中高年の山旅三昧(その2)

■登山遍歴と鎌倉散策の記録■
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鎌倉:祇園山・浅間山・材木座海岸周遊

2008年12月10日 14時45分09秒 | 鎌倉あれこれ

                     <春の使者:パノラマ台下>

         鎌倉:祇園山・浅間山・材木座海岸周遊
             (山旅スクール第5期有志)
             2008年12月8日(月)

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 初冬の今日(12月8日),山旅スクール第5期同窓生のIさんとDさん,Iさんの友人,Gさん,それに地元の山友達,仙人,合計5名で,初冬の鎌倉を散策した.
 実は,散策の当日になっても.鎌倉駅表口に10時集合だけが決まっていて,何処を散策するかは,事前に,何も決めていなかった.全員が集合してから,何処へ行こうかと迷った後,Dさんが日蓮宗徒だというので,本覚寺,常栄寺(ぼたもち寺),妙本寺を一回りする.
 その後,本覚寺裏山から祇園山ハイキングコースに登る.その後,田楽辻子側から釈迦堂切通を越えて,大町に出る.ここから,通称「悪路」を登って浅間山山頂に至る.ここでユックリと昼食を摂る.
 午後は,赤木圭一郎氏の墓前に詣でたいという強い希望をお持ちの方に報いるために,長勝寺から裏山の墓地を通り抜けて,墓前に到着する.
 その後,細い路地を下って,材木座6丁目に下山する.光明寺を参拝後,材木座海岸を散策.若宮大路を経て,鎌倉駅へ戻る.
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<ハイキング地図>


                   ※一部のルートは削除.

<プロフィールマップ>



■大急ぎで鎌倉駅へ
 今日(12月8日)は,山旅スクール第5期,Iさんが音頭を取る鎌倉散策の日である.実は,昨日(12月7日),私は塔ノ岳を往復したばかりである.勿論,自覚的には何の疲労感も残っていないが,なにせ私も高年齢なので,多少,自重して,近くのバス停から,鎌倉駅までバスで出ることにする.
 もし,鎌倉駅までの道路で,渋滞があると,集合時間の10時には間に合わなくなる.そのため,バスに乗りながらも,間に合うかどうか,ハラハラし通しである.バスは,9時53分に鎌倉駅西口に到着する.駅前のコンビニ飛び込んで,オニギリ2個とインスタントうどんを1個,大急ぎで購入して,集合場所の鎌倉駅表口に走る.
 日曜日の駅前は,沢山の観光客で賑わっている.

                <妙本寺の寒そうなネコ(10:40頃)>

■どこを散策しようか
 私は,皆さんに,
 「ところで・・・何処へ行きたいですか・・?」
とお尋ねする.ところが特に具体的な希望はない.これには本当に困惑する.男性を案内するときには,こんなことはないのに・・・
 「・・遠慮して言わないのだろうか?
    それとも,本当に希望ないンだろうか?
    希望がないのならば,なぜ,鎌倉なのか?」
 この辺りの「オバサンごころ」が,私には,サッパリ,理解できないのである.
 「・・・要するに,紅葉を見るのか,社寺を見学するのか・・・それとも,歩きを主体にするのかを,決めて下さい・・!!」
 それでも,皆さんのご希望がハッキリしないので,とりあえずは,鎌倉の東の方を,いろいろ取り混ぜて案内することにする.
 「では,兎に角,本覚寺の方へ行きましょう・・・」

             <紅葉に囲まれた妙本寺(10:34頃)>

■本覚寺から妙本寺へ
 10時05分に,鎌倉駅前から歩き始める.
 まずは,妙厳山本覚寺の裏門から境内に入る.鎌倉駅からほんの一寸しか離れていないのに,観光客の数は激減する.この寺を訪れるのが初めてという方も居られるので,鎌倉時代の有名な刀鍛冶,岡崎五郎正宗の墓を詣でる.つづいて,Dさんが日蓮宗徒だというので,本堂裏手にある一乗院日出上人,日朝上人の墓に合掌.夷堂を左に見ながら,正面の山門から外に出る.
 滑川に架かる夷堂橋を渡って,長興山妙本寺総門の前の比企谷幼稚園で右折して,大町一丁目にある恵雲山楽寺を訪れる.通称ぼたもち寺である.信徒のDさんが喜んでいる.
 また往路を引き返して,妙本寺境内に入る.静まりかえった境内に入った途端に,厳粛で静かな雰囲気に包まれる.
 「ここは比企能員(よしかず)の屋敷跡ですよ・・」
と説明しようとしたが,一同,あまり興味がない.
 本堂近くで3匹のネコが遊んでいる.早速,ネコの写真を撮る.その様子を見ていたGさんが,
 「・・・flower-hillさんは,ネコが好きなんですか・・?」
と今更ながらの質問をする.

