさんとすれ違う.
 山頂直下の階段を降りているときに,登ってくるNNさんとすれ違う.
 10時03分,雪の中,登っているKMさんとカメラマンのMMさんとすれ違う.KMさんはどこかとんでもないところ(?)を経由して登ってきたらしい.
 10時11分,やっと金冷シを通過する.

<山頂付近は雪の中>

■堀山の家で休憩
 馬の背に差し掛かるところで,ISIさんとすれ違う.
 その後は,ほぼ一緒に大倉から歩き出した常連の皆様とすれ違うこともなく下り続ける.皆さんはどうやら塔ノ岳山頂まで行かずに途中から下山したようである.
 10時20分,花立山を通過する.ここから先は多少の残雪はあるものの,そこそこ普通に歩けるので気楽である.特に下りは完全な独り旅である.誰に気兼ねすることもなく全く自由に下山できるのでありがたい.ただ,大倉発12時41分のバスに間に合うように下山すれば良い.そう急ぐこともない.
 10時27分,花立山荘を通過する.
 山荘前のベンチで,随分と沢山の登山者が休憩を取っている.
 次から次へと登ってくる登山者とすれ違いながら下山し続ける.ところどころに凍結した残雪があるので要注意である.
 10時50分,萱場平を通過する.ここから先は,比較的下りやすい階段道が連続する.
 階段道を降りている途中で,ヤングのNNさんが私に追い付く.
 階段道が終わると,ほんの暫くガレ場が続く.このガレ場を無事通過して,11時06分,小草平に到着する.
 小草平の堀山の家に立ち寄って,300円也の甘酒を所望する.寒いときにはこれが何よりである.
 実は4月初旬に私が所属する神奈美公募展が橫浜山下公園近くの県民ホールで開催される.その案内のチラシを,堀山の家の掲示板に貼りだして貰うのが堀山の家に立ち寄った目的である.
 私は女主人のなっちゃんに,案内のチラシを張って頂くように依頼する.快諾.女主人は,チラシを持った私の写真を撮る.来週の木曜日の堀山の家のHPに多分掲載されるだろう.見るのが楽しみである.
 甘酒を賞味している内に身体が火照ってくる.
 バスの時間を考えると,あまり長居もできないので,11時11分,堀山の家から歩き出す.

<堀山の家の甘酒>

■無事大倉へ下山
 時計を見ながら,ノンビリと下り続ける.
 11時30分,駒止茶屋を通過する.一本松を過ぎてモミジ坂をノンビリと下っているときに,下りが滅法速いISIさんが私を追い越して行く.
 膝に爆弾を抱えている私は,下りで無理はできないので,そのまま定速で下り続ける.
 観音茶屋は時間の都合でパス.
 12時25分,無事,バス停大倉に下山する.
 塔ノ岳山頂からの下山所要時間は,休憩時間込みで2時間23分.随分ノロノロと下山したつもりだったが,そのわりには所要時間が短いなという印象である.
 水道で登山靴の泥を洗い落としてから,バス停に並ぶ.列の先頭付近には常連が固まっている.MGさん,TGさん,IIJさん,YSさん,ISIさん,NNさんなど.
 予定通り,大倉発12時41分のバスに乗車する.発車時間が迫る頃,TTさん,NMさんがバスに乗り込んでくる.

■下山後の美味しいコーヒー
 バスは13時05分に渋沢駅に到着する.
 下山後は恒例のコーヒーブレークである.リュックを背負ったまま,渋沢駅ビル1階のミスタードーナッツへ.
 今日は運が良く,奥の方の客席に纏まって座れる.早速270円也のコーヒーを所望する.そして,暫くの間,雑談に興じる.
 山登りをした後のコーヒーはまた格別である. 

