<西条駅を特急が通過>
善光寺西街道;第1回;第3日目(4);大門から松本へ;3日目の総括
(五十三次洛遊会)
2014年4月24日(金)~26日(日)
第3日目;2015年4月26日(日) (つづき)
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<バス停大門から西条駅へ>
■私のカン(感)ピュータが狂った
11時24分,バス停大門に到着する.バスの時刻表を見ると,いくつかの行き先別にバスの時間が書いてある.土地勘のない私には,一体,どこ行のバスに乗車したら良いかも分からない.それにしても,何処行のバスを見ても1日当たり,僅か1~2本しかバスが動いていない.
さらに困ったことに私の頭の中のコンピューターが狂い出す.
…というのも.地図を良く見ると,先ほど通過した三叉路が,実は形が変わった四叉路だったのに,枝道のように見える道1本を見落としていた.そのためにカン(感)ピュータが誤動作を起こしてしまう.本来ならば左折方向に向かうべき所を,うっかり右へ行くのではないかと勘違いする.そこで,反対側へ行くバス停がないだろうかと一生懸命探すが,反対側には場サウ亭が見当たらない(結果的には見当たらなくて良かった).
“万事窮す.では,タクシーを呼ぼう…”
同行のお一人,ABさんが携帯電話を使って.タクシー会社に交渉する.
ところが,私達が今居るバス停大門の他にも.バス停大門があるらしく,ややこしい.
結局,最初に依頼したタクシー会社の配車区域外ということで断られる.結局,苦労して明科駅にある某タクシー会社に配車を依頼する.
■ジャンボタクシー
バス停大門で,タクシーを呼ぶまで,結局,1時間ほど掛かってしまう.
12時32分,ようやくジャンボタクシーが到着する.ジャンボなので,8人全員が一度に乗車できる.これは有り難い.行き先はJR西条駅.
私は松本駅まで直接タクシーで行ってしまった方が良いかなと思って,
「タクシーで,松本まで行きませんか…」
と一応提案する.
でも,私に土地勘があるわけでもないので,松本直行が本当に良いのか確信が持てない.だからモゴモゴしながら小声で言っただけ.
タクシーは私達を乗せて,JR西条駅を目指して.12時34分,バス停大門を発車する.発車して間もなく,今走っている道が,紛れもなく次回歩く予定の道だと気が付く.ここでも私は,今走っている道より少し北にある細い畦道のような所を歩くのではないかと思っていた.
“1時間も待ち時間があったんだから,その間,この道に沿って,もう2~3キロメートル歩いておけば良かったナ…”
と口惜しくなるが,後の祭りである.
<大門へジャンボタクシー到着> <大門発車>
■予想以上に遠いぞ…
当初,バス停大門からJR西条駅までの所要時間は,タクシーならばせいぜい10分ぐらいかなと思っていたが,これは大間違いである.
私達を乗せたタクシーは,予想以上の山谷を幾つも越えていく.九十九折りの坂道を登ったかと思うと,今度は谷筋に下る.暫くの間,民家が殆ど見えない山奥の道をばく進する.青空とサクラが美しい山道である.
「…予想以上に,(西条駅は)遠いですね…」
<タクシーは予想以上の山の中を爆走する>
<西条駅から松本駅へ>
■漸く西条駅に到着
13時03分,タクシーは漸くJR西条駅に到着する.バス停大門から約30分も掛かったことになる.
私は,漸く,私達がどうも変なルートを選んでいるのではないかと確信する.そこで,タクシーの運転手に,
“先ほどの大門から西条駅までと,大門から松本駅までとで,距離はどのくらい違うんですか…”
と伺ってみる.
運転手は,
「う~ん…」
と言いながら小首を傾げて,
「そうだね,同じぐらいだな…」
という.
これで,5月の第2回初日の大門へのアクセス方法は決まりだ! 松本からジャンボタクシーで大門まで直行するに限る.
<西条駅に到着> <誰も居ない西条駅>
■長閑な駅
西条駅は小さな駅である.待合室だけでなく駅周辺にも人影がなく,静まり返っている.
まずは時刻表を見る.ほぼ1時間に1本の割合で電車が走っている.私は,一瞬,いっそのこと,長野へ出て新幹線経由で帰ろうかとも思ったが,運賃が割高になるだけで,時間的にはそんなに大きなメリットもなさそうである.
”下手な考え休むに似たり…ってこのことか”
と人知れず苦笑いする.
上り松本方面行の電車は13時29分発の普通電車である.まだ大分時間があるが,待合室にいても仕方がないので,松本までの切符を買って,ホームへ向かう.
明科駅には3本のホームがある.松本行は跨線橋を渡った先にあるホームである.