                    <常栄寺(10:25頃)>

■祇園山ハイキングコース
 妙本寺裏山から,急な山道を登って,祇園山の尾根にあるハイキングコースに出る.尾根道のあちこちから見事な紅葉を楽しむことができる.
 尾根道を腹切りヤグラ側登山口の方向に向けて,暫くの間,歩き続ける.木々の間から,見事に紅葉した谷間が見え隠れする.途中,誰にも会わない.

                <紅葉が見事な尾根道(11:08頃)> 

■釈迦堂切通から浅間山へ
 紅葉や眺望を眺めながら,釈迦堂ヶ谷に入る.地元では「しゃかんど」と呼んでいる谷である.この谷を登り詰めると,俗称,釈迦堂切通と呼ばれるトンネルがある.
 ここは,北条泰時が父義時のために釈迦堂を作って供養したことから,現在の地名が付いたと聞いている.
 大町6丁目から,通称「悪路」と呼ばれる登山道を登る.少し急な登り坂である.
 12時12分,悪路を登り詰めて浅間山(センゲンヤマ)山頂(標高120m)に到着する.良く晴れているので,浅間山からの眺望は素晴らしい.鎌倉の市街地の先に稲村ヶ崎が見えている.晴れていれば,その先に江ノ島,さらに相模湾を挟んで,伊豆半島,箱根,富士山,丹沢の山々が手に取るように見える筈である.でも今日は残念ながら,薄雲が広がっていて,遠くの山々は殆ど見えない.その代わりに近場の披露山,逗子市街地,侍史マリーナ,仙元山,二子山,大楠山など,三浦半島の山々が良く見えている.
 参加者の皆さんが,それぞれ自慢の料理を広げ,勧めてくれる.昨日(12月7日),野郎ども3人で,コンビニの握り飯やパンをボソボソ,黙々と食べたのと随分違う.
 「・・・やっぱり,主婦の皆さんが,応分に参加されているのも,良いものだな・・」
 ご馳走になりながら,食べ物に卑しい私は,胸の内で,こんなことを考えている.

                  <釈迦堂切通(11:45頃)>

■尾根道を辿ってパノラマ台へ
 昼食を終えた私達は,12時55分,浄明寺6丁目,通称鎌倉逗子ハイランドを目指して尾根道を辿って下山する.途中の尾根から,見事に紅葉した宅間ヶ谷(タクマガヤツ)が見下ろせる.素晴らしい景色である.
 13時05分頃,かまくら幼稚園前に到着する.ここは富士山の眺望がよいことで知られている場所である.でも,残念ながら富士山は雲の中である.
 幼稚園の前を通り過ぎて,鎌倉の一番東にある公園を通り抜ける.途中からパノラマ台に登る.
 パノラマ台では,老人ハイカー数名が,車座になって,狭い広場一杯に座っている.公共の場所を占領するとはケシカラン輩だと思ったが,グッと抑える.すると,リーダーらしい男性が,しきりに恐縮して,
 「・・・どうぞ,どうぞ・・・」
を言う.私の機嫌も治る.
 入口から少し離れた所で,仙人が「早く行こうよ」というような顔をして,私の方を見ている.
 帰りしなに,リーダーらしい男性から,全員に飴を振る舞って貰う.

               <紅葉が素晴らしい谷戸(12:59頃)>


       
           <素晴らしい紅葉(13:14頃)>

■大切岸から法性寺を望む

 大切岸に沿って,鎌倉市と逗子市の市境を南下する.逗子側に見えているお寺を,日蓮宗徒のDさんに,ここが日蓮伝説に出てくる白い猿で有名な法性寺(ホッショウジ)ですと説明する.
 さすがに日蓮宗徒だけのことはある.Dさんは日蓮法難の顛末を,他の方々に説明する.

               <大切岸から法性寺方面を望む(13:33頃)>

■赤木圭一郎の墓
 名越切通から,横須賀線の線路沿いに下山する.日蓮乞水,銚子ノ井を見学しながら,石井山長勝寺に至る.信徒のDさんが感激する.
 墓地の中の石段を登り詰めて,材木座霊園に入る.さらに石段を登って,Gさんが是非拝みたいと行っていた赤木圭一郎の墓を詣でる.
 ここから,私達が散策してきた向かい側の山並みが,とても良く見えている.海側を見ると,駿河湾が,昼下がりの日光を反射して輝いている.
 
          <赤木圭一郎の像>                   <赤木圭一郎の墓>


              <材木座霊園から光る材木座海岸を眺める(14:25頃)> 

■光明寺の山門
 狭い小径を辿って,材木座海岸側に下る.クネクネとした道を下り続ける.
 「良くこんな道,ご存じですね・・」
とGさんが感心する.言われてみると,ここは,私が住んでいる寺分とは,全く反対側の離れた所である.そんな所の裏道を歩いていること自体が,普通ではないかも知れない.
 それはともかく,材木座4丁目付近の住宅地に降りる.途中から裏道に入り,墓地を抜けて,14時49分に天照山蓮華院光明寺に到着する.ここは浄土宗大本山である.立派な山門(三門)の前で,Gさんが,
 「前々から,ここの山門を拝見したいと思っていました・・」
と喜ぶ.
 今日は何か法要が行われるらしくて,境内は何となくざわついている.
 あいかわらず,数匹のネコが気儘に振る舞っている.