<コーヒー店へ>

■今日のコーヒーは1杯135円也
 雑談の途中でコーヒーをお代わりする.これで1杯135縁になった計算になる.ミミッチイ話だが…
 雑談は4月に訪れる福島の観桜旅,近々の箱根屏風山ハイキングのことなど.
 話は尽きないが,私はまだ展覧会に出す絵が仕上がっていないので気が気ではない.できるだけ早く帰宅して,絵の制作に専念しなければ…
 …ということで,皆さんより一足先に帰ることにする.
 「もう一杯お代わりしなくて良いの…」
とどなたかが茶々を入れる.それというのも,何時も2回お代わりして1杯90円にして,
 ”コンビニの100円コーヒーより安いよ…”
と言いながら悦に入るのが常だからだ.
 「う~ん…,残念だけど帰ります…」

<ミスター℃ナッツの美味しいコーヒー>

■無事帰宅
 渋沢発13時32分快速急行小田原行電車に乗車する.
 気温は暑くもなく寒くもない.実に穏やかである.車内には春の気怠い雰囲気が漂っている.座席に座るとすぐに眠気が襲ってくる.
 眠気を我慢して小田原で,14時04分発特別快速高崎行に乗り換える.4人掛け1ボックスを1人で占領する.大船までの停車駅は国府津,平塚,茅ヶ崎,藤沢だけ.実に気分が良い.
 電車は14時33分に大船に到着する.
 大船も春らしい良い陽気である.私は,なんだか歩き足りない感じがするので,大船駅から自宅まで歩いて帰ろうかなと,フト思う.
 ”待て待て,お前さんは絵を画くために,早々と帰ってきたんじゃなかったの…?”
と私の体内に巣喰っているもう一人の私が私を諭す.
 ”ああ,そうだったな…”
 私は14時45分発のバスに乗車する.
 15時少し前に無事帰宅する.もちろんやる気満々…だが,その前にちょっと昼寝.
 …ということで,15分ほど昼寝するつもりで,横になるがついつい2時間ほど寝てしまう.
 ”しまった~っ…!”
 毎度のことながら,こういうのを”後の祭り”という.
 でも,無事に塔ノ岳を往復することができたので,今日も”よかった,よかった”である.

<ラップタイム>

 7:00  大倉歩きだし
 7:21  観音茶屋
 7:42  見晴茶屋
 8:15  駒止茶屋
 8:31  堀山の家
 9:12  花立山荘
 9:21  金冷シ
 9:45  塔ノ岳山頂着
 9:52    〃    発
10:11  金冷シ
10:27  花立山荘
11:06  堀山の家(11:11まで休憩)
11:30  駒止茶屋
11:55  見晴茶屋
12:18  観音茶屋 
12:25  大倉着

[山行記録]

■水平歩行距離        7.0km(片道)

■累積登攀下降高度     1,269m

■上り所要時間(休憩時間込み)
  大倉発             7:00
    塔ノ岳山頂着          9
:45
    (所要時間)        2時間45分(2.75h)
  水平歩行速度      7.0km/2.75h=2.55km/h
  登攀速度         1,269m/2.75h=461/h

■下り所要時間(休憩時間込み)
  塔ノ岳発            9:62
    大倉着            12:25
   (所要時間)        2時間23分(2.38h)
 水平歩行速度      7.0km/2.38h=2.94km/h
  下降速度         1,269m/2.38h=533m/h
                                                                                  (おわり)
「丹沢の山旅」の前回の記事
http://blog.goo.ne.jp/flower-hill_2005/e/925c7bc97ef6103a1b46c1d4727ac366
「丹沢の山旅」の次回の記事
http://blog.goo.ne.jp/flower-hill_2005/e/205d7df8c4f9a90cdda23605c99d8f95

お断り;
 これらの記事は,私の趣味仲間を読者対象としたものであり,一般の読者を対象としていません,したがって,まったく個人的なものです.また十分に時間を掛けて編集していませんので,記事は正確とは言えないし,誤字脱字転換ミスも多々あると思います.このことを前提にしてご覧下さい.
 また,当ブログ記事を読んで,不快になられた方は,以後,当ブログへアクセスされないようにお願い致します.






 


最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。