ホームで日向ぼっこをしながら電車の到着を待つ.その間に長野行の特急電車が,隣のホームを爆走しながら通過する.
突然のアナウンスがある.
「…只今,上り普通列車茅野行は6分ほど遅れています.ただ途中で遅れが回復することもあります…」
という主旨のアナウンスである.私には何だか分かったような分からないような奇妙なアナウンスに聞こえる.
西条駅での待ち合わせ時間を利用して,私は携帯電話で松本から新宿までの高速バスの座席を予約する.私と同じように高速バスに乗りたい方の分を含めて,2人分である.新宿までの所要時間が多少長くても,運賃が断然安いので大助かりである.
<ノンビリとした駅> <長野行特急電車が通過する>
■懐かしい電車
13時32分,上り電車が到着する.3分遅れの到着である.なるほど,先ほどのアナウンスのとおり,遅延時間が3分短縮している.多分,この辺りが単線区間のため,駅でのすれ違い時間で調整が付いたんだろうと勝手に想像する.
“お前さん…そんなどうでも良いことに頭を使うなよ…疲れるよ!”
と私の体内に巣喰っているもう一人の私が私に苦情を言う.
電車に乗り込む.
これがまた昔の湘南電車である.実に懐かしい.三つドアーで,ドアーとドアーの間に4人掛けボックス席が2箇所(両側で4箇所)ある電車である.
実に懐かしい.
私はサラリーマン時代の一時期に,大船駅から東京駅まで通勤していた.ひょっとしたら,今,乗ろうとしているこの電車に,以前乗車したことがあるかもしれない…そう思うと堪らなく懐かしい.
余談だが…
私は時々,
“今,オレが吸っている空気は,ひょっとしたらクレオパトラや楊貴妃が吸っていた空気を巡り廻って,吸っているのかもしれない.小野小町の亡骸が土に帰って野菜になりその野菜をオレがタベタかもしれない…”
なんていう下らないことを考える.
これらの事象が起こりうる確率は,いくつかの前提条件を付ければ多分計算できるだろう…
いずれにしても,クレオパトラ云々よりは,桁違いに大きい確率で.私はこの電車に乗っていた可能性があるぞ…
<オッ! 湘南電車だ! 懐かしいぞ>
■懐かしい湘南電車で松本駅へ
電車に乗る.社内の雰囲気も昔の湘南電車だ.
電車に乗った途端に,若かった頃の通勤を思い出す.東京駅で2~3本遅く出発するホームで並んで座席を確保する.一番良い席はボックス席の進行方向窓側だ.どうしようもないときは何処でも結構.乗車して席に座ったらすぐにうたた寝だ.でも品川を通過しても眠れないときは,もう眠らずに大船まで我慢する…そんな毎日を沸々と思い出す.
電車はまあまあ空いているので,西条駅からも楽に座れる.
”昔と変わらないなあ…”
と思いながら座り具合を確かめる.
ところが電車が走り出した途端に,私はビックリする.電車の床下からゴロゴロという車輪の雑音とともに細かい振動が直接尻に伝わってくる.現在,東海道線や横須賀線を走っている電車に比較すると,とにかく乗り心地が悪い.
私は何時の間にか,私は乗り心地の良い電車に馴れてしまっていたのだ.
<電車の車内> <松本駅に到着>
<松本から高速バスで新宿へ>
■松本駅から高速バスへ
13時57分,松本駅に到着する.ここで解散.
私は,HTさんと一緒に高速バスで新宿まで向かう積もりである.所要時間は多少長いが,とにかく運賃が安いので助かる.
私達は松本駅前を横切って,松本バスターミナルへ急ぐ.
松本14時20分発の高速バスに乗車する.全席指定席である.私達は進行方向左側の一番後ろの席である.落ち着いて座れるのでなかなか良い席である.バスはほぼ満席である.
今日は山の中とか鄙びた集落ばかり歩いていたので,昼食を摂る場所がなかった.
15時45分,途中のナントカ(名前忘れた)というサービスエリアで,美味しそうなパンを購入,車内から風景を眺めながらユックリと食べる.
<高速バスの車内> <サービスエリアで購入したパン>
■気怠い車内
相変わらず素晴らしい天気である.
居眠りをしたり,車窓からの風景を楽しんだり…ときには雑記帳を取り出して,某大学関係の仕事の構想をボンヤリと考えたり…私はこんな気怠い雰囲気が大好きである.
ぼんやりと外を眺める.真っ青な空の下に,偽八ヶ岳連峰(正式な名前は忘れた)が聳えている.