                     <光明寺山門(14:49頃)>

■畠山重安の墓
 バス停光明寺から,材木座海岸へ出る.
 時間があれば,近くの内藤家墓地,和賀江島,六角ノ井,正覚寺,住吉神社なども訪れたかったが,今日は無理.残念.
 人影まばらな材木座海岸を,滑川河口を目指して,ブラブラと歩く.あいにく富士山は見えないが,暑くも寒くもない散歩日和である.磯の匂いを嗅ぎながら,15時15分,滑川河口に到着する.
 ここから若宮大路を北上する.途中,畠山重安(六郎様)の宝篋印塔の前を通過する.この辺りは,重安の屋敷跡だという.重安は,あの「ひよどり越え」のとき,愛馬の三日月をいたわって背負って降りた武将,畠山重忠(シゲタダ)の息子である.重安は,ひどい「ぜんそく持ち」だったらしく,何時もセキに苦しめられていたようである.
 こんな故事から,この墓は「セキの神様」として,地元では崇められているという(『かまくら子ども風土記』上巻,pp.373-376).

■ドミンゴスさんのコーヒー
 15時40分に鎌倉駅に帰着する.秋の行楽シーズンの峠が過ぎたのか,観光客の数が幾分少ないようである.そのまま駅前広場を通り過ぎて,小町通に入る.そして,通りを挟んで日陰茶屋の反対側のビル2階にある「ドミンゴスさんのコーヒー」という喫茶店に入る.
 ここは,つい先日,Iさんに誘われて入ったことがある店である.まだ,開店してから2ヶ月ほどしか経っていない新しい店である.今日はこの店自慢の「水だしコーヒー」1杯450円也を所望する.「水だし」とは何のことか,私には良く分からないが,とにかく,美味しい.
 私が,地元,鎌倉の住民であることを知ると,マスターが,
 「・・地元の方なら,サービスしなければ・・・」
と変な愛想を言う.地元以外の人が側に居るのに・・・
 16時40分にお開き.

[ラップタイム]

10:05  鎌倉駅表口歩き出し
10:10  本覚寺(10:18まで正宗の墓参拝)
10:20  妙本寺
10:25  ぼたもち寺(常栄寺)(10:28まで拝観)
10:34  妙本寺(10:44まで拝観)
11:42  釈迦堂切通(11:45まで見学)
12:12  浅間山山頂(12:55まで昼食)
13:04  夕陽丘公園
13:15  パノラマ台(13:20まで休憩)
13:45  名越切通
14:06  長勝寺
14:16  赤木圭一郎墓(14:25まで休憩)
14:49  光明寺(15:00まで参観)
15:15  若宮大路
15:25  畠山重安墓
15:40  鎌倉駅
15:47  ドミンゴスさんのコーヒー(16:40まで懇談会)

[ハイキング記録]

■水平歩行距離
       8.4km
■累積登攀・下降高度   304m
 ※カシミールで計測
■所要時間(休憩時間を含む)
 鎌倉駅発    10:05
 鎌倉駅着    15:40
 (所要時間)  5時間35分(5.58h)
 歩行速度   8.4km/5.58h=1.51km/h
                            (おわり)
「鎌倉あれこれ」の前回の記事
http://blog.goo.ne.jp/flower-hill_2005/e/bd5a9fab2cd0ba76e3c8d8fab5534c57
「鎌倉あれこれ」の次回の記事
http://blog.goo.ne.jp/flower-hill_2005/e/e6f63a7159b31c3f1463c5326de3a643



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2 コメント

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coffee (suzuka)
2008-12-11 10:59:12
早朝の散歩から帰り、コーヒーを飲む。まさに至福の時です。観光客は毎日は来ないでしょうが、地元の人であれば、足繁くきてくれるかも知れない。そんなお愛想だと思います。昨夕、権平踏切でたまたま、散歩中の犬たちのサロンになった。大船の買物帰り私にとっては一番イージーな散歩コースだった。「え。こんなところまでと驚いたことがあるのです。」車を走らせて散歩している私を見かけたらしい。9品寺の方面も市役所へ寄ったついでに愛犬と歩いたことも。それにしても祇園山から釈迦堂切通へ歩くコースがあるのですね。つくづく案内される方がうらやましい。
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コメント有り難うございます. (flower-hill_2005)
2008-12-11 16:25:20
いつもコメント有り難うございます.
 「ドミンゴスさんのコーヒー」のコーヒーは確かに美味しいです.
 お尋ねの祇園山から釈迦堂へのコースは,現在は私有地が入り組んでいる上に,ヤブだらけの全くの廃道です.とても歩けません.
 誤解を与えてしまった部分の文章は,早速,訂正させて戴きます.
 これからも,当ブログを宜しく御願い致します.
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