中高年の山旅三昧(その2)

■登山遍歴と鎌倉散策の記録■
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アパチャ山登頂記;第5日目(2);バチェカズェッツ山麓ハイキング

2014年03月24日 20時44分58秒 | ロシア;アパチャ山

                                <バチェカズェッツ山>

[復刻版]
  アパチャ山登頂記;第5日目(2);バチェカズェッツ山麓ハイキング
           (アルパインツアー)
      2004年8月10日(火)~8月17日(火)

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http://blog.goo.ne.jp/flower-hill_2005/e/629742277c7488ff5eb3f40557725cca

第5日目 8月14日(土)

<ルート地図>




<名前のない湖の畔>

■草原の中を行く
 私たちは,名前のない湖の畔で,遅い昼食を終えて,15時04分から,バチェカズェッツ山麓ハイキングに出かける.
 湖畔には暖かい日射しが射し込んでいる.風もなく絶好のハイキング日和である.
 列の先頭は,小銃を肩に担いだ現地ガイドである.小銃は熊除けのためのもの.ハイキング用の道があるのか無いのか分からないが,現地ガイドは道の有無などには関係なく,無造作に草地を行く.私たちも一列になって無言のまま現地ガイドの後に付いていく.

<ハイキング開始>

■バチェカズェッツ山を望む
 暫くの間,名前のない湖の湖畔を時計回りに歩く.湖の向こうにバチェカズェッツ山脈の峰々が屹立しているのが見えている.山裾のあちこちに雪渓が残っている.
 実に美しい風景である.私は山の印象を大急ぎでノートに認める.この風景も何時か水彩画にしたいなと思いながら,序でに写真も撮りまくる.

<湖水とバチェカズェッツ山>

<花が咲き乱れる山麓>

■花の絨毯
 湖から少し離れて,山麓の小高いところに入り込む.花オンチの私には花の名前は全く分からないが,足許には紫色や黄色の那覇が咲き乱れている.何とも可憐で美しい花たちである.
 “短い夏の間に,苦労して咲いているんだな…”
と思うと,花たちがとてもいとおしく感じる.
 先頭の現地ガイドは,無造作に花たちを踏みつけながら先へ進む.草花を踏みつけるのは可哀相で仕方がない.でも,この辺りには全く道がないので,草花を避けて通ることはできない.何ともやるせない気分で現地ガイドの後ろに付いて歩くが,絶えず心の中で罪悪感が付きまとう.
 “こんなことをしていたら,貴重な自然がダメになる…早く何とかしてくれ”
と願うばかりである. 

<花の絨毯>

■せせらぎの音
 花の絨毯を抜けると小さな小川が流れている.日光が水面で反射している.小川の畔には多種多様な植物が懸命に生きている.
 “何という美しさ…何とまあ可憐なことよ…”
 せせらぎの音を聞きながら,小さな小川の美しさに感動する.
 “この自然は大切にしなければダメだ…滅多矢鱈に入り込んではいけない”
そんなことを強く感じながら,小さな小川を渡る.

<せせらぎの音>

■水辺で一休み
 15時40分,水辺近くの空き地で一休みする.
 平素,銃など見たことも触ったこともない私たちは,銃を持った現地ガイドの回りに集まる.
 「熊に出会ったことがありますか…」
 「銃は重いですか…」
 「銃を撃ったことありますか…」
 「熊を打ったことありますか…」
と次々に質問が出る.
 現地ガイドは,ボデーランゲージで,近くに居る男性参加者に.
 「持ってみますか…」
と銃を差し出す.
 男性は,銃をほんの一瞬持っただけで,すぐに現地ガイドに返してしまう.そして,
 「随分重いですね…」
と感想を言う.

<休憩中に銃を見物>

■紫色の花
 休憩を終えて,15時51分,ハイキングを再会する.
 辺りは湿地帯のようである.紫色の綺麗な花が咲いている.花オンチの私にもこの花の名前は分かるような気がするが,間違えるとハズカシイので,ここでは単に紫色の花ということにしておこう.
 地面にピントが合ってしまった写真だが,我慢して掲載しておこう.