“あの稜線は歩き甲斐があるだろうな…歩いてみたいな”
という妄想に駆られる.でも,今の私の右膝の状態では,あの稜線は一寸無理だな.
<気怠い車内からボンヤリ外を眺める>
<新宿駅経由で帰宅>
■渋滞にはまる
甲府を過ぎた辺りから高速道路を走る車の数がドンドンと増え出す.そして神奈川県に入る辺りから激しい渋滞にはまり込む.車の流れが完全に停まるわけではないが,ジリジリとした速度でジワリジワリとしか進まない.
今日は日曜日,しかも連休直前.道路が混雑しても仕方がない.私は“成るように成れ”と観念する.
その内に運転手から,
「これから渋滞が続くことが予想されます.新宿到着が遅くなりますので予めご承知置き下さい…」
というアナウンスがある.
それでもこれでも,バスはジワジワと走って,18時50分に新宿駅西口に到着する.時刻表では17時32分着なので.1時間18分の遅延である.まあ,いいさ.
■大混雑の新宿駅
さてここからが田舎者の私には難所である.
バスで御一緒したHTさんとお別れして,沢山の人をかき分けるようにして,JR新宿駅に向かう.
ややこしい新宿駅構内をウロウロしながら湘南新宿ラインの乗り場へ移動する.駅構内を移動するだけで10分近くの時間が掛かってしまう.
新宿19時04分発湘南新宿ライン逗子行の電車に乗車する.残念ながら座れない…が,これまで高速バスの中でずっと座り続けだったので,むしろ立ったままの方が良いのかもしれない.
新宿を出発すると,すぐに私が平素から慣れ親しんでいる日常的空間になるので,気楽である.
■無事終わった!
20時過ぎに無事帰宅する.
遅めの夕食を済ませてから,ユックリと風呂に入る.
来月早々に某大学のプロジェクトの打合せがある.それまでに宿題を纏めなければ…私は風呂に入りながらも,もう,これからの予定が気になって,焦り始める.
湯船の中で,
“次回5月の善光寺西街道のまとめを氏亡ければならないな…でも,待てよ…5月初旬にプロジェクトの打合せがあったな,これどうしよう.ああ,そうだ! 右膝の治療の予約が来週だったな…鎌倉学の受講は何時だったかな…”
と考え出すと,居ても立ってもいられなくなる.
“おまえ,そんなにドタバタ考えてもなるようにしかならないだろう…気分を落ち着かせるために風呂に入っているんだろう…”
ともう一人の私が私を諭す.
”そうでした,はい,その通りです…”
私は目を瞑って,湯船にトップリと浸かる.
<第1回第3日目のラップタイム>
7:00 朝食
7:50 松本駅発(タクシー分乗)
8:15 バス停峠口着
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
8:26 歩き出し
8:35 問屋跡
8:41 信濃国百
8:43 三叉路(馬飼峠分岐)(立ち休憩)
8:48 ゲート
8:52 石切場跡
9:04 草道に入る
9:14 サクラの木の下で立ち休憩
9:24 商人石
9:28 馬頭観音
9:32 馬頭観音群
9:51 刈谷原峠(10:05まで休憩)
10:15 石塔群
10:31 刈谷原一里塚
10:40 砂防ダム上の新道入口
10:42 ゲート
10:47 馬飼峠道と合流
10:48 旧道分岐
10:49 刈谷原宿案内板
10:55 御大典記念
11:16 バス停公園前(横山不動明王)(11:15まで休憩)
11:20 神明社
11:21 洞光寺入口
11:24 バス停大門着
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
12:36 バス停大門発(ジャンボタクシー)
13:03 JR西条駅着
13:32 〃 発
13:57 JR松本駅着(解散)
[第2回第3日目のウォーキング記録]
■水平歩行距離 5.1km
■累積登攀高度 306m
■累積下降高度 323m
■所要時間(休憩時間を含む)
峠口発 8:26
バス停大門着 11:24
(所要時間) 2時間58分(2.97h)
水平歩行速度 5.1km/2.97h=1.72km/h
[第1回の総括]
第1日目 第2日目 第3日目 合 計
(1日当平均)
水平歩行距離(km) 10.3 15.2 5.1 30.6
(10.2)
累積登攀高度(m) 26 150 306 482
(161)
累積下降高度(m) 147 58 323 528
(176)
歩行時間(h) 5.63 6.47 2.97 15.07
(5.23)
水平歩行速度(km/h) 1.83 2.36 1.72 2.03
(第1回終わり)
(第2回に続く)
第2回第1日目の記事
↓
(実施計画中)
第2回計画シミュレーション
↓
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「善光寺西街道」の目次
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「善光寺西街道」の索引
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