<紫色の花>

<川沿いの散策>

■小川沿いに下る
 やがて小川の畔に到着する.この小川は名前のない湖に注いでいる.小川の上流には姿が美しい山が聳えている.岩山である.山の姿を見た途端に.
 “私には,とても登れない山だな…”
と直感する.この風景も何時か水彩画にしてみたい.
 柔らかい日射しが当たっている新緑の山肌がとても鮮やかで美しい.
 草花を踏みつけながら,強引に先へ進む.素晴らしい花畑が続く.やがて川岸に出る.
 「この川の水は飲めますよ…」
という現地ガイドの言葉に,何人かが川の水を試飲する.
仙台在住の眼科医,S先生が,
 「まさか,この川にソキトプラズマは居ないでしょうね,居てもまあイイカ・・・もう,そんなに長生きしないんだから…」
と東北弁で投げやりな独り言を言う.
 私も学生時代の4年間,仙台で過ごしたことがある.偶然にも学部は違うものの,この先生と同じ学校の出身だと分かる.暫くの間,懐かしい昔の仙台のことを話題に雑談に耽る.
 私たちは小川の左岸沿いに下り始める.

<小川と岩の山>

■小さな滝
 小川の左岸を下り続けると,高さ数メートルの小さな滝がある.ザーザーと音を立てながら水が激しく流下している.
 滝から下流は,川の水が岩の間をさくさくと噛む急流になっている.滝の上流の穏やかな印象とは全く異なって,ザワザワ感が強まる.

<小さな滝>

■苔むした岩
 ザワザワと音を立てながら流下する小川沿いに下る.
 苔むした石の間を縫うようにして水が激しく流れている.これも美しい風景である.
 “こいつも,いつか水彩画にして仕上げなければ…”
と思いながらメモを取り,写真を撮り続ける.

<苔むした岩の間を川は流れる>

■激しい流れと川辺に咲く紫の花
 白波を建てながら激しく流下する川の畔で,紫の花が咲いている.これもまた「動」と「静」,あるいは「荒々しさ」と「優美さ」が共生しているところに感動する.
 “この風景も,自分の感性を結集して水彩画に纏めてみたいな…”
という猛烈な衝動に駆られる.
 “良いな…,実に! まったく良いな…”
 私は感動詞ながら,情景をノートに取ってから,デジカメに収める.

<川の流れと紫の花>

<出発点に戻る>

■怖々と小川を渡る
 暫く小川の左岸沿いに下り続ける.
 16時33分,小川を徒渉して左岸から右岸へ渡る.70~80センチメートルほど空いている岩の間を2回飛び越えるのは,結構大変である.現地ガイド2人が手助けをする.全員,何とか無事に右岸に渡りきる.
 ここからさきは草原を横切って,出発点の湖に真っ直ぐ戻るようである・

<小川を渡る>

■専用車が待っている
 やがて見晴の良い場所まで下りる.
 眼下には先ほど昼食を摂った野原が広がっている.野原の片隅には私たちの専用車が駐車している.
 野原の先には,威風堂々のバチェカズェッツ山が聳えている.姿形が実に良い山である.
 なだらかな坂を下って,16時40分,無事,出発点まで戻る.
 これでバチェカズェッツ山麓フラワーハイキングは無事終了する.
 この原っぱでしばらく休憩を取った後,私たちは次の訪問地であるパラドゥンガ温泉郷に向かう予定である.

<無事出発点まで戻る>

[ハイキング記録]

■水平歩行距離      約2.0km

■累積登攀下降高度   約20m

■所要時間(休憩時間を含む)
   歩き出し        15:04
   歩き終り        16:40
   (所要時間)  1時間36分(1.60h)
  水平歩行速度    2.0km/1.60h=1.25km/h
                                    (つづく) 

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